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2018.03.07

ファッション

キミは知っているか。ブラックジーンズの果てしない可能性を

アラフォー世代にとって、ブラックジーンズのファーストコンタクトは“イカ天”だと思う。’80年代後半のバンドマンの制服は、リーバイス505か606のブラックだったからだ。
セカンドコンタクトは、’91年のデルカジ(モデルカジュアルの略)。アニエスベーのシャツになぜかタイを締めた彼らが選択したボトムは、古着の501のブラックだった。
その2つを例外とすれば、ブラックデニムは常にブルーデニムの陰に隠れた“脇役”だった。しかし、昨今ではブルーデニム並みに、ブラックデニムのバリエーションが増えている。
ブルゾン6万8000円/ハイク(ビオトープ 03-3444-2421)、Tシャツ9000円/ネサーンス(レイク・タホ 03-5708-5757)、下に着たタンクトップ6000円/イエスタデイズ トゥモロウ(ベンダー 03-6452-3072)、デニム3万円/マインデニム(マインド 03-6721-0757)、スニーカー10万900円/タカヒロミヤシタザソロイスト.(グローサリーストア. 03-6805-1989)、サングラス1万9000円/金子眼鏡 フォー ロンハーマン(ロンハーマン 03-3402-6839)
写真のスタイリングをじっくり観察してほしい。長らく流行が続いているMA-1にブルーデニムを合わせたら、往年のヨシダエーサク先生のコスプレになってしまわないか? 下半身をミニマルにまとめてくれるブラックデニムは、アウターの表情を劇的に変える万能性を備えている。そしてその多くはストレッチ入りだから、再挑戦しやすい環境は整っている。
 

サイ ベーシックス

2万2000円/マスターピースショールーム 03-5414-3385
太腿からテーパードするキャロットシルエット。真っ黒な色みと裾の断ち切りのバランスが面白さ。
 

ヴェイパライズ

1万5800円/ビームス 原宿 03-3470-3947
スマッシング・パンプキンズの元メンバー、ジェームス・イハが監修するヴェイパライズ。ちょい太めのストレートは、やっぱり音の匂いがする。
 

アールティーエー

4万3000円/バーニーズ ニューヨーク 0120-137-007
今のLAの空気感を体現しているブランド。こちらは、斜めのコインポケットや内膝の切れ込みなど、細かい技が光る。
 

ヴィンス

2万8500円/リエート 03-5413-5333
NY発のヴィンスは女子に大人気。こんな美しいシルエットのデニム、女子に独占させておくのはもったいない。
 

オールドパーク

1万4000円/ヘムト PR 03-6721-0882
前後左右をずらして2つのユーズドジーンズを縫い合わせる。ただそれだけのことなのに、オールドパークのリメイクは強烈にセンスがいい。
 

エンハーモニック タヴァーン

2万8000円/スタジオ ファブワーク 03-6438-9575
ありそうでなかった黒のワイド。右後ろポケットのジッパーにはYKKの最高級、エクセラを採用。
 
いよいよ名脇役が、“月9の主演”になる日が来たようだ。断言しよう。ブラックジーンズは、もっとメジャーになる。
 
熊谷隆志=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物) 菊池陽之介=スタイリング NORI=ヘアメイク


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