重要文化財とは、国が認めた文化的価値の高い遺産を指すが、“我が家の重要文化財”となると、その人のライフスタイルや何に価値の重きを置いているかが透けて見えるようで、実に興味深い。
OC世代たちの独自の選定基準によって選ばれた、“俺のお宝”カタログを公開。
スタイリスト&フォトグラファー 熊谷隆志さん(47歳)のお宝
「ミース・ファン・デル・ローエ」のデイベット
7~8年前に購入した知る人ぞ知る名作家具のオリジナルヴィンテージ。かつてはレプリカを持っていたこともあるが、やはり本物を買わずにはいられなかったという思い入れの強い一品。
「普段はディスプレイとしてアトリエ兼書斎に置いてます。近々、本来のデイベッドとしても活用していきたいと思っています」。
ベルベルジン ディレクター 藤原 裕さん(39歳)のお宝
「リーバイス」のGジャン
藤原さんの代名詞でもあるGジャンコレクション。なかでもリーバイスのファースト、セカンドは古着全盛時代から追い求めていたマスターピース的な存在。
「デニムは育てるものだと思っているので、定期的に状態の良いものを買い足しています。家族でシェアし、休日には揃ってGジャンルックなんてことも(笑)」。
ホワイトマウンテニアリング デザイナー 相澤陽介さん(40歳)のお宝
「ライカ」のカメラ
デザイナーの相澤さんが偏愛する逸品は、意外にも洋服や家具ではなく、ライカXバリオ。
「高性能なズームレンズが一体となったカメラで、描写が鮮明で高画質な撮影が可能なんです。自分なりの楽しみ方ができ、手軽に使えるので気に入ってます。海外出張時も連れて行って、風景などを撮影して楽しんでます」。
フリープランナー 種市 暁さん(44歳)のお宝
「アダム・ブルームバーグ & オリバー・チャナリン」のポスター
アート作品に目がない種市さんが4年前に大阪のギャラリーで出会ったというお宝ポスター。本物のニューヨーク・タイムズの紙面に、格言を印刷したイギリスの現代アーティストの作品なんだとか。
「TOMORROW IS ANOTHER DAYというメッセージが気に入っていて、自宅の階段に飾っています」。
ディストリクト ユナイテッドアローズ セールスマスター 森山真司さん(49歳)のお宝
「ジラール・ペルゴ」の腕時計
20代の頃に足繁く通っていたアンティークウォッチの催事で出会った腕時計。
「いわゆるユニバーサル社のエアロコンパックスのネーム違いで、傑作として名高いトリコンパックスよりも製造期間が短い、’40年代の超レアモデルです。20年以上経った今でも手放すことのできない自分にとっては一生の宝物ですね」。
マーカウェア デザイナー 石川 俊介さん(48歳)のお宝
「ライカ」のカメラ
繊細な描写表現を可能にしたレンズと、より高感度になったセンサーが、ただのスナップ写真を思い出の1枚にしてくれるんだとか。
「ふと将来に残したい写真は、ちゃんとしたカメラで撮りたいと思って購入したのが、このライカM10です。ライカM9も7年程所有してますが、これも長く愛用したいと思っています」。
バーニーズ ニューヨーク メンズファッションディレクター 中箸充男さん(40歳)のお宝
「アイロボット」の床拭きロボット
水拭きとから拭き、2つの清掃モードを搭載したお掃除ロボ。子供がいる家庭でも安心して素足で過ごせて、中箸家での必需品なんだとか。
「ホコリはもちろん、普段の掃除では取りきれない皮脂汚れや細かい食べこぼしまで残さず拭き取ってくれるし、留守中も常にきれいで快適なフロアを保ってくれるんです」。
ファクトタム デザイナー 有働幸司さん(46歳)のお宝
「トラック ファニチャー」のテーブル&チェア
2年前に代官山蔦屋書店のポップアップで一目惚れしたダイニングテーブルセット。ようやく手に入れた名作家具は家族団欒の中心に。
「受注生産というこだわりを持っている点やブランドの世界観に惹かれました。でも、手に入れるのに1年も待ちました(笑)。ここで過ごす家族との時間はとても貴重です」。
ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ クリエイティブディレクター 松本真哉さん(41歳)のお宝
「リモワ」のトランク
21年間愛用しているという旅のお供。愛着を持って長く使い込むことで生まれたくたくた具合も味わい深い。今は廃盤となってしまったサイドハンドルモデルも稀少。
「蛍光オレンジのガムテープはアメリカへ渡航するたびに購入するもので、これで補強したりしています。修理には一度も出したことがないんです(笑)」。
スタジオ ファブワーク ディレクター 水澗 航さん(36歳)のお宝
「ボーエ・モーエンセン」のヴィンテージソファ
現在は復刻モデルも発売されているが、水澗さんが所有するのは仕様変更前の超レアなオリジナル版。
「長年探し続け、ようやく見つけて手に入れた逸品です。ヴィンテージ然とした佇まいが魅力で、少し大ぶりなサイズ感は、家族4人がゆったりと座れ、我が家の憩いの場として欠かせない存在となっています」。
ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ プレス 中島小太郎さん(38歳)のお宝
「ラリー・クラーク」のサイン入りスケートボード
中島さん自身も多大な影響を受けたスケートムービーの金字塔『キッズ』。その映画監督であるラリー・クラークとコラボレーションしたスケートデッキ。
「実はこれ、監督が来日した際、直筆のサインを入れてもらったものなんです。本来の用途を考えれば乗り出したい気持ちもありますが、今でも大切に飾っています」。