名だたるトップメゾンのアイテム良さは、その洗練されたデザインが醸し出す気品により、ここぞの場面でビシッとキマること。
では、普段の休日や旅行のお供としては場違いか、と言われれば、答えはNO。こんなアイテムを見せられたらきっと、誰もが納得するはずだ。
「エルメス」のリバーシブルキャップ
カレの柄がプリントされた面を裏返すと、Hのワンポイントが入った無地キャップに。
スポーティな雰囲気を醸せるし、ヘアスタイリングを省略したいときにも有用な休日のキャップ使い。選びのセンスはTシャツ同様、絶対に外したくないというのが本音だろう。そこで頼りになるのは、やっぱりエルメスだ。
浅めに被れるサイクルキャップ的なデザイン。エルメスを代表するアイテム、カレの柄をプリントした面と無地の面からなるリバーシブル仕様だ。高密度ポリエステルのマットな質感と絶妙なニュアンスカラーが相まって、大人の渋さを演出。
さらには、くるくると折りたたんでポケットにも突っ込めるという芸達者ぶり。まさに、春の着こなしを盛り立てる名脇役である。
「プラダ」のバナナ柄トロリーケース
我がトロリーを見失って思わず焦るのは、空港のバゲージクレームでの「あるある」。でも本当になくしたらシャレにならない。迷子を回避するなら、機内持ち込み、ないしはオンリーワンな色柄が有効だ。
プラダの新作トロリーは、アーカイブからのバナナ柄と国際規格のキャビンサイズでその両方を実現し、不安を半分解消。残りの不安は、盗難防止システムが解消する。
手持ちのスマホからアプリ「バッグトラッカー」経由でトロリーに接続すれば、トロリーから半径40m以上離れた時点で通知してくれるという万全の対策──さすがはプラダのラゲージである。
「サンローラン」のワッペン付きバックパック
最近よく見かけるワッペン付きバッグ。アンチミニマルな潮流に加え、旅の楽しさが表現されており、なかなか物欲を刺激してくるアイテムと言える。こちらは、以前本企画でも紹介した2-WAYバッグ「ID」の販売も好調という、アンソニー・ヴァカレロの手腕が冴えるバックパック。
そしてワッペンは単なるお飾りではなく、モードの歴史に名を刻んだ1971年のコレクションや、ロンドンのオールドボンドストリート店の住所など、ブランドが歩んだ歴史へのオマージュが込められている。見た目だけでなく背景まで楽しむ大人のバッグパックなのである。
華麗なコレクションのイメージに、華やかな舞台を想像する人も少なくないはず。でも、実は休日や旅にだってマッチするアイテムも揃うところに、トップメゾンの懐の深さを感じるのだ。