まだこどもだった頃のオッサンの洒落心に火を点けたモノ、それは「デニム」である。以来、クローゼットにコイツがいなくなったことはなく、ずっと仲良くしている相棒だ。
それだけデニムにヤラれてしまっている我々だけに、子供にはかせるモノにもやはりこだわりたい。デニムらしい質感、ダメージ具合、シルエット……それに加えて、子供たちのやんちゃな日常にいちいち目くじらを立てなくもいい1本。そんな最強のキッズデニムを求めて街角のシャレた親子をリサーチしてみると、人気のブランドと傾向が見えてきた。
【キッズデニムの人気ブランドランキング】
1位:H&M
2位:ユニクロ
3位:ギャップ
4位:リーバイス
5位:デニム ダンガリー
上位を占めたのは、フレンドリープライスのアイテムが揃う世界の3大ブランド。コスパという目線の中で「なぜこのブランドのデニム?」という質問には、多くが「デニムらしい武骨さがあるから」という回答を。つまり、子供っぽいポップなデザイン、というよりも“デニムらしいデニム”を作っているのが人気の理由というワケだ。
そして4位にはキング・オブ・デニムがランクイン。先の支持理由を知れば当然といえば当然か。なかにはヴィンテージのキッズモデルをはかせている強者も見られた。最後に食い込んだのは、アメカジをベースにした日本のキッズブランド、デニム ダンガリーだ。
【H&M】のデニムが好き!スウェーデンブランドで始める、アメカジの英才教育
佐藤 一さん(38歳)、咲太郎くん(7歳)、政乃助くん(5歳)
色落ちのスリムフィットに、ナイキのスニーカー。そしてレザー風アウター。アメカジの英才教育が行き届いている咲太郎くんと政乃助くんのデニムはともにH&M。
自然な色落ちや細かなステッチワークから感じられるこだわり。H&Mはデザインも豊富なので「お兄ちゃんはベイカータイプで、弟は5ポケット型」と選択できるのも魅力だ。
【H&M】のデニムが好き! 9歳にして知ってしまった、自分だけの味わいの魅力
時多 翼さん(33歳)、そらくん(9歳)、ことはちゃん(7歳)
立体的なヒゲなど、味わいたっぷりな翼さんのデニムはビズビムのもの。そんなデニム好きな父を持つそらくんは、H&Mのデニムを愛用。
昨今人気の自然な色落ちとストレッチの利いたスキニーシルエットが美しい。膝のダメージはお気に入り度合いの証明だ。親子ともに足元にはレトロ系ランニングシューズを合わせ、王道の着こなしに。
【ユニクロ】のデニムが好き!“こだわり”を気軽に日常へ。その頼もしさを存分に
濱本廣幸さん(38歳)、久子さん、くるみちゃん(8歳)
程良い色落ちに、タタキリペア加工のキッズデニム。こんなこだわりの逸品が気軽に手に入るからこそ、ユニクロの支持者は絶えないのだ。
そういえばユニクロは最近、アメリカにデニム研究所を設立して、よりハイクオリティなデニムづくりに邁進中。これはキッズのみならず、我々にとっても頼もしい限りだ。
【ギャップ】のデニムが好き! デニムから始まったブランドの、大人仕様のキッズ用
吉本和弘さん(41歳)、葵ちゃん(8歳)、拓馬くん(5歳)
拓馬くんがはくのは、濃いめのインディゴカラーがヘリーハンセンのフリースベストとも相性バッチリなギャップのデニム。
創業者が自分に合うデニムが見つからなくてスタートしたブランドだけに、今でもデニムには並々ならぬこだわりを持つ。
独自のストレッチ技術ではきやすく作られた1969デニムと呼ばれるシリーズは、大人のそれと変わらないスペックだ。
【リーバイス】のデニムが好き!
大人も子供もやっぱりハズせない永久定番
阿部壮一郎くん(5歳)
温かそうなカウチンニットに長めのマフラー。寒波なんてへっちゃら! なアメカジボーイ・壮一郎くんは、王道のリーバイスがお気に入り。シルエットもやっぱり定番ストレート。基本を知ってる壮一郎くんの将来が恐ろしい⁉︎
【デニム ダンガリー】のデニムが好き!本格派も唸る1本を、大人顔負けのスタイリングで!
中根佑太さん(33歳)、純子さん、実玖ちゃん(10歳)
デニム ダンガリー製のデニムは、色落ち、独特なねじれ、セルビッジ、どこをとっても本格ヴィンテージな顔付き。それを“ラルフのポロベア”に合わせるなんて、かなりオシャレ上級者な実玖ちゃん。さらにヴァンズのエラとロールアップ具合、無敵です。
そして、ダメ押しはファミリーコーデのリンク感。前回の「
ベタベタに見えない「親子のリンクコーデ」って、どう作るんですか?」の参考にもなる着こなしだ。