洋服でも家具でも、デザイン性に優れたプロダクトには、見た目にとどまらない魅力がある。それは家だって同じ。いいデザインが運ぶいい暮らし。その裏付けをBESSの家とともに見ていこう。
カリフォルニアモダンを彷彿させる四角い家
現代生活に相応しく、機能的かつ落ち着ける家とはどんなものか。ひとつの理想形として今でも圧倒的な憧れと支持を集めるのが、1945年から20余年にわたり実施されたプロジェクト「ケース・スタディ・ハウス」に代表されるカリフォルニアのモダン建築である。
どこででも手に入る工業資材をベースに、大量生産を前提とした合理的なつくりでありながら随所に漂うクラフト感。そして、屋内外が連続するように考えられたプラン。テクノロジーを積極的に活用したモダニズムと親しみやすいデザインを融合させた名作建築群だ。
この四角い箱は、理想の家のケーススタディだ
これらと同様の魅力を今に引き継ぐのが、ログハウスから始まった住宅ブランドのBESSが2004年に発表した「ワンダーデバイス」である。外観はまさしくシンプルな箱。工業用素材でもあるガルバリウム鋼板で覆われた外装は、都市部の住宅地の防火基準に“ログベースの家”を可能にするために採用されたもので、それもクールなデザインとして昇華。
一方で庭に面した側の壁には木をふんだんに使い、クールさと温かさのコントラストを見事に描く。袖壁と屋根に囲われたベランダと張り出したデッキテラスは屋内外を緩やかにつなぎ、視覚的な広がりを生むほか、制限しない自由な家の使い方を許してくれる。
中に入ると、堅牢な基本躯体構造による吹き抜けや柱のない大空間に圧倒される。床・壁・天井を覆うのは、ログハウスのDNAを感じさせる天然無垢材だ。家にいながら得られる森林浴のようなリラクゼーション効果は説明するまでもないだろう。
何より遊びごころを大切にするBESS。自然体でおおらかに過ごせるようなデバイスが多く用意され、住む人のライフスタイルにフィットするようになっている。
合理性に基づくデザインが約束する快適性。そこに暮らす人それぞれの趣味嗜好が加わって家は完成する。多様化する現代のライフスタイルにおける家の理想の“ケーススタディ”を、BESSの「ワンダーデバイス」には見いだせるのだ。
モダンな四角い家の魅力を体感すべく、
BESSの展示場を訪れてみよう。全国に広がる42カ所の展示場はどこも予約不要で、受け付け後は案内人もつかずにさまざまなシリーズを自由に見て回れる。アナタの理想の“ケーススタディ”がきっと見つかるはずだ。
[問い合わせ]BESS(ベス)03-3462-7000山本 大=写真 星 光彦=スタイリング 加藤 純=文