オシャレは足元からとはよく聞くフレーズだが、洒落た街のアウトドアスタイルを作る上でも当てはまるかもしれない。で、何を選ぶか。
旧き良き時代をしのばせるクラシックな一足は味があっていい。方や、最新の機能を余すことなく搭載したモダンなトレッキングシューズも捨て難い。ただ、その両方を気分とシチュエーションによって使い分けるオッサンは最高にイカしてないか?
【ハイテク系トレッキングブーツ】
NEW BALANCE ニューバランス
アーバン×アウトドアをコンセプトに、ブーツアッパーにランニングソールを融合したハイブリッドモデル「ニオビウム」。同色のスエードや表革を組み合わせて見せる未来的な姿に心くすぐられるスニーカー好きは多いはず。ゴアテックス製で雨に強く、内側のサイドにファスナーがあるから着脱も簡単。こういうのを持ってた。
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ADIDAS アディダス
イタリア人登山家のラインホルト・メスナーのためのアプローチシューズを開発するなど、アディダスは古くからアウトドアと密接な関係にある。そんなアディダスのアウトドアカテゴリーが「テレックス」ライン。ブラック×オレンジのストリート感溢れるデザインのトレッキングブーツは、街で履いたほうが断然似合いそうだ。
KEEN キーンキーンの「ピレニーズ」は、軽登山はもちろん、フェス、街まで、さまざまなシーンで活躍してくれるトレッキングシューズの永遠の定番モデル。こちらは、中目黒の名店バンブーシュートの甲斐一彦さんが、素材や色をディレクションした特別な1足。履きこめば、いい味が出そう。
SALOMON サロモンまるで『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』に出てきそうな近未来的な雰囲気の、サロモンのハイキング&マルチファンクションシューズ。片足でわずか337gと軽量で、足首までがっちりホールドしてくれるデザインが特徴。アッパーにゴアテックスを使っているから、防水性と透湿性も完璧。アヴァンギャルドでモードな装いにハマりそうだ。
DACHSTEIN ダハシュタインオーストリア・チロル地方を拠点に90年以上の歴史を誇る通なアウトドアブランド、ダハシュタイン。かつてはスキーブーツを作っていたので、ウィンタースポーツ愛好家だったら知っている人も多いはず。こちらは、3Dのニット生地と防水透湿素材「ドライDS」を使用したクライミングシューズ。岩歩きから日常生活まで活躍してくれる頼もしさだ。
【ローテク系トレッキングブーツ】
THE NORTH FACE ザ・ノース・フェイス
イタリア北西部の山岳地帯に位置するヴェネト州トレヴィーゾの工房で作られた限定モデル。ぽっこりした独特なボリュームかんが特徴で、アッパーは朴訥な風合いのスエードレザー製に加え、スムースレザーのタイプも用意。ソールは、ビブラム社のタンクソールを使用している。カラーシューレースは、街で格好の差し色になる。
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FOOT THE COACHER フット・ザ・コーチャー竹ヶ原敏之介が手掛けるフット・ザ・コーチャーは、日本を代表するシューズブランドのひとつ。その凝った作りに、クラシックとモダンを融合させたデザインは、他の追随を許さない。分厚いソールを履いたこのマウンテンシューズは、どこかパンクの匂いがする1足だ。
BUTTERO ブッテロ本物のトレッキングシューずを都会で履くのもいいけれど、タウン用が充実しているのがイタリアのブッテロ。ヌバックのような毛脚の短いスエードのアッパーは上質で美しく、ソールはビブラム社の軽量スポンジソールなので、長時間歩いても疲れ知らず。手軽にアウトドア気分を味わえる。
PARABOOT パラブーツパラブーツの定番トレッキングブーツ「アヴォリアーズ」。しかし、ソールとアッパーをつなぐステッチをよく見て欲しい。グッドイヤー製法ではなく、伝統的なノルウェイジャン製法を採用している証しがそこに。オリジナルのカーフレザー製で、オイル含有率が従来品より高く、雨にも強い。
F.LLI GIACOMETTI フラテッリ ジャコメッティイタリア北部のベネと地方の1890年代に創業した工場で生産される、登山靴ラインのフラテッリ ジャコメッティ/マルモラーダ。以前は、カビ加工など斬新な加工を施したモデルが中心だったが、今の気分は上質感のあるシンプルなもの。高価だが、伝統のノルウェイジャン製法であることを考えれば納得。
ご覧のように、トレッキングシューズとひとえに言っても種類はさまざま。とはいえ、ハイテク系を選べばスニーカーよりも新鮮な足元を作れるし、クラシック系を選べばコーディネイトのいいハズし役になる。とどのつまり、どちらも持っておくことに越したことはない、ということだ。