TISPY vs. 大酒飲みのデスマッチ、はたしてリベンジの結果は??
これでは、いくらなんでもTISPYに対して申し訳なさすぎる。ちょうど、その数日後、今度は比較的穏やかな知人と食事をする予定があったので、リベンジすべく、再びTISPYを手に別の店へ。前回の失態を繰り返さないよう、ホッピーは避けビールにしよう……と思ったのだが、レモンチェッロサワーとかなんとか、ちょっと興味深いお酒が何種かあるもんだから、またしてもつい飲みすぎて……。
かろうじて、何回か計測はしていたようだが、結局は撃沈。わかっちゃいるけど止められない、大酒呑みの残念過ぎるサガですなぁ……(涙)。
いよいよ最終決戦!? 覚悟をもって臨んだ、家呑みでの計測結果で希望の光が……
いや、これじゃあホント記事にならないので、あらためて、一人静かに家飲みで試してみることに。以下が“ちゃんとした”TISPYの使い方である。
先ほども書いたが、TISPYを使う際には、まず「記録スタート」ボタンを押す。あとは一定時間ごとに記録を促すアラームが鳴る(任意のタイミングで計測することも可能)ので、「BREATH」ボタンを押し、計測を開始。
TISPYのアルコールセンサーに息を吹きかけることで計測が実施される。
計測により判明した呼気中のアルコール濃度と、事前に登録した身長や体重などの情報からTISPYが導き出した“酔い加減”に応じ、「水を飲みましょう」、「ペースに注意」などのメッセージが表示される。
そろそろ飲むのを止めるべき、とTISPYが判断したタイミングでメッセージが表示されるので、(できることなら)ここで「完了」ボタンを押し、飲酒を終了。
飲酒が完了した時点から、TISPYの「酔いさめ予測タイマー」が起動。一定時間経過したところで、酔いが覚めているかどうかの確認を行う。
ここまでが、1回の計測の流れとなる。これを繰り返すことにより、TISPYがユーザーの“適度な酒量”を学習し、アドバイスの精度も高まっていくというわけだ。
スマートフォンと連携させることで、このように詳しい結果や履歴をチェックすることもできる。
毎日お酒を飲む習慣がある人には、かなり役立ちそう。大酒飲みにも、抑止効果アリ
アルコールセンサーや学習機能により、“適度な飲酒”をサポートしてくれる「TISPY」。実際に使ってみて感じたのは、家、または会社帰りに一人で毎日お酒を飲む習慣がある人にとっては、かなり効果的なガジェットではないか、ということだった。何よりも、目の前に飲酒量のアドバイスをしてくれる機械があるというだけで、酒量に対する抑止力が働く気がする。特に、「毎日ビール2~3杯で済ませたいけど、ついつい飲みすぎちゃんですよねぇ」という程度の呑み助であれば、TISPYのチカラで、かなり酒量をセーブすることができるのではないだろうか。
一方、お酒を飲む=みんなでワイワイ派の人や、筆者のように毎日飲むわけではないが、飲むときにはとにかく大量に(しかも初っ端からハードリカー系)というタイプの酒呑みにとって、TISPYは結構ハードルの高いガジェットかもしれない。とにかく、計測はおろか機械の存在自体を忘れないようにするのが大変なのだ(実際、お店に置き忘れたこともありました)。逆に言えば、最後までTISPYのことを忘れないように飲む意志の強さを身に着ければ、自然と酒量も減っていく、ということなのかもしれないが……。
いずれにしても、飲酒に対する姿勢を改めたいと願っている人にとって、役立つ存在となってくれることは間違いない。価格も1万3000円程度なので、試してみる価値は十分にあるだろう。
文=石井徒酔郎