唯一無二の味わいがあるヴィンテージ。年を経た我々にも、少しはそんな魅力が備わってきたかもしれない。例えば、若者にはない大人の渋さ。それでもって、単に“味のある服”を着たら、味の相乗効果で老け込んだ、なんてことも起こり得ない。何を着て、どう味を引き立てるのか。男を引き立てる“味のもと”。ディーゼルの服にそれを求めた。
「ライダーズジャケット」はすぐに体に馴染み、味もある、
ラムレザーの本格派をデニムで
デニムと並んで、いつの時代も“育てがい”を与えてくれるライダーズ。魅力的な経年変化の対価として馴染むまでに時間が必要なのは暗黙の了解だったが、肉厚でも柔らかいラムスキン製のこの一着は、着始めからすぐに体にフィットしてくれる。
身頃の両サイドが同素材のリブ仕様になっているので、細身のシルエットでも窮屈さは皆無。補強用のキドニーバックや裾のアジャスターベルトなど本格的なディテールも秀逸だ。体の動きに沿って見せる滑らかなシワと光沢の味わい深さといったらもう……。ライダーズジャケット14万5000円/ディーゼル(ディーゼル ジャパン 0120–55–1978)
「ネイティブ柄」はモードとミリタリーの融合で、
フレッシュなアメカジに
アメカジの象徴のひとつとして青春時代から親しんだネイティブ柄。その風合いは、モダンなブルゾンに落とし込まれることでグッと新鮮味を増す。昔ながらのブランケットのようなざっくりしたウールのウエスタンヨークにはナバホ族の伝統柄を取り入れ、チラリと覗く裏地には星条旗を思わせるポップな星柄を。
それを、ミリタリーライクなコーディネイトに合わせた。イタリアを拠点とするディーゼルならではの目線で、アメカジは常に新鮮に生まれ変わる。ブルゾン8万2000円/ディーゼル(ディーゼル ジャパン 0120–55–1978)
「デニム」は若かりしあの頃を思い出す
味×味の相乗効果で
ディーゼルが起こしたデニム革命のひとつといえば、スウェットでデニムを表現した「ジョグ ジーンズ」。リラックスパンツのようなはき心地を手に入れた次世代デニムは今季、次なるフェーズへと向かった。それが、ハードなダメージやリペア跡、裾の擦れた加工など、リアルヴィンテージさながらのタフな顔つきのコチラ。
洗いのかかったコーデュロイ素材のシェルパジャケットとの違和感のないマッチングが、その質感の高さを物語る。スリムでも窮屈さはいっさいないので、はき心地はあくまで軽やか。ホンモノを知るオッサンに、これ以上ない1本といえないか? デニム4万5000円/ディーゼル(ディーゼル ジャパン 0120–55–1978)
「ネルシャツ」はフランネルとコーデュロイ、
素材使いの妙と年の功?
コーデュロイにフランネル。季節感漂う温もりたっぷりな素材の代表格は、着込むことでもっと魅力的な味わいを見せてくれる。そんな個性が一着で同時に味わえるコンビ仕様のウエスタンシャツは、ブラックベースのシックなデザインなので異素材使いがより目を引く仕上がりに。
コーディネイトは、むやみに色を足したりレイヤードをするよりも同系色ですっきりと。それでも滲み出る味こそが、大人の証しなのだから。シャツ1万9800円/ディーゼル(ディーゼル ジャパン 0120–55–1978)
[問い合わせ]ディーゼル ジャパン0120–55–1978www.diesel.co.jp渡辺修身=写真 星 光彦=スタイリング 勝間亮平(masculin)=ヘアメイク 今野 壘=文