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では、ある金融商品の値動きを示すチャートを見て、買いたいと思うでしょうか? 最初についた価格が10分の1まで下がりつつも、元の値段に回復。ただ、その後、半額まで下がったという金融商品です。

なぜだか、「これは買いたくない」という人が少なくないのですが、さっきのAワインをチャートにしただけです。
Aワインを買って「儲かった」という2カ月目は、チャートで見るとこんな怖いことになっているのです。
ここに、日本では知られていない、投資の常識があります。多くの人が、投資をするときに、値動きしか見ていません。ワインについている値札だけをじっと見ているようなものです。でも、積み立て投資でいちばん大事なのはワインの本数です。
なぜなら、一括投資の結果が、ワインの値段で決まるのに対し、積立投資の結果は、ワインの本数「×(かける)」ワインの値段だからです。
一括投資の結果=ワインの値段
積み立て投資の結果=ワインの本数×値段

一括買いと積立投資
投資といえば、「安いところで買って高いところで売る、その差が儲け」、と考える人が日本ではほとんどです。買った値段より、下がっていたらどうしようもない。私もお恥ずかしながら、そう思っておりました。ところが、証券外務員の資格を取ったのが、たまたま日本では珍しい「積み立て投資」を積極的に進める会社で、お客様におすすめするのも、「積み立て投資」ばかりでした。
リーマンショックがあって日経平均が半分になっても、東日本大震災で2000円下がっても、コツコツ積み立て投資を続けます。すると、一時的には値下がりしても、どのお客様もプラスに戻ってくるのです。
毎月コツコツ積立投資をする方法を、投資用語で「ドルコスト平均法」といいます。ドルコスト平均法という名前を知っている人は多いのですが、その威力を知る人は、残念ながら日本では、まだ多くはないといえます。


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