街を席巻する和なプロダクト。オリエンタルで確かに魅力的、だけど、40前後の我々が身につけるには、ちょっとした工夫がいりそうだ。単純に飛びついても、本気で古臭い人になりかねないし。
今年の秋は何を着ようってときに有効な日本古来のモノ
厚く綿を入れた褞袍(どてら)や、羽織を簡略化した半纏(はんてん)は、幼い頃にわりと見かけたもんだ。で、平成も30年近くになってそんな和の普段着にヒントを得たアイテムが出てくるのだから、ファッションは面白い。
ディスイズメイドインジャパンの褞袍
その名もズバリ、「褞袍ダウンジャケット」。その名の通り、真冬の必須アイテム、ダウンジャケットを褞袍型に仕上げた飛び道具的アイテム。ポケット付きってところが秀逸でしょ。
ポータークラシック×ブルーム&ブランチの半纏
こちらのフリースは、今どきディテールながら、半纏のように粋に羽織りたくなるストレスフリーのシルエット。
こんな“ベスト”な西海岸インテリアが部屋にあったら最高だ!
西海岸のイメージ。世代としては1980年代の洋画からの刷り込みが結構ある。そのひとつが『ベスト・キッド』。ここで登場するヒール役の空手の道着が、確か黒地にスカジャン的ワンポイント刺繍を施したもの、というイメージがある。このクッション&ソファーを直感で西海岸的と思った人は、少なからず同じ思考の動線をたどったんじゃない?
蓋を開けてみれば、ロウブロウカルチャーに精通するワッペンブランド「ノースノーネーム」、定期的にLAに渡り盆栽を世界に発信する「濱本峰松園」、アメリカンヴィンテージな家具を揃えるアクメファニチャーという3者のコラボ品。オッサンの追憶もあながちマト外れじゃないかもね。
選びに迷った時こそ原点に。日本の文化が新たに見直されて久しい昨今。それを指針に、今年の秋はジャパンメイドや日本の文化が薫るアイテムを手に取ってみるのもいい。
鈴木康之=写真 鈴木淳子=スタイリング