普段のカジュアルなスタイルが労せずお洒落に。それ、休日に革靴を進めるワケのひとつ。中でも、異なる色や素材で構成された“コンビ靴”は、まるでアクセサリーのごとくラフなスタイリングに華を添えてくれる。
色の異なる個性派は見た目にも分かりやすく推しではあるが、不慣れな人であれば同系色タイプに挑戦してみてほしい。思いの外、すんなり受け入れられるはず。
例えば、スウェットパーカにブルージーンズとオッサンたちにも馴染みの深い定番同士の組み合わせ。気取りのないリラックスしたスタイルですら、足元にコンビ靴を添えるだけで程よく華やかさが生まれる。色めがねで見られそうなブルーの革靴も、同系色でまとめれば問題ない。
エンジニアド ガーメンツ × ティンバーランド
ご存知、ティンバーランド往年の名作、ブラッチャーモカシン。誰もがよく知るモデルもブルー一色なら新鮮に見える。が、それだけじゃない。なんと、片足ずつスエードとヌバックを、パターンを変えながら表現している。アシンメトリックデザインがまた小粋じゃないの!
ジェイエムウエストン
フランスの老舗から魅惑的な新ラインが登場。それが、夜のミステリアスな雰囲気をスエードとカーフで表現したミッドナイトエディション。こちらは、同社の代表的名作で知られる「ゴルフ641」をベースとした一足。ブラック以外にネイビーも展開している。
エドワード グリーン
エドワード グリーンといえば、英国を代表する革靴の老舗であり、英国紳士御用達ブランド。代表作のひとつに挙げられるのがこちらの「ドーヴァー」だ。とはいえこの見栄え。ブラック×ベージュの斬新なマリアージュがなんとも痛快。耐久性と撥水性に優れ、反り返りもいいスペードソールも人気のヒミツ。
モレスキー
こちらは、流麗なフォルムが大人っぽさを演出してくれるモレスキーのシングルモンク。ダークブラウンとブラウンのシックな配色ならば、いつもの感覚でアプローチできる。その中でも、トウにさりげなくあしらわれたメダリオンや大ぶりのバックルデザインが気の利いたアクセントに。
最後に、コンビ風が新鮮でいい塩梅の、カスタムルック
まだまだコンビ靴にハードルの高さを感じる、なんて人に最適な方法がカスタム。ご覧のように、手持ちの革靴へキルトタンをプラスすることでアクセ感覚な革靴に仕上がる。イチ推しは、シューズデザイナー荒井貴文が手がけたキルトタン。高級なレザーをオールハンドメイドでマルチカラーに仕上げた逸品で、見慣れたいつもの革靴の印象も一変する。
革靴はクラシックなアイテム。ゆえに、さほどかわり映えはしないとタカを括っては損をする。革靴持ち前の品の良さを出しつつ、新鮮さも個性も出せる。いいことづくめない一足を活用しない手はないでしょ?
太田泰輔=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物) 武内雅英=スタイリング YOBOON=ヘアメイク