ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム 。
SEAWARD TRIP!
「SEAWARD TRIP」を最初から読む今回は「Wild Wave, Wild Life」
日本から丸1日をかけてたどりつく南アフリカ。かつて暗黒大陸と呼ばれたアフリカの南端には、およそ日本のモノサシでは測りきれない、壮大なスケールの光景が広がる。
世界屈指のサーフタウンとして知られるジェフリーズベイは、もともと小さな漁村だった。しかし、延々とライドできる波がサーファーを集わせ、今や多くのサーファーが一度は訪れたいと願う夢の場所へ様相を一変させた。
はたして、町のカタチさえ変える波とは? サイズが上がれば腕利きのエキスパートの欲望を満たし、スモールサイズなら中級者でも人生最長のライドを約束。おまけにあらゆるテクニックを駆使できるという、極上の波なのである。
加えて、ここに来たら野生の宝庫たる所以も味わいたい。波待ちの間にイルカの群れと遭遇するのは日常茶飯事。近隣には野生動物を楽しめる動物公園もある。しかも象やライオンなどを宿泊しながら見るツアーがあり、サファリパークのスケールも壮大なのだ。
国際都市のヨハネスブルグで国内線に乗り換えポートエリザベスへアクセス。空港からジェフリーズベイまではドライブで1時間ほど。ようやくたどりついたサーフ天国では、海岸線のいたるところで波がブレイク。お気に入りのポイントを見つけてサーフすることになる。また野生の王国のほどを知るには、サファリツアーへの参加がオススメ。ビッグファイブと呼ばれるライオン、ヒョウ、象、サイ、バッファローを自然の生息環境のなかで見ることができる。
ライアン・ミラー=写真 小山内 隆=文・写真セレクト