うだる暑さの盛夏はTシャツ一枚がベスト。ただ、晩夏から初秋にかけてはあの不快さも和らいで、そろそろ趣の違う装いを楽しみたくなってくる。そこで使えるのが開襟シャツ。ちょっとした重ね着を楽しめるうえ、残暑だってなんのその。「開襟シャツは秋へのシフトチェンジに最適」と語る種さんの着こなしはいかに?
「種カジのタネあかし」を最初から読む種さんも気分は初秋モード。盛夏のお決まりだったTシャツと短パンから一変し、この日は開襟シャツを軸にグッと落ち着いた印象に。選んだのは、ポプリン素材で大人っぽさも演出できる一枚である。
そこで気になるのはざっくりと空いた胸元の処理。ココのあしらい方次第で印象はガラリと変わるが、種さんは少しだけインナーをチラ見せさせることで特有のギラつきを抑制。パンツはというと、久々にビビッときたというNYブランドによるサルエルタイプのもの。裾を自分でカットオフし、トップスとのバランスを考えながらキメキメに見せないようにひと工夫。
開襟シャツの着こなしを左右するのが胸元のデルタ地帯。ほんの少し見えるインナーの三角形により、過度なツヤっぽさが控えられる。ただ、インナーの見せ過ぎは野暮ったさが顔を出すためご用心。今回着た胸元が深く開いたシャツならば、Uネックのタンクトップなどが丁度いい。逆に浅いものならクルーネックのTシャツで問題なし。出過ぎは野暮ったく見えてしまうため注意が必要だ。つまりは休日もVゾーンが重要ってわけ。バランスは各自ご調整を。
着こなしにニュアンスを加えてくれるのが、袖のロールアップ。イメージはデニムと同じ。このちょっとした味付けによりヌケ感のあるコーディネイトに仕上がるのだ。シャツスタイルでヌケを作るテク、ぜひお試しを!
レインボーカラーのサイケなデザインが目を引くこちらのブレスは、オーガニックの虫除けシリコンリング。まだまだ蚊が気になる時季だからこその、意表を突いたアクセ使い。自由な発想で楽しむのもまた、ファッションの醍醐味なり。
PROFILE
たねいちあきら●1972年生まれ、東京下町出身。大学は法学部にもかかわらずなぜかビームスに入社。現在はB印ヨシダ/ビームス プラネッツのディレクターとして辣腕を振るう。趣味はサーフィン。海でも人生でも!? 波に乗る男。インスタのアカウント @taneichiakira もチェック!
山本 大=写真