
ゴールデンウィークはすっかり過ぎ去り、ジメジメの梅雨。夏休みが待ち遠しい……そんな人もいるのでは? そこで今回もビームスレコーズ ディレクターの青野賢一さんにお願いし、「バカンス or トリップ」がテーマの10曲をセレクトしてもらいました。
「オーシャンズコンピ」を最初から読むバカンスから連想される青い空や、バカンスといえば! の土地にちなんだナンバーなどとともに、ニューエイジやアンビエントといった瞑想系の心地よい楽曲もピックアップ。こちらはさながら脳内トリップと言えるでしょう。全体的に穏やかな音像なので結構リラックスできるはず!
#1. Astral Plane / Henry Wolff民族楽器奏者Henry WolffとNancy Henningsによる『Tibetan Bells II』は、タイトル通りチベットの鐘の音を収めた1971年のアルバム。仏教やチベット密教をバックグラウンドとした当時のニューエイジにもさぞや人気だったであろう瞑想サウンド。
#2. The Hiding Place / Suso Saizスペインで古くから活動する作曲家、ギタリストSuso Saizが10年ぶりとなる新作をリリース! どの曲もオブスキュアで美しいアンビエント・チューンだが、今回は音と音の隙間も心地よいこちらを。ここではないどこかに行けそうな曲。
#3. 8 Ball / Underworldタイにあると言われている伝説のビーチを探す青年と楽園(大麻農園がある)を維持しようとする少人数コミュニティとの関わりを描いたレオナルド・ディカプリオ主演の映画『ザ・ビーチ』。このサントラからUnderwordのトリッピーな曲を。
#4. Side 1, pt. 2: It’s What We Do / Pinkfloyd2014年のアルバム『The Endless River』は、往年のPinkfloydファンにはすこぶる評判が悪いものの、トリップ感のあるアンビエント~ニューエイジととらえればなかなかいい内容。彼らの曲では「Echoes」もおすすめだ(アルバムのみの販売)。
#5. あの青い空には神様がすんでる / 佐井好子「歌にすれば詩を多くの人に聞いてもらえる」と、詩作から音楽の世界に入ったシンガー・ソングライター佐井好子。山本剛トリオをバックにしたアルバム『蝶の住む部屋』(1978年)に収録の、スリリングな演奏と独特の詩世界が交錯する一曲。
#6. Stones bearing Flowers / 三宅純 バカンス、トリップというテーマでこの人の作品は外せない。20世紀の終わりにいち早く「バーチャル・コロニアル・サウンド」を提唱していた三宅純のアルバム『Glam Exotica!』から無国籍ラウンジミュージックをどうぞ!
#7. Yodel 1 / Penguin Cafe Orchestra80年代に一世を風靡し、後々まで大きな影響を及ぼしたPenguin Cafe Orchestra。トラディショナル音楽、民族音楽、ミニマル・ミュージックなどを室内楽的アプローチで表現したその楽曲は今聴いてもきわめて新鮮だ。中毒性もあり。
#8. Bubaran Robert / Lou Harrisonバカンスといえばバリ!(違う?)そしてバリといえばガムラン。この曲は世界中の民族音楽を参照して作曲するアメリカの現代音楽家Lou Harrisonの手になる作品。ガムランとサックスが織りなす不思議なグルーヴは相当クールだ。
#9. Evening Tide / 松岡直也&ウィシングゆったりとしたラテン・チューンでまさに「夕凪」といった感じだが、これを選んだのはジャケットのアートワークが永井博画伯だから。バカンス気分には永井さんの絵がぴったり。ちなみにこのミニアルバムは曲間に波の音も。
#10. River Song / Chassolマルティニーク島をルーツに持つフランスの音楽家Chassol。撮影した映像素材から人の歌や話し声をカットアップ&ループし、そこに音を添えてゆく独自の手法で制作される音楽は世界的に高い評価を得ている。これはインド編。
<プロフィール>
青野賢一1968年東京生まれ。ビームス創造研究所 クリエイティブディレクター、ビームス レコーズ ディレクター。ファッション&カルチャー軍団ビームスにおける“知の巨人”。執筆やDJ、イベントディレクションなど多岐にわたる活動を展開中。