ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム 。
SEAWARD TRIP!
今回は「The Longest Wave」日常的なサーフィンライフで記録した最長のライディング時間はどれほどだろうか。
もし分の単位で答えられる人がいたら、その人は相当な幸運を持っている。
それほど日本の日常的な波は、ライディングできる距離が短いのである。
対して、長い距離をライドできる波にスナッパーロックスがある。
世界最高峰プロツアーの開幕戦が行われる、豪州ゴールドコーストにあるサーフスポットだ。
3月に開催された今年の試合でも上々のコンディションを見せていたが、さらなる極上の波が近くにあるスポットのキラで炸裂していた。
見ればわかるとおりの、エキスパートオンリーの波。
けれどテイクオフができれば、分の単位に突入して、人生最長の記録を更新しながらサーフしていくことができる。
良い波が良いサーファーを育てるという金言のとおり、豪州がサーフィン大国たる所以が、こうした波の存在。グッドウェーブでのサーフィンで人生を変えてしまった人が、かの国には多いのだ。
スナッパーロックス、キラ、ヌーサヘッズなど、オーストラリアには世界屈指のロングウェーブのスポットが多い。
しかし世界を見渡せば、ニュージーランドやペルーには世界最長級のレフトの波があり、カリフォルニアにはリンコン、マリブ、トラッセルズ、南アフリカにはジェフリーズベイというグッドウェーブが存在している。
日本での日常でサーフィンの腕を磨き、いつかはこれらの波へテイクオフ!
そんな情熱をかけるだけの価値が、人生最長の波にはある。
写真=アンドリュー・シールド
www.andrewshield.com.au/cms/文・写真セレクト=小山内 隆