デニムといえば、その歴史、あるいは生地や縫製などのディテールを必死に勉強してみたり、時代とともに移ろうシルエットやレングスを迷い、悩んだという経験があるだろう。
我々、オーシャンズも同じ。
創刊して15年、デニムの魅力を余すことなく伝えるために、いつもデニムと向き合ってきた。
では、オーシャンズが創刊した15年前は、いったいどんなデニムが流行っていたのか?
オーシャンズ初のデニム企画を実施した「2006年5月号」(創刊2号目)と、偶然にもちょうど15年後に実施した「2021年5月号」のデニム特集を読み比べてみる。まずは、表紙から。
創刊2号目の「2006年5月号」はモノクロ写真、タイトルは「やっぱアメカジ、でもシブアジ」。対する最新号「2021年5月号」はなんと、俳優の反町隆史さんが初登場!
着用しているのはヴィンテージのデニムジャケット。格好いいですね〜。詳しい内容は本誌を確認してもらうとして、続いては中身を読み比べていこう。まずは15年前にタイムスリップだ!
15年で大きく変わったのは“デニムの裾”だった!
まずは2006年のデニム特集から。
特集の中では、1980年代のアメカジと2006年のそれを比較しているページがあるのだが、当時の最新はオールドリーバイス「501」に比べて、次のようなポイントを列挙している。
[股上は浅め][裾幅は広く][レングスは長めで足元にルーズさを出す]これだけでも今と比べてずいぶん作法が異なっている。合わせるアイテムも、細身でシュッとしたものを推奨。ゆったり大きめが主流の今とは、コーディネイト面でも違いは歴然だ。
それでは現代に戻ろう。
今、気分なデニムスタイルとは? 最新号で俳優・反町隆史さんや青木崇高さん、芸人・石橋貴明さん、バスケットボール選手・落合知也さんなどが披露しているデニムスタイルがその答えだ。
よく見ると
[裾幅は狭く][レングスはジャストか少し短め]で、
[ルーズさはなし]。15年前とはもはや真逆である。
我らが看板モデルのユースケ&マーシーにいたっても、腰回りのゆったりしたデニムを選びながらも「足元のスッキリした印象」という点は、やはり同様のことが言えそうだ。
15年前と打って変わって、デニムの裾は
[ジャストレングス]か
[9分丈]をセオリーとしており、裾の処理は「スッキリした印象」を大前提に
[半折りロールアップ]などが多かった。
この15年で最も変わった点は、裾周りにあると言えそうだ。
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