世にダイバーズウォッチは数あれど、時計史に刻まれた正統を汲むものというと、そう多くはない。1832年より今も創業地で時計作りを続けるロンジンは、そうしたヘリテージに一目置かれる存在だ。
1937年に誕生した世界初の防水機能付きプッシュボタンを搭載した時計から連なる「ロンジン レジェンドダイバー」、そして「ハイドロコンクエスト」には、海時計の確かな遺伝子が宿っている。
海の遺伝子は1937年→2021年へ
海時計の歴史をたどると、必ず突き当たるのが1950年代初頭だ。この頃を境に、俗にダイバーズウォッチと呼ばれる、高性能の防水時計が次々と世に送られた。第二次世界大戦を経て培われた腕時計の高性能化に加えて、深海への探索も活発化。まさにそんな時代の象徴といえる。
既に高品質な時計ブランドとしての地位を築いていたロンジンは、それよりも先に防水時計の開発を進めていた。’37年には、防水機能付きプッシュボタンとフライバック機能を備えた世界初の時計を、’42〜’43年には、イギリス海軍水路測量隊に向けた防水時計を製作する。
’53年になると、深海潜水艇トリエステ号がピカール親子によって、3150mの深海に到達。同号にはロンジン製のストップウォッチが積まれ、あらゆる経過時間の計測に使用されたのだ。
ダイバーズウォッチ黎明期と呼べる’58年には、当時画期的な12気圧防水のロンジン初のダイバーズモデル「ロンジン ノーチラス スキンダイバー」を発表。特許取得のコンプレッサーケースを採用し、注目を集めた。
こうした歴史を鑑みれば、ロンジンの海時計としての正統性は明白。現代のモデルにも、そうしたDNAが脈々と息づいているのだ。
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