服を楽しむ気持ちは何も変わらず。冬の「街角パパラッチ」特集 Vol.31
2021.01.11
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究極の“鳴り物入り”。胸まで高鳴る「パテック フィリップ」の最新ミニット・リピーター

クラシカルな黒文字盤が精悍な腕時計は、パテック フィリップ最新作「グランド・コンプリケーション6301P」。

時価と設定されているが、買うとなるとスーパーカー5台分は下らない邦貨9桁クラスの代物。

ミニマルを極めたデザインに物欲を刺激されるが、おいそれと手は出せそうもない……。その理由は、サファイアクリスタル製の裏蓋から覗くキャリバーにある。

究極の“鳴り物入り”。胸まで高鳴る「パテック フィリップ」の最新ミニット・リピーター

三大複雑機構として、トゥールビヨン、永久カレンダーと並ぶ「ミニット・リピーター」モデルであり、加えて、異なる2つのチャイム機能を備えた“超”複雑機構だからだ。

ミニット・リピーターとは、内部のハンマーがゴングを鳴らすことで、知りたい時間をオンデマンドで知らせる機構。本作では、リュウズ頂部に備わるプッシャーを押すと、低音のゴングが「時」を、低・中・高の3音が15分ごとの「クオーター」を、そして高音が「残りの分」を鳴らす。

この様子は言葉を尽くすより、こちらから動画で確認してほしい。

そして、併載されるのは、正時と時とクオーター3回の計4回を1時間毎に自動的に鳴らすグランドソヌリ機構と、1時間に一度、正時とクオーターにも鳴らすプティットソヌリ機構(雑に言えば、仕掛けのない鳩時計のようなチャイム機能)。なお、これらを機能させない「サイレント」とともに、6時位置のスライダーでモード選択が可能だ。

折りたたんだ“立体マスク”を横から見たようなイカリ型のハンマーが目印。透かし彫りをしたカラトラバ十字の左右に2個一対と、向かって左に1個の計3つを備え、時計内部のゴングを叩く。1秒毎を刻むジャンピングセコンドの技術も優れる。プラチナケース、44.8mm経、手巻き。時価/パテック フィリップ(パテック フィリップ ジャパン 03-3255-8109)

かかる動作には高いトルクを要するが、時刻表示用に2つ、チャイム用に2つ、合計4つの香箱(主ゼンマイを収める箱)を備えることでパワーを確保。3機能をまとめる工作技術には、時計界も驚嘆。音色にも万全のチェックが入る点は、さすが名門。

ティエリー・スターン社長自らがお墨付きを与えたものだけが世に出るという。時計界では最高クラスのプラチナケースに本黒七宝ダイヤルと万全の装いとなれば、なるほど時計界注目の“鳴り物”。

飾らない見た目の奥に広がる背景を知れば知るほど、欲しくなるというジレンマ。胸まで「高鳴る」名品だ。

 

髙村将司=文

# パテック フィリップ# 腕時計
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