2019.08.19
WATCH

時を刻みながらも価値はタイムレス。手にしたい6本の腕時計

世界から61ブランドが出店する日本最大級の時計展「三越ワ ールドウォッチフェア」。限定品、 稀少モデルなどとともに奥深き時計の魅力にドップリ浸れる14日間は8月21日(水)からスタート!

名作のリデザインや復刻版、古典的ディテールの再現など。現在リリースされている腕時計の数々を俯瞰してみると、人の手が紡いできた機械式時計の歴史が浮き彫りになってくる。気付けば、歴史を証しである経年変化さえも復元。一時はクオーツショックで危ぶまれた機械式時計の百花繚乱を楽しめるのは、今、である。

BREGUET
ブレゲ/クラシック 7147
200年以上前から継承されるタイムレスデザイン

BREGUET ブレゲ/クラシック 7147 200年以上前から継承されるタイムレスデザイン
K18ローズゴールドケース、40mm径、自動巻き。228万円/ブレゲ ブティック銀座︎ 03-6254-7211

1800年前後に活躍した天才時計師にして、ブレゲの創始者であるアブラアン-ルイ・ブレゲは、トゥールビヨンの発明といったメカニズムの面だけでなく、時計の意匠においても多大なる功績を残した。

現在多くの時計に見られるギョーシェ装飾もブレゲが1786年頃に生み出したものであり、円を用いた針形状やケースサイドに見られるフルート模様(=コインエッジ装飾)も彼から始まったとされる。デザインにおいて、これだけの実績を積み重ねてきたブランドはほかになく、ブレゲはまさにタイムレスデザインのパイオニア。本作にはそんな歴史が凝縮されている。

NEXT PAGE /

CARTIER
カルティエ/サントス デュモン
偉人のパイオニア精神を込めたタイムピース

CARTIER カルティエ/サントス デュモン 偉人のパイオニア精神を込めたタイムピース
K18PGケース、縦43.5×横31.4mm、クオーツ。128万円/カルティエ 0120-301-757 Vincent Wulveryck ©Cartier

飛行中に時刻を知りたい。創業者一族のルイ・カルティエが、航空発明家であったアルベルト・サントス=デュモンの依頼を受けて1904年に開発したのが、初の紳士用腕時計「サントス」だ。

3代目ルイ・カルティエとも親交の深かったサントス=デュモン。実用的腕時計をその腕元に巻いた彼は、冒険家としてだけでなく、当時はスタイルアイコンとしても知られる存在だった。 ©Cartier

本作は1897年に気球での初飛行、1907年には飛行機の前身を発明した男のパイオニア精神を宿す「サントス デュモン」の最新作。サテン仕上げのスクエアケースにポリッシュ仕上げのベゼルを備えて、由緒あるデザインコードをスタイリッシュな外観が引き立てる。そして6年間という長寿命のクオーツムーブメントを搭載してエレガンスと機能性を見事に両立させた。

NEXT PAGE /

JAEGER-LECOULTRE
ジャガー・ルクルト/ジャガー・ルクルト ポラリス・クロノグラフ
海で生まれ、磨き抜かれたスポーティエレガンス

JAEGER-LECOULTRE ジャガー・ルクルト/ジャガー・ルクルト ポラリス・クロノグラフ 海で生まれ、磨き抜かれたスポーティエレガンス
K18PGケース、42mm径、自動巻き。267万5000円/ジャガー・ルクルト︎ 0120-79-1833

世界初のアラーム機能付きダイバーズとして登場したメモボックス・ディープシーは、ダイバーに浮上時間を知らせる潜水時計だった。その革新性を受け継ぎ、本作を擁する「JLCポラリス」コレクションは1968年型をモチーフとして復活を遂げた。

ダイヤル外周にタキメーターを刻み、2つのサブダイヤルを12時間と30分の積算計とするスポーティなクロノグラフウォッチ。K18PGケースに組み合わせた文字盤は、中央から外側にかけてサンレイ、グレイン、オパーリンと仕上げ分けされエレガントな雰囲気となっている。現代をアクティブかつスタイリッシュに生きる冒険家に相応しい1本だ。

NEXT PAGE /

FRANCK MULLER
フランク ミュラー/トノウ カーベックス グランギシェ
天才独立時計師の伝説はここから始まった

FRANCK MULLER フランク ミュラー/トノウ カーベックス グランギシェ 天才独立時計師の伝説はここから始まった
世界限定25本。K18YGケース、縦45×横30mm、自動巻き。260万円/フランク ミュラー ウォッチランド東京︎ 03-3549-1949

一代にしてその名と実力を世に知らしめた天才時計師、フランク・ミュラー。彼が1987年に考案したのが「トノウ カーベックス」と呼ばれるケースデザインだ。今やブランドを象徴する形だが、その起源となるのが、現在オリジナルシェイプと呼ばれている通称“2851”型。

親しいコレクターの夫人から「ほかにはないデザインの時計を……」という依頼を受けて誕生したもので、世界で初めて3次元曲線を設計に取り入れた美しいフォルムが特徴だ。そんな伝統のケースをしっかり再現しながら、大型日付表示を加えたのが本作。特徴的なビザン数字も健在だ。

NEXT PAGE /

VACHERON CONSTANTIN
ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー・マニュアルワインディング
1950年代に完成した究極のプロポーション

VACHERON CONSTANTIN ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー・マニュアルワインディング 1950年代に完成した究極のプロポーション
K18WGケース、40mm径、手巻き。199万円/ヴァシュロン・コンスタンタン︎ 0120-63-1755

創業した1755年から一度も途絶えることなく、現在までにいたる世界最古の時計ブランド、ヴァシュロン・コンスタンタン。その歴史と伝統を技術力とともに支えてきた審美性を象徴するコレクションが、完璧なプロポーションと謳われる「パトリモニー」だ。

そのオリジンは1957年に誕生したドレスウォッチで、当時のスタイルを忠実に再現。白眉は随所に黄金比が用いられている点だ。例えば、インデックス(11時−1時)間の下底と上底の長さ、時針と分針の長さ、インデックスの長さとインデックスから文字盤中心までの長さ……とその数、計10カ所。究極のミニマリズムを継承している。

この時計が「パトリモニー」の原型となった、1950年代のドレスウォッチ。見比べていただければわかる通り、ケースや針、インデックスのデザインは、かなり忠実に再現されている。
NEXT PAGE /

LONGINES
ロンジン/ロンジン ヘリテージミリタリー
現代に蘇った1940年代製ミリタリーウォッチ

LONGINES ロンジン/ロンジン ヘリテージミリタリー 現代に蘇った1940年代製ミリタリーウォッチ
SSケース、38.5mm径、自動巻き。25万3000円/ロンジン︎ 03-6254-7351

豊かな歴史を持つロンジンは、大戦中の英国軍が実戦で使ったミリタリーウォッチも製造していた実績がある。その事実を証明するのが、本機のモチーフとなった1940年代製モデル。当時の英国空軍、ロイヤル・エアフォースで戦闘機に乗っていた無線通信士が所有していたそれは、32.5mmという小径サイズで機能美を追求したミニマルデザインを特徴とする。

復刻版では、オパーリンダイヤルに手作業で黒いドットを施し、オリジナルに見られる盤面の劣化具合まで表現。現行コレクションで唯一、文字盤に「Automatic」を記さないなど、忠実な再現は歴史やヘリテージへのリスペクトが感じられる。


[イベント詳細]
第22回 三越ワールドウォッチフェア
期間:8月21日(水)〜9月3日(火)
場所:日本橋三越本店 本館6階ウォッチギャラリー、本館7階催物会場(7階は8月26日まで)

※本文中における素材の略称は以下のとおり。SS=ステンレススチール、K18=18金、WG=ホワイトゴールド、PG=ピンクゴールド、YG=イエローゴールド

川田有二=写真 石川英治(Table Rock. Studio)=スタイリング 柴田 充、髙村将司=文

# ヴァシュロン・コンスタンタン# カルティエ# ジャガー・ルクルト# フランク ミュラー# ブレゲ# ロンジン# 三越ワールドウォッチフェア# 腕時計
更に読み込む