左脳を刺激する! オッサンIT化計画 Vol.78
2019.04.30
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スマートウォッチ愛用者が検証!アウトドア派の定番「PRO TREK Smart」の実力

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GPSによる移動距離や消費カロリーをはじめとするログが残せることから、アクティブな男たちに支持されるスマートウォッチ。中でも、トレッキングやマリンスポーツといったアウトドアレジャー愛好家に注目されているのが、カシオの「PRO TREK Smart(プロトレック スマート)」だ。その魅力はどこにあるのか?

登山超初心者のオッサンが最新機種「WSD-F30」(メーカー希望小売価格:6万1000円)を装備し、山歩きに挑戦。プロトレック スマートの使い心地を試してみた。

プロトレック スマート

 

アウトドアでの使用に十分耐え得る
タフネスなスマートウォッチ

’90年代に登場した、高度や気圧、方位などの計測ができる「プロトレック」シリーズは、登山やトレッキング、フィッシングなど、よりハードなアウトドアレジャーをサポートする定番のギアとなっている。

プロトレック スマート

そんな「プロトレック」シリーズのスマートウォッチ「プロトレック スマート」は、5気圧防水のほか、米国国防総省が制定したミルスペックに準拠する耐環境性能を有する。そんなタフネス性能に加え、Googleが開発したスマートウォッチ向けOS「Wear OS」を採用することで、アウトドアウォッチの可能性を大きく拡げているのだ。

 

最大1カ月の連続駆動も!?
バッテリーの持ちもアウトドア向け

実は、筆者は数年前からスマートウォッチの愛用者である。そのため、スマートウォッチの便利さや不便さは経験で知っている。スマートウォッチの便利なところは、なんといってもスマートフォンを取り出す機会が減ることだろう。

新着メールやスケジュールの確認を、ほぼハンズフリーで行えるのは、特に移動中には便利なもの。さらに歩数や消費カロリー、移動距離なども自動で記録されるので、健康管理にも役立ってくれる。

一方、現行のスマートウォッチで不便なところといえば、なんといってもバッテリーの持ちが悪いことだ。使い方にもよるが、一般的なスマートウォッチなら、一日使えれば良いほう。充電を忘れてしまうと、外出中に使えなくなってしまうことだって結構頻繁にあるのだ。

ゆえに試用するにあたって、いちばん気になったのは、やはり電池の持ちだったのだが……。その点はさすがアウトドアレジャー向けに開発されたスマートウォッチだけのことはあった。

プロトレック スマート

いちばんの工夫ポイントとなるのが、カラー有機EL画面(390×390ピクセル)の上にモノクロ液晶画面を重ねた、2層ディスプレイ仕様だ。こちらで特に操作をしていない、いわゆるスリープ状態ではモノクロ液晶画面表示となり、バッテリー消費を大幅に抑えてくれる。

もちろん、モノクロ液晶画面になっている際には表示される情報が限定されるのだが、時刻情報に加え、高度や気圧などセンサーで計測した数値も、モノクロ液晶画面で参照可能。

ちなみに仕様書によると、「WSD-F30」は通常モード(GPS 非利用時)では約1.5日だが、基本はモノクロ液晶画面で地図表示など必要な場面でだけカラー画面を使う「エクステンド」モードなら、約3日(※)の連続駆動が可能になるという。さらに、モノクロ液晶画面を中心に使う時計とセンサー使用のみの「マルチタイムピース」モードのみなら、最大約1カ月の連続駆動が可能とのこと。

※GPSによる位置情報記録、地図表示を1日8時間、連続3日間行なった場合(使用環境によって変動する)。

今回、実際に1泊2日のトレッキング旅行で「WSD-F30」を使った結果でいえば、物珍しさもあり時計を頻繁に操作してしまったことや、複数のアプリを起動させていたこともあり、残念ながら1日弱でバッテリー切れとなってしまったのだが、使い方に慣れてみれば、その後は2日程度なら充電なしでも十分に使い続けることができた。

泊りがけのアウトドアレジャーで「WSD-F30」を活用する際には、バッテリー節約や、電波が届かない場所での利用を考慮して必要な地図データを事前にダウンロードしておくなど、賢い使い方をマスターしておく必要がありそうだ。

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ペース配分や行動記録などレジャーに役立つアプリを標準装備

さて、ここからが本題のアウトドアレジャーにおける体験レポートである。筆者が登山の超初心者ということもあり、今回は比較的入門者向け(同行した担当編集曰く)な丹沢山地の鍋割山(標高1272m)に挑むことになった。

登山開始の様子

主に利用したのは、「プロトレック スマート」シリーズに標準インストールされている「モーメントセッター」と「アクティビティ」というオリジナルアプリである。

プロトレック スマート

モーメントセッターは、アウトドアスポーツにおけるマネージャー的な役割を果たす便利なアプリだ。例えば登山の場合なら、一定の高度に達した際などに通知されるほか、指定した時間や距離ごとに休憩を促すなど、モチベーション維持やペース配分をサポートしてくれる。

スマホ画面キャプチャ

登山のほか、フィッシングやスキー、サイクリングなどさまざまなアウトドアスポーツで利用可能。設定は時計単体でも行えるが、項目が多いため、連携するスマートフォンで設定を行ったほうが楽かもしれない。

一方の「アクティビティ」は、さまざまな情報をリアルタイムで表示してくれるアプリ。こちらも数多くのアウトドアスポーツに適応したメニューが用意されているが、登山の場合は設定したゴールまでの残り高度や現在のペースなどを教えてくれる。このほか、移動の履歴なども残すことができるので、あとで自分のアクティビティの軌跡を確認することも可能だ。

プロトレック スマート

このほか、プロトレックの基本機能ともいえる高度計や気圧計などの情報もこまめにチェックしながら、鍋割山を攻略していったわけだ。

登山風景

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アウトドア初心者には、特に頼もしい相棒
普段使いでも重宝しそう

実際に山歩きで使ってみた感想として、ありがたい存在と思ったのは標準機能の高度計だった。なにしろ登山初心者だったので、自分が現在どれくらい頑張っているのかを知る目安がほしかった。

もちろん、モーメントセッターやアクティビティもモチベーション維持には役立ったのだが、ボタンひとつですぐ呼び出せる高度計のほうを、やはり頻繁にチェックしてしまうのである。

プロトレック スマート

日差しの強いフィールドの中でも、画面の表示はかなり見やすかった。特にモノクロ液晶画面は屋外でも視認性が高い。この辺りはさすがアウトドア向けに開発されたスマートウォッチの面目躍如といったところだろう。

また、プロトレック スマートの場合は、基本操作を行ったりアプリを呼び出したりするためのボタンが、一般的なスマートウォッチよりも大きめに作られているため、歩きながらでも押しやすいのが魅力的。薄手の手袋なら、はめたままでも十分操作が行える。

ちなみに同機種には、地図上に音声メモ(マイクアイコン)を残すこともできる「ロケーションメモリー」というアプリも標準インストールされている。

ロケーションメモリーの利用

これを使えば「この場所でラーメンを作って食べた」といった、レジャーの想い出を、ハンズフリーで地図上に残すことが可能になる。これも、アウトドア向けのスマートウォッチとして、かなり魅力的な機能のひとつ。アウトドアに限らず、日常生活でのライフログにも役立ってくれそうだ。

付け加えれば、Wear OS搭載のスマートウォッチなので、Google Playから対応するアプリをインストールして利用することが可能。メールをチェックしたり、音楽を聴いたりなど用途を自由に拡張できる点は、ほかのアウトドアウォッチにはないメリットといえるだろう。

で、肝心の登山レポートなのだが……結果は以下の通り。

登山挫折の様子

いかに入門者向けの山とはいえ、登山の超初心者&オッサンにとって鍋割山は厳しく聳え立つ難関であった(惜しくも1100mを超えたくらいの地点でギブアップ)。とはいえ、この結果も、プロトレック スマートがなければ、成しえなかったかもしれない。

モチベーション維持やペース配分、そして登山中のメール確認(そして仕事の電話対応)など、プロトレック スマートはオッサンの外遊びを、バッチリとサポートしてくれる、頼もしいギアだと感じた次第だ。

また、日頃スマートウォッチを使い慣れている身として、バッテリーの持ちが良いこの機種は、タウンユースとしても優れた存在といえる。Wear OSの標準アプリとなる「Google Fit」を活用することで、ランニングやジムトレーニングのお供としても欠かせない存在になってくれることだろう。

澤田聖司=写真 石井敏郎=取材・文

# アウトドア# スマートウォッチ# プロトレック# 登山
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