去る1月にスイス・ジュネーブで開催された「SIHH2019」「WPHH」を中心とする腕時計の祭典。本誌取材班は今年も海を越えてかの地へ。そこで見た感動と世界の目利きたちが唸った傑作を厳選してお届けする。
液体を使って時間を示すという世界初にして唯一の機構を持つHYTは、デザイン面でも新たな試みを実践。満ちては引く、を繰り返すユニークな動きに特別なメッセージを込めた。
ブースは、未来を感じる不思議な空間でした。液体表示をユニークに照らす表情豊かな鏡面ダイヤル
「H0 タイムイズプレシャス」世界限定50本。SSケース、48.8mm径、手巻き。705万円／オールージュ 03-6452-8802単結晶シリコンとウルトラシャープ レーザー カッティングで作られた鏡面パーツを、寄木細工のように組み合わせた独創的な文字盤を採用。光を受けて輝く盤面が、機械仕掛けで伸縮するふいごや、それと連動する液体表示を明るく照らす。
その光り輝く華やかさとは対照的に、破壊的なデザインやケース周囲にある、“Time is Precious”のフレーズにより「時の儚さ」にも気付かせてくれる。
※本文中における素材の略称：SS＝ステンレススチール
柴田 充、水藤大輔＝文
