1上映150台までいらっしゃい。映画業界を応援する2日限りのドライブインシアター

今、全国のミニシアターが閉館の危機にさらされている。
ミニシアターは、シネコンなどで上映されない個性的な作品に出合える貴重な場所。しかし、コロナ禍で休館に踏み切る劇場が続出し、閉館も検討せざるを得ない状況だ。
そこで、ファッションを通じてカルチャーを提案するビームスと、国内最大級の映画レビューサイト、フィルマークス、広告会社のコスモ・コミュニケーションズ、人気飲食店を多数展開するトランジットジェネラルオフィスがタッグを組んだ。
ファッションやカルチャーと映画は互いに影響し合いながら発展を続けてきた。そんな映画界を守りたいという思いで彼らが開催するのが、ドライブインシアター「ビーシアター（B-THEATER）」である。

開催場所は、神奈川県横須賀市の長井海の手公園 特設会場。東京からは車で1時間ほどの距離である。
シアターをプロデュースするのは、野外シアターやイベントを企画運営するドゥイット・シアター（Do it Theater）。コロナ禍における制約や苦難をサプライズや感動に変える手段を探し、辿り着いたのが“ドライブインシアター”だった。
密を避けるのが難しいシネマイベントも、車内で鑑賞すればソーシャルディスタンスが確保できる。大規模なイベントの中止が相次いでいる今、開放的な大スクリーンで鑑賞する映画は感慨深いものがあるに違いない。

上映作品は、ディズニー作品も手掛けるダークファンタジーの巨匠、ティム・バートン監督による『ビッグ・フィッシュ』、2016年に公開されたアイルランドの音楽映画『シング・ストリート 未来へのうた』、キャメロン・クロウ監督が自身の体験をもとに15歳の少年の姿を描いた『あの頃ペニー・レインと』、アカデミー賞で史上最多の14ノミネート、作品賞など6部門を受賞したミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』の4本。
1回あたり150台の車で鑑賞でき、11月21日（土）、22日（日）の2日間に分けて上映される。

また本編上映前にはJ-WAVE、InterFMによるミュージックライブを開催。入場時にスナックやドリンクをセットにしたウェルカムキットも配布予定だ。

チケットは公式サイトで販売中。収益の一部がミニシアター・エイド基金へ寄付されるという。
誰もが今の時代にふさわしい生活のカタチを模索しているなかで、ソーシャルディスタンスを保ちながら安心して楽しめるエンターテインメントはうれしい限り。
映画を観ることで心が豊かになり、映画業界の応援にもつながる。こういうハッピーなイベントなら、どんどん参加したい。
 
［イベント詳細］
ビーシアター
期間：11月21日（土）、22日（日）
会場：長井海の手公園 特設会場
住所：神奈川県横須賀市長井4
料金：1万円／1台
http://b-theater.jp
［問い合わせ］
ビーシアター実行委員会事務局
03-3405-8170

齋藤久美子=文