OCEANS × FLUX Vol.22
2021.09.18
LIFE STYLE

ホノルル在住クリエイターが選ぶ、ハワイに似合うミッドセンチュリーの椅子

当記事は「FLUX」の提供記事です。元記事はこちら

ホノルル在住のジャクリーン・デイビーさんは、バンクーバーにあるエミリー・カー芸術大学でデザインを学ぶも、心はいつも建築と家具に夢中だった。

「きちんと席について、誰かと料理をともにすることを大切にしています。自分ではなかなかそんな時間を取れないんですけど、だからこそ余計にそういったシーンのための椅子にこだわりたいんです」。

さっそく、デイビーさんにお気に入りの椅子を集めてもらい、食事をするという体験にどのような要素がプラスされるのか見てみよう。

カムバックチェア

パトリシア・ウルキオラによるデザインで、クラシックなウインザースタイルの椅子を再解釈したカムバックチェア。耐久性のあるテクノポリマー熱可塑性プラスチック製で、屋根のあるラナイで使うのにもちょうどよい。

「多色展開しているので、どんなお部屋にもアクセントとなって映えますよ」とデイビーさん。

「ダイニングルームはもちろん、座りやすいクッションとペアにすればどの部屋でも使えると思います」。

イームズ ラフォンダ

 「この椅子にまつわる歴史が大好きなんです」とデイビーさん。この椅子は、1961年にチャールズ&レイ・イームズ夫妻の友人、アレクサンダー・ジラード氏のリクエストに応じる形で誕生した。

ジラード氏は、ニューヨークのタイムライフビルに新しくオープンするレストラン「ラフォンダ・デル・ソル」で椅子を必要としていたのだ。椅子の背の高さがテーブルの天板よりも低くなることが希望だった。

「中間色を採用し、明るい色を避ければラクなんですが、このフューシャ色の張り地だからこそ、この椅子が別格になったと思います」。

続けて、「この色が持つ補色のパワーに驚くと思いますよ。特に自然の中で際立ちますよね」とデイビーさん。

スカルプチュラ チェア

1956年に、ラッセル・ウッダードがデザインしたウッダード・ファニチャーの椅子。ワイヤーフレームが美しいカーブを描くこの椅子は、パティオで使われることが多い。

「このようなヴィンテージのワイヤーチェアは、ベルトイアチェアほど頻繁に目にしないと思いますが、手頃な価格で手に入れられますし、ずっと座りたくなるほど快適です」とデイビーさん。

この椅子は1994年に、クーパー・ヒューイット・スミスソニアン国立デザイン博物館の永久コレクションとして収蔵された。

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ウォルター・ラム パティオ ダイニング チェアー

「横に張られたコードとブロンズの組み合わせが、ハワイのトロピカルな気候によく合っています。デザインの誕生も、その後の歩みもハワイにちなんでいるんですよ」とデイビーさんは語る。

というのも、第二次世界大戦後、ウォルター・ラムがブロンズと銅の管をパールハーバーに停泊中の海軍の船から回収したことから始まったのだ(ウォルター・ラムの作品とする一方で、大学在学中にラムの下で働いていたキップ・スチュワートが元々のデザインを起こしたという説もある)。

「特にこの椅子は、今は廃墟ですが、ダイアモンド・ヘッドの足下、ゴールドコースト沿いにあったホテルのものだったんです。1950年代から1960年代はありふれた家具でしたが、徐々に貴重になっていき、今では高い値がついています」。

リス

このローズウッドの椅子は通称「リス(Lis)」といい、ニールス・コフォードが1960年代に家具工房コフォード・ホーンスレットのためにデザインした。

注目すべきディティールは、アームレストが横向きの背棒に向けて伸び、包み込むように湾曲しているところ。

「実際には1960年代にデザイン、製造されているのに、1900年代初頭に起こったアールヌーボー運動を思わせる有機的な形状をしているのがお気に入りのポイントです。

きちんとしたダイニングにはもちろんのこと、彫刻的な美しさを放つ椅子としてほかの家具のアクセントになるので、どこに置いてもいいと思います」。

モデル 79

1960年代にニールス・オット・モラーがデザインし、デンマークのモラ―・モベルファブリックが製造。フォーマルなダイニングにも最適だが、背が低いので前述の「リス」チェアより幾分カジュアルだ。

「背もたれが完璧な弧を描き、ペーパーコードが布地には出せないハンドメイド感を醸し出しています」さらに、「シンプルな外観ですが、きわめて座りやすい椅子ですね」とデイビーさんは続けた。

 

 

リサ・ヤマダ-ソン=文 ジョン・フック=写真 翻訳=上林香織

This article is provided by “FLUX”. Click here for the original article.

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