OCEANS × Forbes JAPAN Vol.43
2021.01.19
LIFE STYLE

ダイエットだけじゃない。ファスティングに期待できる「それ以上のもの」

当記事は「Forbes JAPAN」の提供記事です。元記事はこちらから。

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「食べること」をやめると聞くと、「それはちょっと難しいかも……」と思う人がほとんどではないだろうか?

しかし、痩せる、活力がみなぎってくる、アルファ波が出てリラックスできる、睡眠の質が向上する、自分と向かい合える、しかも楽しい、などと聞けば、話は変わってくる。

このような劇的な結果が期待できるなら、試してみる価値はあるだろう。今回はファスティング(断食)のプロフェッショナル、NOUNの高橋大介氏のナビゲートのもと、その効果や方法をお伝えする。

生活を見直すきっかけになる

ファスティングといえば、ダイエットというイメージが強い。確かにファスティングをすれば確実に体重は落ちるので、ダイエットにはうってつけだ。そうして体重や体型を気にする人の駆け込み寺となったファスティングだが、この2〜3年でその捉え方が変わってきているという。

「以前はダイエット目的の方がほぼ100%だったのですが、このところ健康や美容目的の方が劇的に増えています」と高橋氏。その要因を次のように語る。 

「30〜40代にもなると、病気ではないにしても、体のパフォーマンスが落ちた、肌の質が衰えたなどと感じている人がほとんどでしょう。人生100年時代ということも考えると、何か手を打たないとこの先良くないだろうな、と漠然とした不安も出てくる。そんな中、食生活や生活スタイルを見直すきっかけとして、ファスティングが注目されているのです」

内臓を休めることで効果が複利的に

ファスティングは一定期間食べ物を摂らないので、体は食べ物によるエネルギーを得られなくなる。それでもエネルギーは必要なので、脂肪を燃焼してエネルギーに変える。その脂肪は腹まわりの内臓脂肪なので、腹部の贅肉が優先的にとれてくるのだ。

走ったり、筋トレをしても、腹まわりの脂肪が落ちるのは最後。これが、ダイエットにファスティングが最適であるという理由である。ただ体重が落ちるだけではなく、理想の体型に近づけるのだ。

「僕も最初にファスティングを行った際、7日間で8kg痩せました。それこそ高校生の時の体重ですよ。お腹まわりがすっきりしたのももちろん嬉しかったのですが、それよりも体の内側から元気がみなぎるというか、中年特有の気だるさがなくなって、体がすっきりしたことに驚きました」

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睡眠の改善により朝に強い体になる

ファスティングをすると、今まで休んだことのなかった内臓が休まる。内臓を休めることで、内臓の疲れからきていた倦怠感、顔色の悪さや吹き出物、蕁麻疹やアレルギーなどが緩和されるのだ。また内臓が疲れていると、睡眠にも影響があるという。

「歳を重ねると、どんどん眠りが浅くなるのは、内臓の機能低下が影響しているんですよ。内臓って、使ったら使っただけ古くなります。若い頃は高性能だったのですが、だんだんガタがくる。ファスティングによって内臓を休めることで、性能が回復するんです」

睡眠が浅いと、寝ても疲れが取れないという悪循環に陥る。ところが内臓の性能が回復すると眠りの質が良くなり、朝すっきりと目覚められるようになるのだ。さらに、深い眠りとなるので、睡眠時間も短くて済む。

1人でやると、我慢大会になる

高橋氏のNOUNが手掛けるファスティングのプログラムは、カウンセリングを受けながら3〜7日間、オリジナルのドリンクを飲みながらの実施となる。

人間は16時間以上何も食べなければデトックスが始まり、36時間何も食べない状態でいると内臓は動きを止める。そこから内臓が休まって効果が感じられるようになるので、最低でも3日間はオリジナルドリンクのみで過ごすことが推奨されている。

NOUNはデザイン性の高いパッケージも魅力の一つ。
NOUNはデザイン性の高いパッケージも魅力の一つ。芸能人やモデル、ミュージシャンなどを中心に熱烈な支持を集めている

利用者の多くは、「5日間も食べられないなんて信じられない」といって3日間コースを選択するが、5〜7日間に延長する人がほとんどだという。

「理由は、個人差はありますが体重が1日に約0.5〜1kgづつ減っていき、体がスッキリして、睡眠も改善され、まったく辛くないんですよね。だから皆さん欲が出てくるんですよ(笑)」

ファスティングをするにあたり、NOUNでは、カウンセリングを重要視している。最初は必ずZoomで打ち合わせを行い、その後、LINEのメッセージで毎日やりとりする。AIではなく、専門的な知識を身につけたカウンセラーが一人一人にしっかりと伴走してくれるのだ。

ファスティングをやったことがない人は、ドリンクをどのタイミングでどれくらい飲むのか、頭痛がしたり何か食べたくなった場合はどうするのか、など不安づくしだ。そんなとき、相談相手が身近にいるというのは、何より心強い。

「1人で実施すると、ただ食べられないという、我慢大会になってしまうことが多い。NOUNはそうならないように、正しい方法を逐一共有したり、時に励ましながら進めていきます。もし一人でやる場合でも、市販のファスティングドリンクを飲むとか、食べるのを我慢するというだけではなく、ネットなどである程度、方法や効能を調べてから行ってみてください。結果や充実感が変わってくると思います」

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ファスティングは、NOUNのようにドリンクが必須というわけではなく、水だけ飲む、おかゆだけ食べるなど、いろいろなスタイルがある。ファスティングドリンク自体も、500円前後から数万円までさまざまな種類があるが、基本的にはミネラルやビタミンなど、体の機能を最低限保つための成分が入っている。

NOUNは3日間のコース(ドリンク2本、カウンセリング、サポートアイテム付)で3万4000円からの設定だ(サポートなしの2日間コースもあり)。ほかと違うポイントはなんなのか。

「NOUNは筋肉合成とか筋肉分解に働きかけるミネラルを中心に入れています。お腹まわりの脂肪代謝が始まる前に、筋肉を溶かしてエネルギーに換えてしまう時間があるんですが、そこでにいかに筋肉を落とさないようにするかに重きをおいています。

例えば水でファスティングをやると、半分くらい筋肉が落ちてしまいます。減量は同じぐらいですが、筋肉がたくさん落ちるので、体脂肪率が上がってしまいます。それにより基礎代謝も落ちる。だから、一旦は痩せますが、ファスティング後に太りやすくもなります」。

体質改革であり、意識改革でもある

最後に、ファスティングがもたらす本質的な価値について高橋氏に聞いた。

「ファスティングって、自分と向き合う、自分をよく知るということにも繋がるんです。まず単純に食事をしないと、暇な時間が増えます。

誰かとご飯を食べにいくこともないので、1人の時間も多くなります。時間的な余裕から心のゆとりが生まれますし、ファスティングによってアルファ波が出てリラックスした状態にもなるので、物事をゆっくり深く思考するようになります。それこそ自分と向き合うきっかけになりますよね」。

また、自分が普段、いかに要らない物を摂っていたか、内臓が疲れていたか、睡眠の質が悪かったかなどが浮き彫りになることも大きいという。

「自分の状態がわかると、マズいことは改善したい気持ちになりますし、ファスティングがそのスイッチを入れてくれます。

ファスティングは、食べることをやめて体のパフォーマンスが上がるだけではなく、人々の心を整えたり、健康的で清々しい生活を送るための“意識改革”を行うことができるんです」。

高橋大介◎ファスティングブランド「NOUN」代表。俳優やモデルを中心に、今までに600人以上をカウンセリングし、ファスティングの成功に導いている。

 

国府田淳=文

記事提供=Forbes JAPAN

# ダイエット# ファスティング# フォーブス
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