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2021.01.11

ライフ

コロナ禍にも負けない都心の名店「創和堂」。味の秘密は“海時間”にあった

昨夏、2店舗目となる「創和堂」を東京・恵比寿に開けた。新型コロナウイルスの第2波が襲ったタイミング。それでも連日席が埋まる背景には店主・酒井英彰さんのこだわりがある。
そのひとつが食に“自然派”を求めること。
コロナ渦にも負けない都心の名店「創和堂」。その味の秘密は ”海時間” にあった
食材は生産者から直送してもらい、毎週土曜日には自ら青山のファーマーズマーケットに出向いて無農薬野菜を購入。料理に化学調味料は使わない。こうした感性は、若いときから自然に親しみ、オーガニック大国・豪州での留学経験によるものだという。
酒井さんは料理人になるよりも前にサーファーとなった。高校時代から過ごした海での時間が、生業となった料理の世界で生きているのだ。
「豪州行きはサーフィン目的でした。滞在後半のベルズビーチではサーフィンに明け暮れる一方、レストランで働くことに。それが今の道に入るきっかけです」。
料理に面白みを見いだし、食を追求しようと帰国。潮の香りを染み込ませた心身で、今宵も都心の店先に立つのである。

memo
大人の酒場として人気を博す東京・渋谷にある「酒井商会」の姉妹店「創和堂」は、酒井さんの故郷・福岡をはじめ九州産の新鮮食材で腕を振るう和食が好評。酒は、自然派ワイン、日本酒、クラフトジンなど幅広く揃え、料理を盛る器は作家さんの元へ足を運んで買い揃えたという。
また写真のサーフボードは愛用中の2本で、いずれも豪州ブランド。「週に1度は海に行きたいんですが‥‥‥」と留学時代とは違い、今は仕事に邁進する日々を送る。

柏田テツヲ(KiKi.inc)=写真 小山内 隆=編集・文


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