左脳を刺激する! オッサンIT化計画 Vol.124
2020.02.05
LIFE STYLE

画面が宙に浮く!? スマホナビの可能性を拡げる近未来ガジェット

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HUD-2020を試用しての運転風景

常に最新の地図が利用できることや、車に乗る前に目的地の検索やルート確認ができることなどから、すでに一般化しているスマホナビ。とはいえユーザーにとって心配なのは、2019年12月から始まった、運転中の「ながらスマホ」に対する厳罰化だろう。

そこで紹介したいのが、先ごろ発売されたばかりの「NEO TOKYO HUD-2020」(3万9800円[税込])。スマホナビの機能を画面に触らず音声で快適に操作できるようになるほか、昼夜を問わずナビ画面の視認性が高まるなど、「ながらスマホ」対策ができるだけでなく、スマホナビの利便性を大幅にアップさせる、一挙両得の最新ガジェットだ。スマホナビ関連のガジェットを多数テストしてきた筆者が、HUD-2020を使ってみた感想をレポートする。

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Android Auto、Car Playに対応。接続すればすぐ利用可能に

HUD-2020は、スマホナビの画面をドライバーの視界前方に投影する、「ヘッドアップディスプレイ(HUD)」と呼ばれる機器の一種だ。

ヘッドアップディスプレイ
粘着シートでダッシュボードへ貼り付ける。湾曲面にも対応する形状になっているので、ほとんどの車種で利用できるはずだ。

本体には写真のように透明ディスプレイが内蔵されており、スマートフォンを接続すると、ディスプレイにナビ画面が投影される仕組みになっている。

給電
給電はシガーソケットから行う。すでにシガーソケットを使う機器を利用している場合は、あらかじめ二個口のアダプターを用意しておこう。
USBポート
HUD-2020本体側面にはUSBポートが用意されており、ここからスマートフォンとケーブル接続する。もちろん充電も可能だ。

大きな注意点は、HUD-2020がAndroidスマートフォンでは「Android Auto」、iPhoneの場合は「Car Play」に対応する機器であることだろう。通常のナビアプリを、そのままのUIや画面で利用することはできないため、Android AutoやCar Playを使ったことがない人は操作に慣れるまでに、少し戸惑うかもしれない。

といっても、Android AutoやCar Playのカーナビ機能は、さほど難しいわけではない。HUD-2020と接続させた場合、目的地の設定やルートの選択といった基本操作は、ハンドルに装着する付属のリモコンのマイクボタンを押し、音声で指示を行うだけなので、すぐに使えるようになるはずだ。

付属リモコン
HUD-2020の付属リモコン。音声認識呼び出しのほか、項目の選択を行うボタンが用意されている。

逆にAndroid AutoやCar Playのユーザーなら、スマートフォンとHUD-2020をUSBケーブルで接続するだけで、自動的にアプリが起動し画面が投影されるので、かなり快適。筆者の場合はAndroid Autoで試したが、特にHUD-2020との接続設定を行う必要もなく、すぐに画面が投影され利用できる状態になった。この手のガジェットは初期設定が面倒という印象があったので、ちょっと拍子抜けしたくらいだ。

ちなみにAndroid Autoの場合は「Googleマップ」、Car Playの場合はUIが異なるものの、「ナビタイム」や「Yahoo!カーナビ」など、複数のカーナビアプリの機能を選んで利用することができる。

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浮き上がるディスプレイの視認性は非常に良好。運転にも支障なし

透明なディスプレイに画像を投影するということで、どれくらい「見える」のか気になる人も多いはず。その点に関しては、下の写真を見れば結果がよくわかるだろう。

昼間の試用風景

このように、昼間でも十分に画面内容を確認することができる。角度の問題で上手に撮影できなったのだが、肉眼の場合だとサイズはもっと大きく、そして画面が浮き上がって見える(写真で伝わらないのが残念だが)。画面の先にある風景も、ある程度は透過で確認することができた。

昼間の試用風景
Android Autoの音楽再生画面。背景が淡色の場合は透過率もアップし、向こう側がハッキリと透けてみえる。画面が浮き上がって見えるのは、向こう側が透けてみえるという実用性以上に、楽しさの面でインパクトが大きい。
FMトランスミッターが内蔵されている
HUD-2020にはFMトランスミッターが内蔵されており、標準設定だと87.6MHzにあわせれば、カーステレオから音声が再生される。

時間の都合で夜間使用時の撮影はできなかったのだが、昼間の例からもわかるように、夜間もまったく問題なく視認可能だった。周囲の明るさに応じ自動的に輝度を調整しているようで、昼夜問わず、特に設定しなくても常に良好な状態をキープしていた。

運転する際に視界の邪魔にならないか心配な人もいるだろう。これに関しては車種にもよると思うが、筆者の場合は、さほど気にならなかったというのが正直な感想だ。

HUD-2020と接続しているAndroidスマートフォン
HUD-2020と接続しているAndroidスマートフォン(Android Auto)の画面。このように、スマホの表示を隠すこともできるので、わき見防止にも役立ちそうだ。
折りたたんだディスプレイ
ちなみに、ナビを使わないときには、このようにディスプレイを折りたたむこともできる。

普段は、エアコンの吹出し口にホルダーを付け、そこでスマホナビの画面を表示させているのだが、その場合だと短い時間でも前方から目を離すことになるため、むしろド真ん前に画面が表示されるほうが、事故防止の意味では安心なのかな、とも思った次第だ。

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カーナビの“近未来”に興味がある人には、強くオススメしたい

さて、ここまでの記事を読んで「だったら運転席の前方に取り付けるタイプのスマホホルダーを買えばいいのでは?」と思った人もいるはず。その疑問に関しては、半分正解で半分間違い、というのが筆者の答えだ。

確かに運転席の前方に取り付けるホルダーを使い、横位置でスマホナビを利用すれば、HUD-2020とだいたい同じような感覚で運転ができるし、Android AutoやCar Play以外の環境も利用できる。画面が浮き上がってみる、ということに対し特に魅力を感じないなら、ホルダーを購入したほうが経済的だろう。

一方、HUD-2020を使う最大のメリットは、約4万円の投資でAndroid AutoやCar Playの機能がフル活用できる点にある。元々、Android AutoやCar Playはスマートフォン単体ではなく、対応するカーナビ専用機などと連携して利用するのが基本。特にCar PlayはiPhone単体では機能しないため、HUD-2020はCar Playをリーズナブルに利用する有力な選択肢ともいえるのだ。

HUD-2020でCar Playを利用した画面
HUD-2020でCar Playを利用した画面(写真はメーカー提供)。

以前は開発途上という印象が強かったAndroid AutoやCar Playだが、ナビはもちろんメッセージやスケジュールの確認から最新ニュースのチェックまで、スマートフォンの機能を運転中でも安全かつ快適に利用できる進化を着実に遂げており、自動車メーカーも、新車種で積極的な対応を見せている。

その点でAndroid AutoやCar Playは、いわばカーナビの近未来を知るうえで、かなり重要な存在となっていくはず。対応する新車種への乗り換えを前に、Android AutoやCar Playの便利さを知っておきたいなら、浮き上がるディスプレイという付加価値が付いたHUD-2020は、チェックすべきガジェットといえるだろう。

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石井敏郎=文・写真
1970年横浜市生まれ。Windows95発売時よりテクニカルライター&編集者として活動。現在はITのほか、音楽やファッション、フィジカル系の記事執筆を行っている。

# オッサンIT化計画# クルマ# スマホナビ
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