OCEANS

SHARE

2019.11.28

ライフ

「過去の経緯」にこだわる上司は20代から嫌われる

嫌われる上司
「20代から好かれる上司・嫌われる上司」とは・・・

おじさんは「過去の経緯」=「歴史」好き

私は結構な年になってようやく歴史や地理が好きになった口です。以前勤めていたライフネット生命で、当時の社長で現在は立命館APUの学長をされている出口治明さん(歴史の碩学。歴史の著書多数)に出会ってから、歴史の面白さに気づき、勉強しはじめて今に至ります。
歴史が面白いのは「今これがこうなっているのは、あのときにあれがああなったからなんだ!」と「過去の経緯」がわかるからです。例えば、京都の町屋が細長い「うなぎの寝床」と呼ばれる形をしています。豊臣秀吉が家の間口の広さに応じて課税をしたことから来るからと聞けば、「へえ!」となります。面白いですよね? 面白いですよね??

なぜおじさんになると歴史が面白くなるのか

しかし、なぜおじさんは「過去の経緯」がわかると面白いのでしょうか。それは、年をとっていくと、体調の劣化や親しい人の死などにより、人生が有限であることを「実感」していくことに関係があります。
人生の有限さを実感すれば不安になります。すると「どうせ死ぬのに何の意味があるのか」と虚無主義に陥る人もいます。そこで「アイデンティティ」概念の提唱者、心理学者のエリクソンは「世代性(Generativity)」つまり「自分が得たことを後の世代に譲り渡すことにコミットできること」を、壮年期(おじさん)の発達課題としました。そう考えることができれば不安感が払拭され、希望が湧いてくるからです。


2/3

次の記事を読み込んでいます。