厚生労働省が2015年に行った調査によると、腰痛に悩む人の数は日本全国で2800万人にものぼるらしい。しかもそのうち8割が原因不明とのこと(俺もそのうちのひとりか?)。
もはや腰痛は国民病になりつつあるのに、原因が分からないんじゃあ、対策が立てられないじゃないか……。と思ったら、意外なところに解決のヒントがあった。
マッスルスーツ。なんだか秘密兵器のような響きで、ついワクワクしてしまう。こいつが重たいものを運ぶときや、つらい体勢での作業時などに、腰の負担を軽減してくれるという。
これまで価格的に法人向けがメインだったが、技術の進歩と製造工程の整備によって量産化に成功、価格も10万円台になった。これなら個人でも手が出せそうだ。
最大補助力25.5kgf(キログラム重)という強力なパワーの源は、電気ではなく空気圧を利用した人工筋肉。背中と腿のフレームが逆方向に回転する機構になっていて、そのトルクを活かして上半身を起こす仕組みになっている。
まるで筋肉を着ているようなアシスト力を持ちながら、充電やコンセントが不要で、稼働時間に制限がない。家庭菜園の土いじりやDIYといった趣味にはもちろん、介護や雪かきなど日常生活にも有用だ。
使い方は簡単。初回だけ少し身体のサイズに合わせて調整すれば、あとはリュックのように背負って、ベルトを締めるだけ。わずか10秒で着用できる。
年齢を言い訳にしたくはないが、腰の痛みに悩む40代男性も多いことだろう。それでも家族のなかでは、力仕事や重労働はやっぱりオトーチャンの役目。何かと負担のかかる腰を、“着る筋肉”で優しくいたわってやろう。
[問い合わせ]イノフィス0120-046-505musclesuit.co.jp中山秀明=文