2019.10.19
HEALTH

「ホエイ」か「ソイ」か。男のプロテイン選びに最適解はある?

連載「40オトコのための『失敗しない』プロテイン術」
筋トレのお供としてだけでなく、近年ではシェイプアップや健康維持に役立つサプリメントとしても注目される「プロテイン」。基礎知識から活用法まで、カッコよく生きたいミドル男性が心得ておくべき、プロテイン摂取のノウハウを伝授しよう。

プロテインを持つ男性

「ザバス」ブランドで知られる明治によれば、2019年の国内市場規模が480億円に達する見込みというプロテイン商品。健康志向も後押しし、ドラッグストアやコンビニでも、プロテインバーやプロテイン飲料などが盛んに販売されている。

気軽に商品が手に入るのは便利だが、一方でどれを選べば良いか迷ってしまう人も多いはず。そこで、プロテインに対する正しい理解を広めるための活動をしている山本圭一氏(プロテイン工房代表)に、商品の見極め方や、より自分にあった商品の選び方を聞いた。

山本さん【今回のアドバイザー】山本圭一さん
プロテインブレンダー(株式会社プロテイン工房代表)、鍛錬家。著書に『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』(幻冬舎)、『ゼロからはじめるプロテイン生活』(メディアバル)ほか。現在は、プロテインへの正しい理解を広めるための活動に加え、「ソーシャルプロテイン」という考え方の普及にも努めている。

費用対効果が高いのはパウダータイプ
プロテインバーやドリンクはTPOに応じて

かつては、ほぼパウダータイプ一択だったプロテイン商品だが、最近では飲料に加えお菓子のようなプロテインバーやヨーグルトなど、プロテインを混ぜ込んだ商品がたくさん登場している。

プロテイン摂取に興味を持ち始めたビギナーなら、まずは、それぞれにどのような違いがあるのか、気になるはずだ。

「タンパク質を摂取するという目的を中心に考えれば、どのタイプの商品も根本的に違いはありません。ただし、まず注意してほしいのが商品の成分表。シンプルなプロテインパウダーに比べると、プロテインを混ぜ込んだ商品には、脂質や炭水化物が多く含まれている場合が多いんです。

つまり、プロテインパウダーに比べると高カロリーになっているというわけですね。また、商品に含まれるタンパク質の量と価格の比率でも、割高になってしまうのは否めません」(山本氏、以下同)。

プロテイン製品
プロテインがブームになっている影響か、コンビニでも様々な種類のプロテイン商品が購入できるようになっている。

コンビニで手軽に購入できるというメリットがあるほか、味や食べやすさの好みは人それぞれなので一概にはいえないものの、タンパク質を効率よく摂取するという本来の目的や費用対効果を考えれば、やはりプロテインパウダーに軍配が上がると山本氏は指摘する。食事とのバランスを考えながら、TPOに応じて上手に選ぶのが賢明ともいえるだろう。

 

タンパク質摂取の観点からみれば、実はホエイとソイに大差はない

一方、プロテインパウダーを含むプロテイン商品を選ぶ際には、プロテインの原料も注目すべきポイントとなる。商品のパッケージを見ると、牛乳由来の「ホエイ」または大豆由来の「ソイ」にわかれているが、30~40代の男性なら、どちらを選ぶのがベターなのだろうか。

「ダイエット目的ならソイ、筋肉増強ならホエイというイメージが強いようですが、タンパク質として、そこまで大きな違いはないというのが、僕の実感からいえる意見です。

違いを強いて挙げるなら、ホエイは吸収速度が速いので運動前後にオススメ、対してソイは吸収速度が遅いものの、イソフラボンや不飽和脂肪酸が含まれているので、コレステロール低下などの健康効果が期待できるかもしれない、という程度。

牛乳に含まれる糖分を消化できず下痢や腹痛を起こす『乳糖不耐症』の自覚がある人はソイを選ぶというように、これも結局は自分の体質や好みにあわせて選べば良いと思いますね」。

ちなみに、山本氏を含めアスリート系(特にボディビルダー)はホエイを選ぶ人が多いそう。

30~40代の男性の場合、たとえば筋力アップが目的ならホエイ、コレステロール値が気になる人はソイというような選び方でも良いのかもしれない。両方試して、自分にあうと感じられるものを選んでも良いだろう。

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プロテインパウダーを選ぶ際には、成分表をよく見て自分にあったものを

タンパク質を効率よく摂取できるほか、費用対効果面でもメリットがあるというプロテインパウダー。しかし、スポーツ店やネットショップを見れば、こちらも多種多様な商品が並んでおり、どれを選べば良いか、特に初心者は迷ってしまうもの。そこで最後に、山本氏が推奨するプロテインパウダーの賢い選び方を、ポイント別にまとめておこう。

 


●ポイントその1
タンパク質摂取が主目的なら、なるべくシンプルなものを選ぼう

「大雑把に言ってプロテインパウダーの価格は、タンパク質以外の成分によって変わるといえます。現在、もっともよく見かけるのは『エルゴジェニック系』と呼ばれる、BCAAやクレアチン、各種ビタミンなどの成分が配合されているタイプ。もちろん、これらの成分は筋肉や健康への良い効果が期待できるのですが、その分割高になってしまいます。

また、成分表を見ると配合量が意外と少ない商品が結構あるもの。ひとつの商品で複数の成分が摂れるという手軽さはありますが、個人的には、それらの成分を必要と感じたら、別にサプリメントとして購入したほうがお得かなと考えています」。


●ポイントその2
シンプルなプロテインパウダーでも含有率には要注意

「余分な成分を含んでいないシンプルなプロテインパウダーでも、パウダーに含まれるタンパク質の比率には注意が必要。よく見ると、同じ価格でもタンパク質の含有率が違う場合があるからです。

そこで注目してほしいのが、パッケージに記載されている1食あたりのタンパク質量。たとえば『1食(20g)あたりタンパク質15g』と書かれている場合、15÷20で含有率は75%となります。この計算を覚えておけば、費用対効果の高いプロテインパウダーを選ぶことができるでしょう」。


●ポイントその3
日本産と外国産で、タンパク質の「質」に大きな違いはない

「最近では国内製造をうたうプロテインパウダーを見かける機会も増えています。しかし、実際の話、プロテインパウダーの原料は、すべて外国産ですから、国内製造だからと言って、外国製よりも優れていると言うことはないと思いますし、価格的にも国内製品よりも安く良質なものもあります。

ただし、傾向として外国製のほうが味が強い(添加物が多い可能性もある)場合や、どこで誰がどのように製造しているのかまでは、なかなかリサーチできませんので、本当に安心できるプロテインを望むなら、製造工場を実際に見学できるくらいの情報公開をしているメーカー(国内でも数えるほどしかないですが)のほうが安心かも知れませんね」。


 

山本氏のアドバイスからもわかるように、タンパク質を効率よく摂取するという観点からみれば、結局のところプロテインパウダー選びもTPOや好み次第。

成分以外の“付加価値”という意味では、山本氏が運営する「プロテイン工房」のように、地元(宮城県)の契約工場と提携することで、大きなメーカーにはできない小ロットかつ細かな成分調整を行っているプロテインを用いた商品を購入する、というような“ストーリー”に興味を持つことも、ひとつの手段だろう。

山本さん

いずれにしても大切なのは、普段の食事、そして運動とのバランス。何度も言及したが、プロテインだけ摂取していれば健康になったり、筋力アップしたりということはあり得ない。

健康的な食事と運動との組み合わせこそ、プロテインの効果を最大限に発揮する秘訣なのだ。

 
【関連リンク】
プロテイン工房
https://protein-kobo.com/

【参考文献】
ゼロからはじめるプロテイン生活 あなたには、なぜプロテインが必要なのか?
著:山本圭一/発行:メディア・パル

 

 

 

石井敏郎=取材・文

# 40オトコのための『失敗しない』プロテイン術# ウェルネス# プロテイン
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