SEAWARD TRIP Vol.78
2019.09.12
LIFE STYLE

39歳になった末續慎吾が見つけた、サーフィンと“かけっこ”の共通点 〜Sport for Fun〜

ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム。

今回は「Sport for Fun」

平塚競技場に末續慎吾は穏やかな表情を見せながら現れた。重圧と隣り合わせの選手生活。2008年の北京五輪で銀メダルを獲得した彼は、大会後、無期限の休養に入る。

平塚競技場に末續慎吾は穏やかな表情を見せながら現れた。重圧と隣り合わせの選手生活。2008年の北京五輪で銀メダルを獲得した彼は、大会後、無期限の休養に入る。心が疲弊し、走ることを楽しむ心を失っていたためだ。

それから9年もの時間をかけて走る楽しさを取り戻し、レースシーンに復活。2年前にはサーフィンも始めた。カルチャーやライフスタイルを伴うサーフィンは、体育の側面が強い陸上とは趣が異なる。しかし海に浸かり、“かけっこ”との共通点を見た。それは、スポーツの本質は遊びであり楽しむことにある、ということ。

現在、プロの陸上短距離選手として活動する彼は、自身が理想の走りを追求する一方、短距離走には珍しい「陸上クラブ」を主宰し、コミュニティを形成しつつ走る楽しさを共有しようとしている。今も走る姿は野生動物のごとし。無駄を排除したフォームは美しく、そして表情には笑みがある。海辺の街で、末續慎吾の第2章が始まった。

memo
すえつぐしんご●1980年、熊本県生まれ。陸上選手。北京五輪での男子4×100mリレー銀メダリスト。200m日本記録保持者。39歳の今も現役の選手としてレースに出場する傍ら、潮風が香る神奈川県平塚市を拠点にして陸上クラブ「イーグルラン」を主宰。勝ち負けだけにとらわれない走りの楽しさを共有するコミュニティ運営などを行い、日本に新しい陸上文化、スポーツ文化を生み出そうとしている。https://eaglerun.jp

U-SKE=写真 小山内 隆=編集・文

# seaward# 北京五輪# 末續慎吾
更に読み込む