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2019.06.26

ライフ

家族に優しい南半球のデスティネーション 〜Very Family Friendly〜


ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム。


今回は「Very Family Friendly」


毎日が慌ただしい東京とはリズムが異なる地を訪れたのは、美しいラグランの波(写真)が目的。/ニュージーランド

信号のない横断歩道で待っていると、車列の1台目から停まってくれる。多くのカフェやレストランにはハイチェアが備えられ、ユニセックスルームと書かれた個室もあった。父親が乳児とベビーカーで堂々と入って良く、車椅子に乗った高齢者も利用できるスペースである。いずれも先頃訪れたニュージーランドで目にしたもの。

大自然に包まれ暮らすからか、高齢者人口の比率が低いからか。理由は定かではないが、至るところでベビーファーストと思える人の気遣いに触れた。毎日が慌ただしい東京とはリズムが異なる地を訪れたのは、美しいラグランの波(写真)が目的。

世界最長の部類に入る波はどこまでも“乗せてくれる波”で、数も多いためキャッチしやすい。そして海から上がれば新鮮な食材によるフードやクラフトビール、オーガニックの離乳食が待っている。真夏なのに人が少ないことが何より良く、ゆったりと過ごせる環境はファミリーにとっての格好の旅先なのだった。



memo
ゆるいイラストを添えた、利用者の性別も年齢も問わないユニセックスルームのフレンドリーさに触れると、「授乳室」という言葉には閉塞感を覚え、ネーミングセンスが前時代的に思えた。また11時間弱のフライトは、ニュージーランド航空のスカイカウチを利用して過ごした。

これは2人分プラスαの料金でエコノミーシートの横3席を使え、レッグレストを上げてベッドのようにも使えるサービス。足を伸ばせて横になれ、乳児の睡眠も確保できる。



熊野淳司=写真 小山内 隆=編集・文

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