https://oceans.tokyo.jp/lifestyle/2019-0403-1/

北欧生まれの「ヌーディージーンズ」に宿る自然体なサステナビリティ

このエントリーをはてなブックマークに追加

スウェーデン生まれのデニムブランド、ヌーディージーンズ。このブランドの、サステナビリティへの配慮は徹底している。そしてそれが“自然体”で行われているのが、いかにも北欧発である。

ヌーディージーンズとは?
スウェーデン・ヨーテボリにて2001年にスタートしたデニムブランド。マリア・エリクソン、ジョアキム・レヴィン、パレ・ステンバーグの3名により設立。リユース(再使用)・リデュース(抑制)・リサイクル(再利用)の3Rをモットーにエシカルなデニム作りを実践している。製品の長期的愛用を推奨し、直営店では永久無償のリペアサービスも実施。現在ではアウター、ニット、スウェットからアンダーウェアまで、あらゆるアイテムを展開している。

「デニムはいわば“第二の肌”。特別なモノじゃないんだ」

ジョアキム・レヴィン 氏 1973年、スウェーデン・アリングソース生まれ。古着店の経営などを経て、2001年にヌーディージーンズを設立。
CEO ジョアキム・レヴィン 氏 1973年、スウェーデン・アリングソース生まれ。高校卒業後、ドラマーとしてのミュージシャン活動、古着店の経営などを経て、2001年にヌーディージーンズを設立。共同設立者の1人で現在はブランドの役員兼デザイナーを務めているマリア・エリクソンは、もともとプライベートでのパートナーだった。今年夏からデザイナーを務めるマーティン・グスタフソンとは14歳からのバンド仲間だという。現在はCEOとしてブランド全体を統括。

ヨーテボリは決してファッショナブルな街ではないと思う。首都のストックホルムのような都会ではなく、古い港湾都市なんだ」。

ヌーディージーンズの創業者の1人であり、現CEOのジョアキム・レヴィン氏はそう語る。このブランドが誕生した2001年当時のヨーテボリ(※1)は、今よりさらにファッションに対する意識が低かった。若者はみなデニム姿。「ハイファッションのデニムではなく、それをはいていれば十分、という意味のデニムだね」。だがそのデニムを作ることで、現在ヨーテボリ有数の企業に成長しているという点が面白い。

「当時のパートナーだったマリア(創業者の1人)は、リーのヨーロッパ部門のデザインディレクターを務めていて、デニム作りに深い知識と経験があった。彼女があるとき『私たちで何か仕事を始めない?』と言ったんだ。だから『新しいデニムブランドはどう?』と応えた。とても自然な感じでね。僕? 僕はミュージシャンだった。でも音楽にも疲れてきていたのかな。レコードの代わりにデニムを作ることになったというわけ」。

最初に作ったのはメンズのストレートデニム。素材は日本のカイハラ社製、セルビッジ付きデニム地を選んだ。ブランドのアイコンであるヒップポケットの刺繍やレザーパッチのロゴなどは、現在のものとほぼ同じだったという。

「細かいデザインは全部マリアが作ったんだよ。彼女は、デニム業界に入る前はグラフィックデザイナーだったから。そう、ヌーディージーンズというブランド名も彼女の命名。デニムはいわば“第二の肌”なんだ。自分の肌と同じように傷もつくし、シワもできる。いちばん身近なモノ、という意味を込めたかった」。

スウェーデン発という珍しさ、はいたときの美しいシルエット、味のある色落ちを見せる本格派のデニム地。すぐにヨーロッパのデニム好きの間で話題となり、人気を高めていく。’06年には日本上陸を果たし、現在では世界的なデニムブランドとして名を馳せているのはご存じのとおりだ。そんなヌーディージーンズの、変わらぬ企業理念のひとつがサステナビリティである。

「創業当時からずっと、今も考え続けているポリシーだね。’09年頃、作るデニムの半分くらいはオーガニックコットンを使っていた。それを、’12年には100%にしたんだ。デニムだけじゃなくて、ウールやポリエステルもリサイクル繊維を使っているよ」。

昨年からは“Re-use”というリサイクルに取り組んでいる(オンラインと海外の一部店舗で展開)。はき古したヌーディージーンズと交換で、新品のデニムを20%オフで購入できるというもの。古いデニムはリペアされ、製品として新たに生まれ変わるのだ。

「スウェーデンには“Lagom(ラーゴム)”という言葉がある。“多すぎず、少なすぎず”といった意味で、テーブルの料理を取るときのマナーに由来する言葉なんだ。とてもスウェーデン的な考え方でね。サステナビリティにもつながってくるし、ハイファッションではなく安物でもないデニム作りという、僕らのブランド哲学にもつながっていると思う。毎日の生活のレベルに合ったものを作る、ってこと。デニムは特別なモノじゃないのさ」。


※1 ヨーテボリ
スウェーデン南部の北海に面した港湾都市。人口は約52万人で、首都ストックホルムに次ぐ規模。北欧でも5番目に大きい都市とされる。イエテボリ、イェーテボリと表記されることも。


加瀬友重=編集・文

このエントリーをはてなブックマークに追加
ケツが大きい体育会系オッサンに味方するヌーディージーンズの最新デニム
2019.03.17
「ボルコム」が何よりも重要視する、 “SSS” という生き方とは?
2019.03.06
時計業界の天頂で輝く「ゼニス」の150年続く技術革新とは
2019.02.03
経営危機を救ったクリエイティブ・ディレクターが仕掛ける「グレンソン」の進化
2019.01.11
「大人ファッション」に迷ったらこの服、この着こなし、このショップ
シンプルな無地のようで実はしっかり遊んでいる !?
2019.04.03
フィールドジャケットをタフに着ない術とは
2019.03.30
サーファーらしいチョイスを都会的に着たいなら色使いに目を向ける
2019.03.28
あるとないとじゃ大違い!小物が利くってこういうこと
2019.03.20
タフなアウターの意外な一面を見つけてみよう
2019.03.19
シックにまとめるために。NYでの常套手段とは
2019.03.18
ヘアカラーまでハマっている 上品なコントラスト
2019.03.17
渋カジスタイルがサマになっている理由
2019.03.16
男らしい色気は 小物の力で手に入れる
2019.03.15
抜群に今っぽい大胆なサイジング
2019.03.13
冬アウターのゴワつきがイヤ。 なら、アウトドアなヤツに頼れ
2019.03.12
オーバーサイジングなダウンを着るとき、ほかのアイテムは?
2019.03.11