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2019.03.05

ライフ

語学音痴の強い味方。リアルタイム翻訳機、最新2機種の性能を検証

>連載「オッサンIT化計画」を読む
ビジネス英会話
グローバル化が進むご時世で必須のスキルとされてはいるものの、この歳で語学を学ぶなんて正直シンドイ……と思っているオッサンも多いはず。そこで注目したいのが、ヒット商品となった「ポケトーク」を皮切りに、続々と登場しているリアルタイム翻訳機だ。
今回は、その中でもユニークな特徴を備えた最新2機種の使い勝手をレポート。イマドキの翻訳機は、僕らが憧れた“ほんやくコンニャク”に、どれだけ近づいているのだろうか?
 

音声はもちろん写真の文字まで翻訳してくれる「KAZUNA eTalk 5」

今回体験したのは「KAZUNA eTalk 5(以下カズナ)」(KAZUNA)と、以前にも別の記事で紹介した「WT2 Plus(以下WT2)」(タイムケトル)の2機種。
これらのガジェットを携帯することでコミュニケーションの取り方がいかに変わるかも含めて考えてみる。なお、どちらも価格は税込2万6870円(希望小売価格)。先行するポケトークを含め、リアルタイム翻訳機の価格は、2万円台後半から3万円程度に収まっているようだ。
まずは、カズナから見ていこう。こちらはポケトークと同じく、スマートフォンに似た情報端末型の翻訳機だ。
カズナ
メインとなる「しゃべって翻訳」の使い方は、まさにスマートフォンの翻訳アプリと同様。会話をする2人が使用する言語を選び、互いに端末のボタンを押しながら、マイクに向かって話しかける仕組みになっている。
カズナ
翻訳結果は音声のほか、画面上のテキストでも確認が可能だ。翻訳できる言語は70種類以上。中国語なら北京語、広東語というように、広いエリアで使用されている言語に関しては、いわゆる“方言”にも対応できる。
カズナ
先ほど「スマートフォンの翻訳アプリと同様」と書いたが、実際のところカズナやWT2を含む大半のリアルタイム翻訳機は、翻訳アプリと同様にGoogleやNICT(情報通信研究機構)などが提供する翻訳エンジンを利用している。言語にあわせ複数の翻訳エンジンを切り替えることで、翻訳の精度を高めているようだが、それでもスマホアプリに比べ、劇的に精度が高いとまではいかないようだ。
そこで評価のポイントとなるのが、アプリにはない使い勝手や専用端末ならではの“付加価値”ということになる。
カズナの場合、大きな魅力となるのは内蔵カメラで撮影した文字を翻訳する「撮って翻訳」機能だろう。
カズナ
「しゃべって翻訳」に比べ対応言語は少ないものの、日本人にとって比較的馴染みのあるエリアの言語はほぼ対応している。空港や駅の案内版やレストランのメニューなどに書かれた内容を、すぐ把握できるのはうれしいところだ。
SIMカードを差すことで、Wi-Fiルーターとして使えたり、カズナを持つ人同士限定だが、翻訳しながらのチャット(翻訳チャット)ができたりするのもユニークな特徴。
カズナ
ちなみに、電波が届かない場所でも内蔵の翻訳エンジンを使うことにより、対応言語数や精度は下がるもののオフライン翻訳ができる。こうした特徴を考えると、カズナはリアルタイム翻訳機の中でも、特に海外旅行のお供に適した機種といえるだろう。


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