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2018.06.04

ライフ

【緊急対談】巷で噂の“ソフトボード”やっぱり楽しいその理由

サーファーたちの間で昨今話題となっているソフトボード。簡単に説明すると、普通のサーフボードとは異なり、ビギナー向けのスクールで使われるようなスポンジなどで作られたもの。

最近は、キャッチーなデザインで乗り味も本格というものが続々と登場。世界中でブームを巻き起こしていて、ライトユーザーに限らず、プロやハードコアなサーファーにも人気が出てきている様子だ。

では一体、人気の秘密はどこにあるのか。今回はソフトボードの持つ魅力について、プロサーファーの吉川共久さんと、本誌連載でもおなじみの種市暁さんというふたりの愛好家に話を伺った。



プロサーファーでソフトボード好き
吉川共久さん(写真右) 42歳
サーフタウン千葉県・一宮町でカフェ「アトランティック・コーヒースタンド」を営みながら、海のリズムで暮らすプロフリーサーファー。サーフィンの面白さと本質を伝えるため、楽しいボードで波と戯れる日々を送る。

エンジョイサーファーでソフトボード好き
種市 暁さん(写真左) 45歳
東京を拠点に多忙なクリエイティブワークの合間を縫って海へ足繁く通う、本誌連載でもお馴染みのフリープランナー。フレッシュなアイデアを生み出すためにファンサーフィンタイムは欠かせない存在。


「自由な発想で波に乗れるフレンドリーな存在」--- 吉川共久


編集部 まずお2人のソフトボードとの出会いは?

吉川 10年以上前のプロツアーを回ってた頃、スクールの生徒さん用として使ってました。でも、まだ作りが雑で、経験者にとっては満足して乗れる代物ではなかったですね。

種市 僕は学生時代にサーフィンを始めて付かず離れずやっていた中で、ロングボードがリバイバルしてプロダクトとしての面白さにハマったあと、逆張りの存在として興味をそそられたのが「イントゥボード」っていうメーカーのソフトボードでした。15年くらい前かな?

編集部 その頃は黎明期で完成度が低い頃ですよね。

種市 だからこそ惹かれて。いい加減な感じとかもいいし。ファッション関係者って天邪鬼で「誰も知ってないものを着る」みたいな優越感があって。そういう面白さもあってソフトボードを掘り始めたんです。

TANE’S BOARDS




左)
BRAND:キャッチサーフ
MODEL:オディシー JOBスキッパー プロ
見た目から乗り味までとにかくファン! あえて選んだド派手なカラーがダサカッコいい。

右)
BRAND:ウォーターランページ
MODEL:キャッシュ ユー
パッと見、普通のボードだがスポンジ。シリアスなポイントでシレ〜っと入るのに重宝する。


編集部 なるほど。吉川さんがハマったわけは?

吉川 プロツアーを引退して、それまではレーシングカーみたいなショートボードばかり乗ってたけれど、いろんなボードに乗れる環境になったんです。そこでロングボードを追求しようと思って、あるときライディングの映像を撮ってもらった姿を観て「ショートボードより奥が深くて難しいな」と思って。それからですね、ソフトボードが気になり出したのは。ロングボードの真似事もできて、何より柔らかい素材だから安全でリスクもなくて楽しい。

編集部 それまでにはないくらい気楽に扱えるサーフボードなのですね。

種市 サーフィンとは異なるひとつの海遊びのジャンルとして確立してもいいくらい! フワーっとした独特の乗り心地にハマります。

吉川 フレンドリーですよね。自由な発想で波に乗れるというか。

YOSSY’S BOARDS




左)
BRAND:サンウェーブサーフボード
MODEL:OTLブーメランテールツインフィン
短いボードはスポンジではなく一般的なPU素材製にこだわる。レジェンド、山崎市郎さんシェイプ。

中)
BRAND:キャッチサーフ
MODEL:オディシー プランク×バリー・マッギー
シングルフィンならではのベーシックなターン、グライド&フロウが持ち味。ノーズライドもOK。

右)
BRAND:キャッチサーフ
MODEL:オディシー バリー・マッギー プロ
小さなサイドバイトフィンが特徴的。スライディングしながら無重力感を楽しめるという。


種市 そう。例えばダイエット目的でもいい。ソフトボードがあると、ジム行くよりも、パッと海に行こうっていう気になれる。

吉川 (笑)確かに。エクササイズにもなるし、真剣にサーフィンするための道具にもなる。例えば2020年の東京オリンピックがきっかけで「サーフィンって何?」って興味を持った人にとって、とてもいい入り口として受け入れられると思います。
対談の続きは本誌7月号P.86でご覧ください!

編集部おすすめのソフトボードはコレだ!


BRAND:CJネルソンデザイン ソフトトップ
MODEL:CJクラシック10-0


9万8000円/トンビ 042-518-7272


トッププロロングボーダー、CJのシグネチャーモデル。デザインはもちろん、素材や重量まで考え抜かれた本格派。

BRAND:キャッチサーフ
MODEL:オディシー 8-0ログ


6万9000円/キヨモ 0466-54-8918


ソフトボードの王道といえるブランド。独自の3ストリンガーの構造によってパフォーマンス性能は抜群。

BRAND:モドム
MODEL:デッドリーモンド


6万6000円/アライズ 03-6450-5605


ハイパフォーマンス寄りのソフトボード。特殊加工されたフォームは水を吸い込まないので耐久性に優れる。

ソフトボード専用ワックスもこの夏登場


各320円/スティッキーバンプス(ストレートシックス 03-5784-3123)


ボードに乗るときの必需品、ワックスにも専用が。市民権を得た証拠だ。
 

ペドロ・ゴメス=写真(取材) 鈴木泰之=写真(静物)

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