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2017.11.28

あそぶ

メルボルンの“とにかく気持ちいい休日”は、 ブティックワイナリーから始まる

メルボルンの中心部からクルマで1時間ほど内陸に向かえば、美しい丘陵地帯「ヤラバレー」に到着する。そこに軒を連ねるのが、品質にこだわる80以上のワイナリー。
それらはブティックワイナリーと呼ばれ、その多くがビジターへ出来たてホヤホヤの極上の一杯を提供している。休日は、ここで朝から美味しいチーズとワインでチルアウト。そんなメルボルンの休日スタイルもまた最高だ。

文化とともに発展した“美味しいワイン”の向こう側


南半球にもワイン好きを唸らせるワイナリーは多々あれど、良質な土壌と冷涼な気候に恵まれたヤラバレー産のワインは、特に高品質で味がいいことで知られている。しかもヨーロッパ圏からの移民も多いことから、この地では古くからこだわりの強いワイナリーが生まれた。
ホームメイドチーズやデリ、ワインなどが楽しめる「ヤラバレー・デイリー」。地元の人たちが休日に集まる憩いの場でもある。
なかでも家族経営や個人経営のワイナリーは“ブティックワイナリー”と呼ばれ、生産量は少ないながらも徹底的に味を追求しているところが多い。
メルボルンは乳製品の産地としても有名。ワインのアテにと、お土産で買っていくローカルも多く、なかには「店頭に並ぶと即完売」の名物を持つ店も。
 
休日の朝は、ブティックワイナリーが持つスペースで軽食を食べながらおしゃべり。家族連れも多くアットホームな雰囲気だ。
その文化に倣い、1986年に設立されたのが「ドメーヌ シャンドン」。かのフランスの名門、モエ・エ・シャンドン社が、ヤラバレーの環境に惚れ込み創業した著名なワイナリーだ。
レストランやテイスティングバーも併設していて、貯蔵庫なども公開しているので、ゆっくりとワイナリーを巡るだけでもとにかく楽しい。メルボルンならではのカジュアルなワインの楽しみ方を知ることができる。
また、入手が難しいヴィンテージや最新のスパークリングワインも手に入るため、国内外のワイン好きで年中賑わっている。
波乗りが好きだという3人のオッサンが、カジュアルにワインをテイスティング。思い思いに好みのワインを手に入れていた。「みんなで飲みたい!」と言う彼らは、運転手付きのレンタカーを手配してヤラバレーまで来たとか。
休日のヤラバレーは、家族連れや友人同士、カップルなどで朝から賑やか。男数人でクルマで乗りつけて、テイスティングをしながら次のワイナリーに向かう姿も珍しくない。デリで食事や会話を楽しみ、のどかなワイン畑を眺めながらグラスを傾ける。

丸一日いても飽きない「ドメーヌ シャンドン」のワイナリー

「ヤラバレー・デイリー」ではチーズのテイスティングもできる。濃厚チーズはすぐにワインが恋しくなる。
 
ワインボトルが積み上げられた貯蔵庫も公開されている。圧巻の光景で、観光名所でもある。
 
テイスティングバーでは、気さくで優しいスタッフがワインについて説明をしてくれる。質問にも答えてくれるため、オーストラリアワインの知識を深めるのにも打ってつけ。
 
格式を感じる「ドメーヌ シャンドン」のエントランス。中庭も広く開放的で、ワインを飲みながら日の光を浴びてゆったりできる。併設するレストランで食事を楽しむことも可能だ。
 
「ドメーヌ シャンドン」のビジターセンターの内部。ヤラバレーとワイナリーの歴史などがわかりやすく展示され、博物館気分で楽しめる。
 
こちらは、広大なブドウ畑の夏の様子。たわわに実ったブドウが見渡す限り広がっている様は絶景。
 
「シャンドン ヴィンテージ ロゼ」は、手に入りにくい人気銘柄。グラスに注ぐと立ち上がるきめ細かい泡が美しい……のですが……日本未発売。残念!
 
右は日本でも稀少価値の高い「シャンドン ヴィンテージ ブリュット」。長い時間瓶内で熟成させているため、旨味をキープしつつも泡の口当たりがいい。こちらのシャンドンも、フランス・シャンパーニュ地方と同じブドウの品種と製法で作られている。まとめ買いをしていく人がほとんどだ。
ワインも、それを生み出すワイナリーもライフスタイルに溶け込んでいて、みんなでワイワイやりながらチルな時間を楽しむ。
ただ“美味しい”だけでないワインとの良好関係。誰もが羨むそんな休日が、メルボルンの常識なのだ。
[問い合わせ]
MHDモエ ヘネシー ディアジオ

03-5217-9733

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