女優・相楽樹が教えたいバターチキンカレー、ちょっとの砂糖が隠し味

「以前からストレス発散は料理だったんです。手の込んだものというより簡単な手料理なんですが、その日食べたいと思ったものをいつも作っていますね」
といいながら、ドラマ『嫌われる勇気』（フジテレビ系）などに出演して話題の女優の相楽 樹さん（22歳）は、かなりの腕前！ 最近では炊飯器すら使わないほどらしい。
土鍋でご飯を炊くほど料理好き！料理をする男性は「いいですよね」

「土鍋かフライパンでご飯を炊きます。フライパンって、炊飯器よりおいしく早く炊けるんですよ！ 祖父母が佐賀で農家をやっているので、お米や野菜はおいしいものにこだわりたいんです」
そんな影響から、和食志向が強いというけど、37.5歳にオススメしたいのはカレーなんだとか。
「バターチキンカレーは簡単でおいしいですよ。鶏肉と玉ねぎを炒めて、お水は一切入れず、牛乳と生クリームを同量ずつ入れます。あとはカレー粉を入れて、ちょっと砂糖を入れてあげるのがポイント。カレー粉にハチミツを合わせてもいいですね。食べる前にバターを入れるとコクが出ます。本格的な味になりますよ！」
簡単で失敗知らず。多少分量や入れるタイミングを間違えても、それなりに整うのがカレーのいいところ。料理が苦手な男性でも、おいしく仕上がるのだ！

「料理できる男性っていいですよね。でもこだわりすぎてる人だと、手伝えないじゃないですか。一緒に作れないくらいなら作ってあげたいですね。作ってあげるのは好きですから。『魚食べたいって言ってたな』みたいなところからレシピを考えてあげるのがいいです」
帰宅しながら「今日なに作ろう？」って考えるのが楽しみなくらい料理好き。料理好きを標榜する男性も多いけど、あるものをしっかり使い切りながらおいしい献立を考えるのが料理上手の真骨頂。その点、相楽さんはかな〜りいい奥さんになりそうなのだ！
「いやいや適当ですよ！」
江戸川乱歩×三島由紀夫の傑作に挑戦！ 舞台と料理の共通点とは？

段取りを立てて、ゴールに向けて課題をクリアしていくのは料理も仕事も同じ。相楽さんも新たな“メニュー”に取りかかったのだ。出演する舞台がある。『黒蜥蜴』。
1961年に江戸川乱歩が執筆した同名の小説を三島由紀夫が戯曲化した作品で、耽美でダークな世界観が特徴の傑作！

「ちょうど演出の（デヴィッド・）ルヴォーさん（59歳）のワークショップを終えたばかりで、すごく楽しかったです。ルヴォーさんの人柄が穏やかだし、みんなを気に掛ける優しさがあって。主演の中谷美紀さん（41歳）もすごく気を配って下さって。とてもモチベーションが上がりました。今から稽古に入るのが楽しみですね」
相楽さんが演じるのは、美しい女賊・黒蜥蜴（中谷美紀）に誘拐を予告される宝石商の令嬢・岩瀬早苗。名探偵明智小五郎（井上芳雄 38歳）も巻き込む、物語のキーパーソンだ。
「美輪明宏さんの『黒蜥蜴』も見ていますが、私自身の中では役に対してニュートラルでいようと思っています」
舞台は手探りで、みんなで模索しながら作っていくのが楽しいものだ。グロテスクでダークで。どんな作品に仕上がりそうか、楽しみだという。

「ルヴォーさんが考えているセットや音楽のアイデアを聞かせていただきましたが、迫力があって、きっと美しい作品になると思います。役者一人ひとりの強さが感じられる、演技にも注目してほしい舞台ですね」
舞台作りはライブ。ひとつとして同じ仕上がりにはならないが、それが面白い。より良いものを目指して作る点において、料理との共通項も多そうだ。
「そのとき目の前で作られるライブのものは全然違うと思うんです。迫力も違いますし、空間を感じられます。出来合いのドラマとは違う、観客も作り手になって、楽しめる。料理と同じく、大人にはピッタリな娯楽だと思いますよ」
撮影＝花村謙太郎
メイク＝関野里美
ヘアスタイリング＝KURUSHIMA
取材・文＝吉州正行