OCEANS

SHARE

2021.08.15

あそぶ

未来の五輪種目? 認知度上昇中の新たなスポーツ、パルクールを徹底解説!

当記事は「FINEPLAY」の提供記事です。元記事はこちらから。

日本最強のプロパルクールチーム・monsterpkのリーダーであり、国内初のパルクール専用屋内施設「MISSION PARKOUR PARK TOKYO」を立ち上げ、パルクールアスリートとして活躍しているYUUTAROUがパルクールの歴史と魅力を徹底解説。
まるで忍者のように人間離れしたアクロバティックなアクションスポーツ・パルクールに迫る。

パルクールの歴史

パルクールの歴史
パルクールは自分の体だけを使い周囲の環境に適応し、主に走る・跳ぶ・登るといった移動動作をする中で、人としての強さや人間本来が持つ能力を高め、追求することを目的としてはじまった。
1990年代後半、心技体のトレーニングを行なっていたフランスの9人の若者たちによって「YAMAKASI」というパフォーマンス集団が結成、彼らの活躍にとって「パルクール」は世界に知られるようになる。
さらに、2001年の映画「YAMAKASI」、2003年のドキュメンタリー「ジャンプロンドン」2004年の映画「アルティメット」によって「パルクール」への注目は一層大きなものとなっていく。
2000年代後半にはコンペティション形式のイベントが世界中で開催されるようになる。その潮流の中、コンペティション「Red Bull Art Of Motion」が世界的にも盛り上がりを見せており、2011年日本初開催となった「Red Bull Art of Motion YOKOHAMA」では島田善(ZEN)が日本人唯一のファイナリストとなる。
「Red Bull Art of Motion YOKOHAMA」は日本初の国際規模のイベントであり、その開催は「日本のパルクールシーンが世界と繋がる」、日本パルクール史上最も重要な出来事となった。
近年では日本でも映画やTVなど多くのメディアに取り上げられるようになり、2018、2019年には「FISE WORLD SERIES HIROSHIMA」においてパルクールW杯が開催。2019年11月には「第1回パルクール日本選手権」が開催され、パルクールのスポーツとしての面に注目が集まり始めている。
2018、2019年には「FISE WORLD SERIES HIROSHIMA」においてパルクールW杯が開催

スポーツとしてのパルクール

スポーツとしてのパルクールにはタイムを競う「スピード」、自由演技の得点を競う「フリースタイル」、基本動作技術を競う「スキル」、の3種目に分けられる。今回はその中でも最もポピュラーな「スピード」「フリースタイル」の2種目について解説していこう。
身長以上ある壁などを全速力で走り抜ける「スピード」と障害物を使いながら華麗に肉体表現をする「フリースタイル」。どちらの種目もコースの障害物は決まった形はなく、選手には毎回そのコースにいかに適応できるかが求められる。
スピード
「スピード」は様々な障害物のあるコースでA地点からB地点まで障害物を主に走る・跳ぶ・登るなどの動きで越えていきながらタイムを競う、純粋移動種目だ。
初見では障害物のあるコースを全力疾走するスピード感と選手の迫力に圧倒される。障害物の越え方に正解は無く、同じ障害物でも選手によって様々な乗り越え方がある。
体の大きい外国人選手のダイナミックなジャンプや、小柄な選手の体格差を感じさせないテクニカルな体の使いかたなど、選手一人一人が自分の体の使い方にあった動きで最速を目指す点が見どころだ。
「スピード」は様々な障害物のあるコースでA地点からB地点まで障害物を主に走る・跳ぶ・登るなどの動きで越えていきながらタイムを競う、純粋移動種目だ
フリースタイル
「フリースタイル」は障害物のあるコースで、決められた時間内に自由演技を行う。主に技の難易度、流れ、安定感などを点数化し総合点を競う採点競技だ。
器械体操と違い着地にはマットがなく、高所からの捻りを加えた宙返りや鉄棒などコース上の障害物を使った演技を行う。
パルクールは競技としては若いこともあり、新しい技が生まれ続けている。その選手にしかできない技もあり、トリックの独創性も見どころとなる。
「スピード」と比べて動きの自由度が高く、同じ技でも障害物の使い方や選手のアレンジをみることができる。選手一人一人のスタイルに注目してほしい。
「フリースタイル」は障害物のあるコースで、決められた時間内に自由演技を行う

今最も注目すべき日本人選手・朝倉聖

現在、日本のパルクールシーンにおいて最もHOTなアスリート、それが朝倉聖(SEI)だ。
朝倉聖(SEI)  は2019年、ドイツ・シュトゥットガルトで行われた「パルクール世界大会」において日本人初の世界大会優勝を飾り、同年行われた「第一回パルクール日本選手権 」男子フリースタイルの初代チャンピオンとなっている。
朝倉聖(SEI)
「体一つで人間はここまで動けるのか」と思うような、人間の可能性に挑戦するパルクールアスリートの姿を、実際に見て感じて欲しい。
文=YUUTAROU
記事提供=FINEPLAY


SHARE

次の記事を読み込んでいます。