2020.09.01
LEISURE

244の国と地域を収めた『地球の歩き方』と東京五輪の意外な関係

世界が“ワンワールド”であることを身に染みて実感すると同時に、他国との隔たりも感じるこのご時世。

旅行ガイドブックも静かに書棚で出番を待ち侘びているが、そんななかで海外旅行ガイドのパイオニア『地球の歩き方』から、『世界244の国と地域 197ヵ国と47地域を旅の雑学とともに解説』(以下「世界編」)というガイド本が発売されたのをご存知だろうか。

『世界244の国と地域 197ヵ国と47地域を旅の雑学とともに解説』(以下「世界編」)というガイド本が発売された

こんなパンデミック禍では、旅行ガイドなど無用の長物と思われるかもしれない。でも、実はその逆。旅に出られない今こそ旅気分が味わえる一冊となっていて「よくぞこのタイミングで出してくれた!」と話題になっている。

制作を担当した『地球の歩き方』第二編集部編集長の宮田 崇さんにお話を聞いてみると、意外なエピソードが。

話を聞いたのは……

『世界244の国と地域 197ヵ国と47地域を旅の雑学とともに解説』(以下「世界編」)というガイド本が発売された

「地球の歩き方」第二編集部編集長・宮田 崇さん●大学1年生でインド旅行したのを機に、本格的に旅の魅力に開眼。『地球の歩き方』でもインド担当になり、1997年以降は毎年インドへ“帰っている”という。これまで訪れた国は72カ国。小学3年生から御朱印集めにもハマっていて、『地球の歩き方 御朱印シリーズ』や日本国内の『島旅シリーズ』なども手掛ける。

トリビアからマナーまで、旅行気分になれる「世界編」

「世界編」の表紙をめくってみると、まず目に飛び込んでくるのが国名と国旗、そして各国の挨拶。

『世界244の国と地域 197ヵ国と47地域を旅の雑学とともに解説』(以下「世界編」)というガイド本が発売された
え! 世界最古の宿って、飛鳥時代からあったの!?……な〜んて発見が盛りだくさん。

世界中の国や地域の人口、首都、民族、宗教などの基本情報に加え、『地球の歩き方』ならではの雑学コラムなどもてんこ盛り。このコラムがとにかく面白い。ちょっと裏表紙を見るだけでも雰囲気は伝わるんじゃないだろうか。

『世界244の国と地域 197ヵ国と47地域を旅の雑学とともに解説』(以下「世界編」)というガイド本が発売された

「レシートが宝くじになる(台湾)」「ベーグルはポーランド生まれ(ポーランド)」など感心するものもあれば、「バスが満員のとき、座っている人の膝の上にのっていく(サモア)」など、ちょっと笑えるトリビアもある。

「食器を持ってはいけない(韓国)」「Goodサイン、ピースサインはNG(南アフリカ)」などは、マナーとしても覚えておきたい雑学だ。そういう意味では、しっかり実用性も備わっている。

宮田さんは言う。

「地球の歩き方に求められているのって、現地情報のなかでも、旅の雑学なんですよ。ちょっとした小ネタだったり、ガイドの合間に書いてあるコラムだったり、読者からの口コミだったり。私自身そうゆう文章が好きだったので、とにかく雑学が知りたいなと」。

確かに『地球の歩き方』は観光情報だけでなく、現地のあらゆる小ネタが満載。宿や移動中に読むと、よりその地の理解が深まり、旅も楽しくなるのだ。

「もともと『地球の歩き方』の成り立ちが、卒業が決まった学生に自由旅行(卒業旅行という言葉は地球の歩き方が作った)をしてもらうためでした。

説明会を開き、参加者に旅をするためのノウハウや過去の参加者の体験談などを小冊子にまとめてオリエンテーションで配り始めたところ、年々評判がよくなり、冊子が厚くなってきたので、この情報を整理して売ろうとなったのが1979年。なので、今も読者の声は大事にしているんです」。

「世界編」は、そんなコラムや読者の声から得た雑学をたっぷり凝縮した、いわば創刊40年にわたるキャリアの集大成とも言える一冊なのだ。

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え!「世界編」は東京五輪開会式のお供だった!?

なかなか海外旅行に出られない今、世界を旅した気分にさせてくれる「世界編」は実にありがたい存在だ。しかし、宮田さんによると……

「実はコロナがあとから来ちゃって、結果的にこのタイミングになったんです」。

意外にも、コロナ禍は無関係らしい。

「本当は、2020年の夏は東京オリンピックが開かれる予定でしたよね。オリンピックで東京が盛り上がるから、『地球の歩き方』もこの祭りに参加しよう!ってことで、実は『世界編』の前に、こんな本を作ってたんですよ」と画面越しに見せてくれたのがコチラ。

東京五輪に合わせて「東京編」の制作が進められていたというのだ。実は、『地球の歩き方』としては初
本来は2020年6月に発売の予定で進行していたという。

まだ発売されていないが、「世界編」以前に、TOKYO 2020に合わせて「東京編」の制作が進められていたというのだ。実は、『地球の歩き方』としては初となる“日本国内”のガイド本である。

確かにTOKYO 2020が開催されていれば、チケットを握りしめた観客が日本中から東京に集まっていたはずだ。そこで「東京編」があれば、よりディープな東京観光が楽しめたに違いない。宮田さんの狙いはバッチリである。

「それに、東京オリンピックともなると、それこそ日本中の皆さんがテレビで開会式を見ますよね。開会式には世界中の選手団が勢揃いします。そこで『開会式を見ながら、世界中の国のことを知れたら楽しいんじゃないか』ということで、『東京編』に続いて作り始めたのが『世界編』なんです」。

なるほど、それは確かに面白そうだ。開会式に限らず、例えば五輪で活躍している選手の母国がどんな国なのか、すぐに調べることだってできる。五輪をより濃厚に楽しむことができたに違いない。

「ただ、東京オリンピックが流れたということと、新型コロナウイルスで取材ができなくなっちゃった影響で、『東京編』の制作が遅れたんです」。

予期せぬ事態が重なった結果、一足先に「世界編」が発売されたってワケだが、そんなこんなで発売延期となっていた「東京編」も、無事に9月に発売される予定となっている。

果たして『地球の歩き方』はどんな視点で東京を切り取ったのか、初の国内ガイド本だけに期待は高まるばかり。しかも『地球の歩き方』パリ編やニューヨーク編と同じくらい分厚いガイド本になったというのだから熱意が伝わってくる。

「世界編」と「東京編」。誕生日が逆になったこの2冊の兄弟本を手に、今からアフターコロナの世界に思いを馳せようじゃないか。

 

[商品詳細]
世界編
www.arukikata.co.jp/guidebook/series/books/books824955
東京編
www.arukikata.co.jp/guidebook/series/books/books824917

[問い合わせ]
地球の歩き方編集室
www.diamond-big.jp/contact

# ガイドブック# 地球の歩き方# 旅の雑学
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