魅せるキャンプ Vol.3
2019.09.21
LEISURE

ピザ、しゃぶしゃぶ、かまど飯……人を笑顔にする「男のキャンプ飯」

キャンプは“楽しむ”ものだけど、“魅せる”時代でもある。SNS全盛期、インスタ上で多くのユーザーを魅了する、こだわりを持つ大人たちの「魅せるキャンプ」に密着。

「最近、キャンプの朝食はピザ比率が高い」。朝から手間のかかった贅沢な食事。でも、意外にも冷凍ピザにひと手間かけたものだとか。2019年4月21日、インスタ上に投稿。

キャンプは、個人の趣味趣向がストレートにスタイルとして表れる。音楽や料理、酒など、その形はさまざまだ。

15年前に初めてキャンプをして以来、今ではほぼすべての週末をキャンプにささげる生粋のキャンパー、Takahiroさん。ソロキャンプの場合もあれば、仲間とワイワイ楽しむキャンプも好きだという彼だが、どんなときでも欠かせないのが、自分でこしらえる「キャンプ飯」。

果たして、この料理に魅せられない人などいるのだろうか?

名前|Takahiroさん(40代)
インスタグラム|Takahiro.0214
仕事|会社員
住まい|大阪府大阪市在住
家族構成|妻と息子

まさに垂涎もの! 人を笑顔にさせる「Takahiro飯」

キャンプ仲間から「Takahiro飯」と呼ばれ愛されるその料理たちは鮮やかな見た目で、Takahiroさん自身、「味はもちろんですが、料理を見たときに皆が笑顔になるビジュアルを心がけています」と話す。

「美味しい!」と言わせる前から人を笑顔にさせる粋な料理人、Takahiroさん。自慢のキャンプ飯は「ローストチキン」「りんごのカプレーゼ」「チーズフォンデュ」だという。うむ、人が笑顔になるというのも納得。見てのとおり、かなりの“映え”っぷりだ。

鶏を一羽丸焼きにしたローストチキン。2017年11月2日、インスタ上に投稿。

ローストチキンは一羽丸ごと焼き、にんにくをたっぷり詰める。レモンの黄色とパセリの緑で色華やかに。

“グルキャン”の定番「トリュフ薫るりんごのカプレーゼ」。2018年11月16日、インスタ上に投稿。

赤い皮をあえて残したりんごの上にチーズとバジルをあしらった、Takahiroさん特製のカプレーゼ。トリュフオイルを軽く垂らすのがミソだ。

トロットロのチーズと彩豊な野菜が食欲をそそる。

ひと口サイズの野菜をたっぷり散りばめた中心には、たっぷりのチーズが。皆で囲みながらつつく楽しさがたらまないチーズフォンデュ。

 

年間40泊のキャンプ生活、虜になる理由とは

ハンバーグも得意料理のひとつ。「パプリカをくり抜いてハンバーグのタネを詰めてソテーするだけ」でファルシが完成。2019年6月6日、インスタ上に投稿。

初キャンプは15年前、息子たちの夏休みに出かけた川沿いのキャンプ。年に数回だったのが、最近ではほぼすべての週末をキャンプに捧げる達人になった。その数は年間40泊、まるで移動しながら生活する「キャンプジプシー」である。

「キャンプの醍醐味は非日常を味わえることです。オン・オフを切り替えて思い切り遊び尽くすことで、平日の仕事を頑張る活力にもなります」。

絶景の四国剣山にて、お釜を使って丼飯を調理。こうした非日常がエネルギーに変わるのだ。2019年7月8日、インスタ上に投稿。

Takahiroさんにとって、キャンプは生きるためのエネルギー源。たっぷりエネルギーをチャージするから、月曜日からまだ仕事に精を出せるのだという。

平日にもっとも気になるのは、週末の天気だ。指折り数えながら次のキャンプに思いを巡らせ、週末がくればいざ出発。ザックひとつで行くソロのバックパックキャンプか、ダッチオーブンやアイアンギアをそろえて仲間とワイワイ楽しむキャンプか。そして目指すのは山か、川か。

スタイルも場所も週によって変化する、これこそがTakahiro流キャンプの極意である。

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手間を楽しむことこそがキャンプの極意

こちらは買い込んだ牡蠣を贅沢に調理。「味噌マヨ焼きが絶品」とのこと。2019年1月27日、インスタ上に投稿。

Takahiroさんにとって、テントなどの基本的なキャンプギアはもちろん、料理に使うアイアンギアは絶対に欠かせない。

バックパックキャンプの場合は、45リットルのザックに12〜15キロの荷物をパンパンに詰めて背負う。大人数の仲間とワイワイ楽しむキャンプの場合は、12〜40リットルのアルミコンテナ5つほどの大荷物になる。

ギアは重いし、料理の下準備も必要、調理も後片付けも相当の手間がかかるのが、労力を惜しまない理由は何なのだろう。

山キャンプ2泊用のキャンプギアが詰め込まれたザック。宿泊と調理に事たりる道具がすべてそろって12キロ。ベテランが極めた身軽さだ!2018年9月21日、インスタ上に投稿。

「キャンプは基本的に手間を楽しむものだと思っています。コーヒーも、インスタントではなくミルで豆を挽いてドリップにした方が美味しいですよね? それと一緒です。ただ空腹を満たすだけならインスタント食品で事足りますが、手間と時間をかけた美味しさにこだわるから、家族や友人を笑顔にさせることができる。それが料理を作る僕のモチベーションになっています」。

Takahiroさんが絶品キャンプ飯をふるうようになったのは、かつて、「キャンプのときぐらい妻を楽させよう」と自ら料理担当を買って出たのがキッカケである。

「キャンプ飯って焼いたり、煮たり、蒸したりばかりですが、しゃぶしゃぶって選択肢もあるんです。しかもシェラカップを使えば、お一人様しゃぶしゃぶがカンタンに出来ちゃうんです」。2018年11月14日、インスタ上にアップ。

当時作ったのはシンプルなカレーだが、それから十数年の間に料理本を見ては新しいレシピを学び、腕を磨いてきた。今では便利なクックパッドを使って、こだわり料理のレパートリーがますます増えているという。

だが、そんなTakahiroさんが次にチャレンジしたいと考える料理は、なんとも意外なものだった。

 

次なる挑戦は「コンビニ食材で絶品キャンプ飯を作りたい」

こちらはバックパッカーキャンプとは違い、テント場に設営した本格的なTakahiro’s キッチン。愛用するダッチオーブンや各種アイアンギアは羨望の眼差しで見られる。2018年7月31日、インスタ上に投稿。

Takahiroさんがこれからチャレンジしたいキャンプ飯とは?

「こだわるキャンプ飯も楽しいですが、コンビニで手軽に買える食材にひと手間かけて絶品料理を作ってみたいんです。食材や出来栄えにこだわって作った料理の写真をインスタグラムに投稿すると、ありがたいことに『凄いですね〜』『憧れます!』といったコメントをいただけます。

「この日のランチはYama Bowl を使ってコンビニ食材のみで作らなくちゃいけないルールでした! 僕が作ったのは『 豚角煮丼 』と『 サラダチキンのミネストローネ 』」。2019年7月29日、インスタ上に投稿。

でも、そのコメントは、どこか距離を置かれた感じもあるんです。それが、あるときコンビニ食材を使った料理をアップしたら、『コレなら真似出来そう!』『作ってみたらものすごく美味しかった!』という感想を多くいただいて。親近感を持っていただけたのかもしれません。それがすごく嬉しかったんですよね」。

目の前にいる家族や友達だけではなく、インスタグラムの向こうにいるフォロワーまで笑顔にさせようとするTakahiroさん。最後に、キャンプ歴15年のなかでもっとも印象的だったキャンプを聞いてみた。

「岐阜県の平湯温泉キャンプ場です。肉眼で天の川が見える場所なんですが、ここでみんなで地べたに寝転がり、流星群を眺めたとき。あれは一生忘れられない風景ですね」。

手で触れることが出来ると思えるくらいに近い満天の星空。平湯温泉キャンプ場にて。2018年8月13日、インスタ上にアップ。

今では北は北海道から南は九州、海外は香港にまでたくさんキャンプ仲間がいる。その多くはインスタグラムで知り合った気の合うメンバーだという。今週末もきっと皆でワイワイと、日本のどこかでキャンプを楽しんでるはず。

Takahiroさんの今後はインスタグラムで。空腹時に覗くとお腹が鳴っちゃうかもしれないので、ご注意をば。

 

ぎぎまき=取材・文

# キャンプ# キャンプ飯# 魅せるキャンプ
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