キャンプの楽しさとは、道具を使う楽しさでもある。不思議なのは、カッコいいものほど使えるやつだったりするのだ。要するに、「用の美」や「機能美」というやつだ。
ルックスが良く、使いやすく、壊れにくいもの。そんな色気のあるタフなギアたちがキャンプを彩る。家で眺めているだけでも、楽しくなってしまう。
「ニーモ」のマット
派手なアウトドアマットが苦手なキミに、シックで男好みなカーキ色を見つけてきた。分厚いマットは内部の空気が温まらず体が冷えやすいのだが、これには断熱材が入っていて冷たい外気を遮断してくれる。
「ソト」のバーナー
缶に封入されたガスカートリッジとボトルに入れたガソリン、ひとつのヘッドで2つの燃料に対応した新機軸のバーナー。火力も強く、調理もはかどる。ちなみにガソリンを使用する際はハイオクは対応しないのでご注意を。
「ミステリーランチ」のバックパック
本国アメリカでは特殊部隊にも制式採用される名門ブランドが、ハンティングでの使いやすさを考えて作ったバックパック。ライフルや弓を固定するストラップや獲物を持ち運ぶためのフレームの工夫などは、一般的なキャンプ用具の運搬にも便利だ。
「ペトロマックス」のファイヤーケトル
小枝や葉などの自然燃料を使える燃料台の上に置く円筒がアイデアのファイヤーケトル。筒の内外壁の間に水を注ぐスペースがあり、中心の空洞に広がる炎で効率良く湯が沸かせる仕組み。
「ザ・ノース・フェイス」のテント
日本の気候の特徴は湿気の多さ。夏はもちろん春や秋の天気の良い日はテント内が蒸し暑くなり、気楽に寛ぐことができなくなる。だが、このテントの内部は、フロア以外はすべてメッシュ素材を使用。風が通り抜けるから快適なのだ。
「スナグパック」のシュラフ
キャンプでよくあるトラブルが、表地の薄い寝袋の生地が破れ、羽毛が抜けてしまうこと。その点、この寝袋の生地には金属繊維が織り込まれており、その強靭さが自慢。中綿はダウンではなく機能的な化繊を使用。迷彩柄も魅力的だ。
「カーミットチェア」のフォールディングチェア
米テネシー州ナッシュビルで手作りされるカーミットチェアは、キャンプ場の大定番。フレームの基本形は守りつつも、さまざまなカラーが展開される。華奢に見えるが、耐荷重約158kgのタフなやつなのだ。
「パーゴワークス」の焚き火台
昨年の発売以来、売り切れのショップが続出している大人気の焚き火台。重量はわずか280gで、分解すると筒状に小さくまとまり、かさばらないのが人気の理由。ミニマル装備のキャンプを好む人には、この簡素さがたまらない。
ソロキャンプ
「ビクトリノックス」のマルチツール
キャンプ好きなら、ひとつは持っていたいギアがマルチツールだ。これはノコギリや栓抜き、缶切りなど10機能を備える。経年変化が楽しいウォールナット材のハンドルは、全長が111mmで持ちやすいのも特徴だ。「フォーリスターウッド」 5600円/ビクトリノックス・ジャパン 03-3796-0951
「イエティ」のクーラーボックス
安価なクーラーボックスでも用は足りる。だが、あの無粋さで心が湧きたつのか?そこで出番になるのが、こんな味わい深い雰囲気を持つタイプ。値段は張るが、その分だけ丈夫で長く使える。容量20L程度はおひとりさまにピッタリなサイズ。「ローディ20」 3万2000円/エイアンドエフ 03-3209-7575
「スノーピーク」のLEDランタン
燃料にガソリンなどを使うランタンの良さは、炎の揺らめき。LEDタイプのほうが簡単に使えるが、光は単純で趣はない……。ところがこのランタンは風が吹けば光が揺らぎ、周囲が静かになると光量が落ちる。まるで生きている光のようだ。「ほおずき つち」 9800円/スノーピーク 0120-010-660
「シートゥサミット」のクッカー
容量1.2Lのクッカーは、まさにおひとりさまのソロキャンプ向け。ほぼ同じサイズのボウルと、蓋付きで保温力が高いマグカップも付き、これひとつで食事からコーヒータイムまで用が足りる。汁切れが良いので後始末が簡単なのもポイントだ。「アルファクックセット1.1」 4500円/ロストアロー 049-271-7113
石井文仁=写真 遠藤 寛=スタイリング 高橋庄太郎=文 川瀬拓郎=編集・文