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2017.04.03

あそぶ

【試聴OK】クラブ通いした大人が今、ワクワクできる10の名曲


オーシャンズ世代はディスコ世代、ではなくクラブ世代。
良質な音が鳴る箱に夜な夜な通った経験を持つ現オッサンも多いはず。
そんなみなさんへ向けて、今回もビームスレコーズ ディレクターの青野賢一さんにセレクトしてもらいました! 「クラブミュージックあれこれ」10曲。
そもそもクラブミュージックとは、文字どおりダンスフロアの要請に応えるようにして作られ、また加工された音楽のこと。
「’70年代によりダンサブルな12インチシングルが登場し、その後ドラムマシンやシンセなどの進化するテクノロジーをフロアでかかる音楽に持ち込んで、初期ハウスやテクノが生まれました」と言う青野さんからの提案により、ブロックパーティ出自のヒップホップ、バンド形態のロックなどはあえて含めずセレクトした楽曲は以下のとおり。新旧織り交ぜたクラブミュージックの歴史、クラブ世代ならきっと、ワクワクできるはず!
オーシャンズコンピ」を最初から読む
#1.Lovesick / Lindstrøm & Christabelle

2000年代中盤あたりから80年代のディスコやポップスを彷彿とさせる、いかしたダンス・ミュージックを展開してきたノルウェーのLindstrømがボーカルに盟友Christabelleをフィーチャーしたアルバムからの一曲。遅めの四つ打ちが最高!
#2.Girl / Jamie xx

今年1月に素晴らしいアルバムをリリースしたUKのバンドThe xxの一員でもあるJamie xx。2014年にシングルとしてリリースされ、翌年発売のソロ・アルバムにも収録されたこの曲は、スモーキーな音像とリズムの捉え方が実に現代的だ。
#3.Angel Echoes (Jon Hopkins Remix) / Four Tet

Four Tetの2010年の名盤『There is Love in You』を、さまざまなアーティストがリミックスしたアルバムが今年に入って登場。全曲いい内容だが、中でもJon Hopkinsによるオーガニックなイメージのリミックスが心地よさの点ではオススメ。
#4.Bridge Spot / FaltyDL

ニューヨークの新世代サウンドクリエイターとして注目を集めるFaltyDL。昨年10月にリリースされたアルバムから、サックスのループが最初期のハウス・ミュージックを彷彿とさせる一曲を。このループ感から生まれるグルーヴは、正統派のクラブサウンドと言える。
#5.CIRKLON 1 / Aphex Twin

90年代に発売されるもプログラミングの難しさから一瞬で市場から消えたシンセ「CHEETAH MS800」と、SEQUENTIXのシーケンサー「cirklon」を使用して作られたというAphex Twinの2016年のEP。初期テクノの瑞々しさが、ここにある!
#6.Officer’s Club / Luke Vibert

オールド・スクールな声ネタのサンプリングとシンプルなシンセ・リフ、強烈なビートが織りなすグルーヴがたまらないこの曲は、90年代初頭からさまざまな名義で活躍するUKのプロデューサーLuke Vibertの2015年作品。”潔い格好よさ”とはまさにこれのこと。
#7.Tonight I’m Gonna Love You / Pal Joey

ハウスとヒップホップをつないだ重要人物といえばPal Joey。「Hot Music」など、サンプリングを駆使した名曲揃いだが、今回は先のLuke Vibertでは笑い声が使われているNYC Peech Boys「Don’t Make Me Wait」ネタのこちらを聴くべし。
#8.Shot Me / Marvin & Guy

某和物超人気曲のリエディットで一気に知名度の上がったイタリアのMarvin & Guy。オブスキュアなディスコやニューウェーヴをネタに使った曲からバレアリックなものまで手掛けている。こちらは黒いグルーヴが最高のハウス・チューンだ。
#9.Free Lovin’ / Daniel Wang

「ディスコの伝道師」とも称されるDJ、プロデューサーのDaniel Wang。彼がそのキャリアの初期に主宰していたレーベル「Balihu」は、のちのディスコ・ダブ人気の契機となった重要な存在だ。こちらはその時期の曲で、次に紹介するDouble Exposureネタ。
#10.My Love Is Free (Walter Gibbons Disco Madness Remix) / Double Exposure
ダンスフロアの要請から生まれたクラブ・ミュージックには、リミックスも欠かせない手法。元曲をよりダンサブルに仕上げるリミックスの最初期を代表するDJ、リミキサーがWalter Gibbonsだ。この曲も、オリジナルとは違うダビーなムードがイカす。
<プロフィール>

青野賢一
1968年東京生まれ。ビームス創造研究所 クリエイティブディレクター、ビームス レコーズ ディレクター。ファッション&カルチャー軍団ビームスにおける“知の巨人”。執筆やDJ、イベントディレクションなど多岐にわたる活動を展開中。



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