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2017.03.14

あそぶ

一泊二日、プロペラ機で温泉旅へ行かないか?@城崎温泉

兵庫県に、飛行機で乗りつけられる温泉街があるのをご存じだろうか。それが兵庫県豊岡にある城崎温泉である。ここへの空の便は、大阪国際空港(伊丹空港)から1日2往復。豊岡に降り立つコウノトリ但馬空港への路線があり、東京・羽田からなら乗り継ぎを含めて最短約2時間。

ということで、一泊二日の温泉旅に東京から行ってみた。実際に使ってみると、本当にあっという間。この手軽さ&特別感はストレスフリーなうえ高揚感もあり最高、長旅がこたえるオッサンにも優しい。

また、大阪~豊岡の小型プロペラ機は、これから非日常に向かうという、電車ともジャンボジェット機とも違う冒険心を掻き立ててくれる。この間は約30分のショートフライト。でも着陸した豊岡は一面の雪景色。ここが兵庫? まるで別世界!

街に、歴史に、温泉に、どっぷり浸かれる「城崎温泉」


空港から城崎の街へは、約10㎞。温泉は1300年以上の歴史があり、関西では有馬温泉と並ぶ名湯だ。今の季節なら「かに」が名物で、雪景色とともに愉悦に浸れること請け合い。周辺には文化的スポットも多く、観光にもオススメ。まずは城崎の魅力からお伝えしていこう。
<城崎温泉 西村屋ホテル招月庭>
ここは、江戸末期創業の老舗旅館の流れを汲むホテル。露天風呂やジャグジーなど4タイプの風呂があり、大庭園をはじめ緑溢れるロケーションを楽しめる贅沢な設えだ。

もちろん食事も素晴らしい! ここだけの逸品として絶対味わいたい海の幸が、かに。そして山の幸は但馬牛だ。

この辺りだと「松葉がに」が有名だが、とりわけ城崎近隣の津居山港で水揚げされるものは「津居山かに」と呼ばれる日本有数のブランド。漁の解禁期間である3月までの贅沢だ。急げ!

但馬牛は、神戸ビーフや松阪牛のルーツであり、そもそも現在の黒毛和牛の祖先といわれる、由緒ある銘柄なのだ。とろける脂と旨みは、濃厚でいてエレガント。
城崎温泉 西村屋ホテル招月庭
兵庫県豊岡市城崎町湯島1016-2
0796-32-3535
www.nishimuraya.ne.jp/shogetsu/

ご馳走のあとはいよいよ風呂へ。ちなみに城崎には「外湯」という公衆温泉もあって、浴衣と下駄でこれらをはしごする文化がある。ゆえに店も深夜まで開いていて、街全体がにぎわっているのだ。館内の風呂もいいが、外湯巡りもまた格別。
<城崎文芸館>
城崎は、多くの文人墨客が愛した街としても有名。そう、宿に長期間滞在して執筆にとりかかるというアレだ。例えば志賀直哉の代表作『城の崎にて』。

そんな、この地にゆかりのある作家と作品が紹介展示された「城崎文芸館」。館内の設計や企画なども、著名なクリエイターが手掛けているだけあって、館内を歩き回るだけでも楽しめる。常設展のほか、年に2度のペースで企画展も行っているそうだ。
城崎文芸館
兵庫県豊岡市城崎町湯島357-1
0796-32-2575
http://kinobun.jp/
<城崎温泉ロープウェイ>
山の上から眺める雪化粧や、日本海を望む岬も風情があっていい。ロープウェイは20分間隔で運行していて、景色をゆっくり楽しみながら山頂へ行ける。

中間に駅があるのも特徴。ここからは「温泉寺」や「城崎美術館」などに行ける。下山してからの冷えは、ふもとの足湯でほっこり。

<城崎国際アートセンター>
「城崎国際アートセンター」はちょっと珍しい建物。アートの中でも舞台芸術に特化した施設で、役者や舞台監督などが長期滞在しながら創作活動ができる場となっている。

中には一般にオープンになっている空間があり、稽古の見学なども可能。アートで町興しとはたまに聞くが、その姿はここにもあった。
城崎国際アートセンター
兵庫県豊岡市城崎町湯島1062
0796-32-3888
http://kiac.jp/

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