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2019.09.24

からだ

ビール党必読! 医師が「ビールは健康にイイ!」と断言する根拠

トキメキの麦酒●ひと口に「ビール」といっても種類はさまざま。季節やシチュエーションによってベストも変わる。だから、心がときめくを基準に「究極のビール」候補をノミネート。どれもひと口じゃ済まなそうだ。
夏が終わっても、ビールなしに1日は終われない。そんなビール党たちは晩酌中、心のどこかで罪悪感を感じていないだろうか? 「糖質」「プリン体」といった、健康面に関する不安である。
今日は、そんな心に重りを抱えた大人たちへ朗報だ。なんと『「病気知らず」の体をつくる ビール健康法』の著者で医学博士の大川章裕さんによると、「ビールは健康にイイ!」のだという。
もし事実なら、これほどトキメキを感じる情報もない。さっそくその意味をご本人に確認してきたぞ!
 

ビールの糖質やプリン体は本当に悪者なのか?

大川さんが院長を務める慶和病院(埼玉県)を訪問。
ーービールは、糖質やプリン体が多いイメージなのですが、やはり飲むのを控えたほうがいいのでしょうか?
いえ、適量を飲んでいる限り糖質やプリン体は気にしなくていいでしょう。尿酸値が高くなって痛風になるというのは、必ずしもビールが原因とは限りません。今は、遺伝子が強い影響を与えているとも言われていますね。
実際に、缶ビール350mlに含まれているプリン体は約20mg。牛肉や豚肉100mgに含まれるプリン体と比べると、わずか4分の1程度の量です。ちなみに、焼酎やウイスキーなど、プリン体を含まないお酒でも体がアルコールを分解する際には尿酸値が上昇するんですよ。
また、ビールは醸造酒で糖質を含んでいるので、蒸留酒と比べカロリーが高くなっています。しかしビールには、糖質の代謝を促すビタミンB群が豊富に含まれていますので、何事も適量というのが大事かと。
ーーなるほど。では結局のところ、ビールは健康にいいと言えるんでしょうか?
ビールも「アルコール」という点で、適量を超えると健康によろしくありません。ただし、これはどのアルコールも一緒です。ただ適量の飲酒は、飲まない人より長生きするとさまざまな論文で発表されています。適量の飲酒には、大腸ガンや動脈硬化・心筋梗塞などのリスクを下げてくれる効果があり、適量を守れば健康にいいと言えます。なかでもビールは、ほかのアルコールよりも健康になれる秘密があります。
ーー秘密、ですか?
ビールの原料である「ホップ」の成分が体にいいんです。ビールを飲んだときに感じるホップの苦味がありますよね。まさにそれが「抗酸化物質」なんです。
ちょっと専門的になりますが、あらゆる病気の原因となる「体の酸化」は、活性酸素によって引き起こされます。簡単にいうと、ストレス、紫外線、食品の添加物などで生じる、老化の原因となる物質ですが、この活性酸素を無害化してくれるのが抗酸化物資なんです。
ホップには抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれているだけでなく、ワインのポリフェノールよりも体内での吸収性がよいのです。ポリフェノールは脳を活性化させたり、血管を若返らせたり、骨を強くしたりする効果を持っていて、認知症、動脈硬化、骨粗しょう症の予防になりうると多くの研究で確認されています。
そういう意味で、ビールは健康にイイお酒だと言えるのです。
ーーなんと! 最近はずっとハイボールばかりにしてたけど……
ビールの“悪い”とされる面だけをみて控えているとしたら大間違い。というか、もったいない。適量を守れば、ほかのアルコールを飲むよりも健康にはいいはずなんです。そして、健康的にビールを楽しむには、健康になれるビール選びとオツマミ選びがポイントですよ。ビールならなんでも良いというわけではありません。


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