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2021.08.01

からだ

ファッション&美容界の“石好き”に聞く、パワーストーンを持つ「新しい価値」ってなに?

カリフォルニアで起こっているパワーストーンブーム。既に日本でもウェルネな日々を送る人々の間で流行の兆しを見せている。
そこで今回は、ファッション&美容業界で熱烈なストーンラバーとして知られるふたりにパワーストーンの持つ“新しい価値”を語ってもらった。

コスメキッチン ディレクター
小木 充
1974年生まれ。’97年に伊勢丹に入社し、BPCQ(現ビューティアポセカリー)の立ち上げに参画。現在はコスメキッチンを展開するマッシュビューティーラボの取締役副社長を務める。パワーストーンを10年前からコレクションし、自身の部屋には世界各国で入手した石が並ぶ。
フォトグラファー
山口恵史
1971年生まれ。写真家の中川十内氏に師事して独立。雑誌、広告、カタログを中心に活動する静物写真の名手。小学生の頃から収集を開始したストーンコレクターであり、石に関する博覧強記ぶりも有名。南青山の自社スタジオ内にはコレクションの一部が飾られている。
 
ーー最近、カリフォルニアのサーファーたちを中心にパワーストーンが流行っているようなんです。それも、アクセサリーとして身に着けるのではなく、自宅にオブジェのように飾って楽しんでいる人が多いんです。
小木 “石を見て愛でる”タイプのコレクターが海外でも増えているみたいですね。私もそのひとりで、石を使ったアクセサリーは身に着けません。
山口 僕もそう。身の回りに置いて楽しむ派です。あとは、本でそれぞれの石が持つ性質や文化、歴史を調べるのも楽しい。
ーー今日は山口さんのスタジオにお邪魔していますが、いたるところにパワーストーンが置かれています。やはり何か違いますか?
山口 好きだから置いているだけなんですが、石を置いておくと部屋の雰囲気がクリアになるんです。気の流れが良くなるというか……。
小木 私も部屋に飾って、夜、酒を飲みながら、お気に入りの石を鑑賞しています。そうすると、ココロが落ち着いて、感受性のレセプターがスッと開く気がするんです。
山口 僕は手で触るのも好きで、いつも小さい石をポケットに忍ばせています。手持ち無沙汰なとき、眺めたり、触ったりすると、ココロが整う感じがします。
小木 とはいえ、石がもたらすのは風水や癒やしといった効果だけではありません。どこかアートや高級車、機械式腕時計などを所有する喜びと通じるものがあります。
山口 確かに。そばに置いているだけで、満たされた気持ちになります。なにせ石は、気が遠くなるような時間をかけて地球が作り出した、世界にひとつしかない美術品ですから。
小木 自分自身が価値を見いだすところも面白いです。
山口 アートや車、腕時計は市場価値が決まっていますから。ただ、それは結局自分以外の価値観や物差しでしかない。
小木 その点、パワーストーンは自分の価値観やセンスがものを言います。色や形、雰囲気を見て、「自分がいい」と思った石を、納得した価格で購入するわけです。
山口 きれいでも、格好いいでもいい。「自分がどう感じるか」がいちばん大切。石との出会いは不思議なもので、店に似たような石がたくさん並んでいても、ひとつの石と目が合う気がして、ココロにしっくりくる。きっと、その石の姿かたちには自分自身のココロとつながる何かがあると思うんです。
ーー話を聞いているうちにだんだん欲しくなってきました。どんな手順を踏んで入手していますか?
山口 旅先で立ち寄った店で買うことが多いです。海外だとオーストラリアのバイロンベイの近郊にあるニンビンという村が好きです。ヒッピーカルチャーで有名な場所なのですが、ほかではお目にかかれないような石がたくさん売られています。
小木 ヒッピーとパワーストーンはゆかりが深いですからね。僕も海外への旅行や出張のときに買います。サンフランシスコなんかに行くとヒーラーショップがたくさんあって、珍しい石が見つかることも。
山口 日本でも、何げなく入った古道具屋やストーンショップで運命の出会いをすることもあります。
ーーう〜ん、できれば、すぐに石を楽しみたい……。
小木 ですよね(笑)。そんな人のためにプロデュースしたのがパワーストーンをテーマにしたステッカー。実は石が放つ波動は写真やステッカーなどの印刷物でも感じることができるんです。
H18.2×W25.7cm 480円/コスメキッチン 03-5774-5565
パワーストーンを気軽に持ち運べたら、という発想から誕生したステッカー。撮影とレイアウトは山口さんが担当。石の持つ魅力やパワーを最大限に引き出すべく角度にまでこだわって撮影されている。
水晶、クリソコラジエムシリカ、セレスタイト、アメジスト、アゲート、ルチルクオーツなど強力なパワーを持つことで知られる9つの石をセレクト。
裏面には『一番くわしいパワーストーンの教科書』(ナツメ社刊)を監修しているネイチャーワールドの代表・玉井宏さんの解説付き。また、コスメキッチン代官山本店では、小木さんセレクトのパワーストーンを展開中。
ーーえっ! 印刷物で波動を感じるとは驚きです。 これならカジュアル感覚で、パソコンやスマートフォンに貼り付けられますね。
小木 パワーストーンはオーシャンズ世代のウェルネスライフにも、きっと恩恵をもたらすでしょう。
 
清水健吾、山口恵史=写真 水嶋和恵(La Plage)=ディレクション 加瀬友重、菊地 亮=編集・文 小山内 隆、押条良太(押条事務所)、髙村将司=文


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