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2020.03.19

からだ

基本はエネルギーチャージに。男が「砂糖」を摂るべきタイミングは?

連載「37.5歳のための調味料〜キホンのキ〜」
忙しい毎日を過ごす働き盛りの男たちは、どうしても外食や間食が多めになりがち。そこで覚えておきたいのが、健康的な食事を心がけるうえで欠かせない「調味料」に関する基礎知識だ。砂糖、塩、酢など食品に含まれる調味料の効能を理解し、フィジカル&メンタルのコンディション維持に役立てよう。
スイーツを食べる男性
今どきは、大人の男性の間でも「別腹」扱いとなりつつある甘いモノ。カラダに悪そう……とわかっていながら、仕事帰りにコンビニに立ち寄り、新作スイーツやジュースを買ってしまう人も少なくないはずだ。
ところで、甘いモノがなぜ「カラダに悪い」のか、その理由をきちんと知っている人って、どれくらいいるのだろうか? そこで今回は、甘味を司る調味料である「砂糖」のメリットとデメリット、そして上手な摂取法について、代官山のフィットネス施設に併設されているカフェ「FLUX CAFE」の店長で管理栄養士の冨田絵梨香さんに解説してもらった。
冨田さん【教えてくれた人】冨田絵梨香さん(管理栄養士)
大学を卒業後、管理栄養士として飲食業界で健康と食をテーマとした取り組みに携わる。現在はFLUX CAFE でお客様の栄養面をサポートするほか、スポーツブランドとコラボし運動と食事に関してのイベント開催も行っている。
 

砂糖の“正体”はブドウ糖。必要なエネルギー源だが過剰摂取には大きなリスクも

「カラダに悪いというイメージを持つ人も多い砂糖(糖類)ですが、その主成分となるブドウ糖は、人間の活動にとってもっとも重要なエネルギー源。ですから、砂糖を摂取すること自体は、決して『悪いこと』ではないのです」。
という冨田さん。とはいえブドウ糖は炭水化物(でんぷん)など、砂糖以外にも多く含まれているため、必要な分量は通常の食事で十分摂取できているのだという。
「一般に甘いモノがカラダに悪いといわれるのは、通常の食事で摂取できる必要量以上のブドウ糖を摂取する原因となるからです。エネルギー源として必要不可欠なブドウ糖ですが、過剰に摂取すると血糖値の上昇や、中性脂肪の蓄積を招くおそれがあるのです」。
体内に摂取したブドウ糖は、血液中に取り込まれ全身を巡り、筋肉や内臓、脳などのエネルギー源となる。血糖値の「血糖」とは、簡単に言うと血液中含まれるブドウ糖(グルコース)のことだ。
血糖値が高いままだと、血液が濃くなり脱水症状を招くほか、糖尿病や心筋梗塞・肝硬変といった病気のリスクも高まる。そこで血糖値を下げるために、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されるのだが、これが意外なクセモノだったりも。
インスリンには、脂肪の合成を高める一方、脂肪の分解を抑制する働きがあるため、インスリンが分泌されすぎると、余分な中性脂肪の蓄積につながってしまうのだ。
糖尿病のリスク増加や中性脂肪の蓄積は、大人の男性にとっては特に避けたいもの。やはり、余分な砂糖の摂取は極力控えたほうが賢明なのだろうか……。


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