37.5歳からの愉悦 Vol.184
2021.02.25
FOOD&DRINK

永福町の大阪串カツ居酒屋で、看板娘が楽しそうに踊りながら働いていた

「看板娘という名の愉悦」とは……

行きつけの飲み屋を決める基準に「家から近い」というものがある。さらに、ちゃんと美味しくて看板娘がいれば申し分ない。

今回の舞台は井の頭線の急行が停まる永福町。

駅前の「大勝軒」は常に行列ができている。

当日は取材開始時刻の3分前に家を出た。近いからだ。店の名前は「串猿」。

本場大阪の串カツ居酒屋「串猿」
本場大阪の串カツ居酒屋なので、店頭にはビリケンさんもいらっしゃる。

店内を覗くと看板娘の姿が見えた。

時短営業の開店直後なので、まだ客はいない。

席に座ってメニューを拝見。やはり、串カツは外せない。

となると、お酒は生ビールか。

やはり、生ビールが大好きだという看板娘に本日の編成を相談。イラストで表現されたフードメニューが、いい味を出している。

「よく笑いなさる(猿)」も楽しそう。

何はともあれ、まずは生ビールをぐびりとやりたい。お願いします。

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看板娘、登場

「お待たせしました〜」。

こちらは、渋谷区幡ヶ谷出身の沙綾さん(22歳)。都内の大学に通っており、春からの就職先も決まったそうだ。

フード、どうしましょうか。

「珍しいところでは、『豚のあたりめ』なんていかがですか? ビールのお供にもぴったりだと思います」。

普通はイカだが、これは食べてみたい。

「生ビール・中ジョッキ」は「串カツ3本セット」(700円)の料金に含まれている。さらに、「豚のあたりめ」(480円)と「アボカドとサーモンのわさび醤油」(580円)も追加した。

いいですねえ。

コロナ対策で串カツのソースは“2度漬け禁止”のステンレス容器ではなく、ソースディスペンサーでかけるスタイルに変更した。

さて、沙綾さんは“やんちゃな子供”で、昔から生傷が絶えなかったという。

「小学校の文集に『好きなもの:登り棒』って書くぐらいハマっていました。てっぺんまで登ったら、違う棒に飛び移って降りたり。家のベッドでジャンプしていて、端から落ちて顔を12針縫ったこともあります(笑)」。

小学校の入学式で幼馴染の男の子と。

もちろん、今でも怪我をしがちだ。

「2年前ぐらいに千歳船橋の居酒屋で友達と飲んでいたとき、隣のテーブルのおじさんが床にグラスを落としたんです。私、なぜかその上に転んでしまって、破片で腕をパックリいきました」。

傷パワーパッドを貼っただけなので傷が残った。

中学は授業中によく寝ていた。起こされても再び寝る。先生も困っていたそうだ。しかし、要領はよかったので成績は中の中。高校では、なんと生徒会に立候補。高2で書記、高3では副会長を務めた。

高3の卒業式の日に生徒会のメンバーと記念写真。
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かくして、大学入学後は学校生活のかたわら、1年生の冬から、ここ「串猿」でアルバイトを始めた。居心地がよくて丸3年も働いているため、「大学時代の一番の思い出はここ」だという。

一番好きな食べ物は煮込みハンバーグだが、「あ、お刺身も大好きです」と言って下の写真を見せてくれた。

新宿の「魚真」という店で食べた思い出の一皿。

沙綾さんはとにかくよく笑う。スタッフの雅人さん(26歳)は言う。

「元気で明るい。気が利くし、いるだけで店が活気付きます。彼女目当てで来るお客さんも多いはず。あと、スタイルがいい」。

「スタイルとか仕事と関係ないし(笑)」と沙綾さんからツッコミが入った。

店には人を惹きつける魅力を証明する写真もあった。初来店の女性客が彼女の接客に感動して2ショットを残して行ったのだ。

「さあやさん、ありがとうございます」の文字。

ここでトイレに向かうと、入り口に貼ってある大量のチェキが目に付く。

欅坂46のメンバーたち。

これに関してはスタッフの拓弥さん(32歳)が説明してくれた。

「いろんなお客さんが近くのローソンでくじを引いて、大量に持ってきてくれたんです。僕の推しですか? 守屋 茜さんです」。

「あ、でも上村莉菜さんのことも同じぐらい推しています」。

席に戻って、ふと沙綾さんを見ると、何やら鼻歌を口ずさみながら踊っている。

酒が進む光景。

天真爛漫すぎるが、仕事はきっちりこなす。素晴らしいではないか。

店内には「串猿」にゆかりの深い花屋さんが造花を販売しているコーナーも。

ここで、沙綾さんの退勤時刻がやってきた。せっかくなので、私服も拝見させてください。

今日もお疲れさまでした!

最後に読者へのメッセージをお願いしますね。

「よく笑いなさる(猿)」も添えてくれました。

 

【取材協力】
串猿 永福町店
住所:東京都杉並区永福2-51-10 森本永福町駅前ビル1F
電話番号:03-6304-3433
www.instagram.com/kushizarueifuku/

「看板娘という名の愉悦」Vol.141
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
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石原たきび=取材・文

# 串カツ# 串猿 永福町店# 看板娘
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