37.5歳からの愉悦 Vol.103
2019.07.25
FOOD&DRINK

茅ヶ崎のサンドイッチカフェで、海辺の看板娘に波が打ち寄せた

シーズン連載「海辺の看板娘という名の愉悦」
酒を通して人を探求する大好評ドキュメンタリー連載、「看板娘という名の愉悦」。普段は首都圏の飲み屋街を練り歩く筆者だが、せっかくの夏。趣向を変えて、我々の大好きな「海」へと繰り出すことにした。この夏は、潮香る海辺で出会った看板娘たちに酔いしれよう。

西からどんどん梅雨が明けていく。そうなれば、目指す場所はひとつ。海だ。短期集中連載の「海辺の看板娘」、栄えある第1回は茅ヶ崎です。

地図
海までの距離は約1km。
茅ヶ崎駅
新宿駅から湘南新宿ラインで約1時間で到着した。

茅ヶ崎といえば桑田佳祐さんの出身地。5、6番線ホームの発車メロディは「希望の轍」で、南口には「サザン通り」もある。

商店街
海へと続く商店街。

南口から歩くこと15分、目指す「DIG IN SANDWICH」を発見。ここはグリルドサンドイッチが評判のカフェだ。「Let’s DIG IN」で「召し上がれ」という意味になる。

外観
海辺を思わせるテラス席がそそられる。
内観
店内を覗くと看板娘が働いていた。

まずはドリンク。ワイン、ウイスキー、カクテルと何でもあるが、店のおすすめはクラフトビールだ。

メニュー
ハワイ編と西海岸編。

「一番海辺っぽいものを」ということで、オレゴン州で造られた「ローグアメリカンエール」(850円)を注文した。

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看板娘、登場

看板娘
「お待たせしました〜」。

生粋の茅ヶ崎っ娘、玲波(れいな)さん(23歳)。おお、名前に「波」が入っている。

「両親いわく、次々に押し寄せる波のような人生の出来事を自らの力で乗り越えて行く子になってほしいという思いで『波』という漢字を使いたかったそうです。ちなみに、18歳の妹は悠波と書いて『ゆうな』です」

妹
看板娘あるあるで姉妹は大の仲良し。

この店は2019年2月にオープンしたばかり。オーナーの内海達也さん(32歳)がアメリカのポートランドに滞在していた際に、現地の友人が作ってくれたグリルドサンドイッチに感動した経験をきっかけに出店したという。

店長
名前に「海」が入っていた。

なお、内海さんは看板娘に絶大な信頼を寄せている。

「とにかく明るいし、接客のクオリティもブレない。お年寄りからワンちゃんまで、どんなお客さんにも対応できます」

照れる玲波さんにサンドイッチのおすすめを聞いた。

メニュー
メニューはこちら。

「一番人気は、やっぱり『BBQ プルドポーク』ですね。日本ではあまり見かけないタイプで、私はこれでサンドイッチ観が変わりました」

おお、それをいただきましょう。

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調理風景
調理しながら解説してくれる内海さん。

「グリルドサンドイッチの特徴はパンも食材も火にかける点。パンは鉄板に押し付けてこんがりと焼いて、そこに香ばしい肉と新鮮な野菜を挟みます」

やがて、ポートランドの海風を感じるラインナップが完成した。

サンドとビール
茅ヶ崎がアメリカ西海岸になった瞬間。

食べる前からわかった。これは絶対に美味しい。

サンドウィッチ
断面のアップ。

「鉄板で焼くことで水分が飛んで旨味が凝縮されます。ポークは月に100頭しか生産しない湘南宮治豚の腕とスネを使用。塊で火を通してから引き裂くから『プルド』なんです」

風に吹かれながら食べるアメリカの味。いやあ、美味しかった。これは、わざわざ茅ヶ崎に足を伸ばしてまで食べる価値がある。

ふと店内に目をやると、上品なマダムたちが盛り上がっている。聞けば、クラシックバレエのお稽古仲間だという。

マダム
皆さん、初めての来店。

「ランチタイムはいつも満員で、今日やっと入れたのよ。サンドイッチは美味しいし、お店も開放感があって素敵ね」

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さて、「海辺の看板娘」というからには茅ヶ崎の海についても聞かねばならない。玲波さん、海はどっちですか?

海方向
「あの交差点を左に曲がって10分ぐらい歩くと海です」

彼女自身も海が大好きで、暇を見つけてはビーチを散歩しているという。

「2歳半の息子を連れて遊びに行くことが多いですね。地元のサーファーがぷかぷか浮いていたり、ヨガに夢中の人がいたりと、のんびりとした空間で落ち着きます」

おっと、お子さんがいるんですね。

「はい(笑)。『イエローフェイス』という湘南メインのアパレルブランドのキッズモデルもやらせてもらいました」

息子
烏帽子岩Tシャツを着こなす息子くんの背後に烏帽子岩。

海を愛し、海に愛される玲波さんだが、意外にも海がないテネシー州・メンフィスでもキラキラした日々を送ったという。

アメリカ
ブルースやゴスペルなど、アメリカのさまざまな音楽ジャンルの発祥地。

「大学時代に語学と音楽文化を勉強するために半年間だけ留学したんですが、バスの運転手さんが『その靴、いいね』って褒めてくれたりと、とにかくみんなフレンドリーで楽しい。実は、プルドポークもメンフィスでよく食べていました」

そんな玲波さんの最近の趣味は編み物だ。

「紐を編んで模様を作る『マクラメ』という手法です。編み物には全然興味がなかったんですが、育児の合間にできるインドアの趣味を探していたら偶然見つけてハマりました」

バッグの中身
コンセプトは「長財布もすっぽり入ります」。

150mぐらいの紐をひたすら編み込むと、このようなバッグができるそうだ。友人間で噂が広まり、今では納品(?)も数人待ちとのこと。

インスタグラム
「reina.macrame」というインスタIDで作品を告知。

最後に今後の抱負を聞いた。

「『来て良かった』と満足して帰っていただければ最高です。達也さんの作る料理は間違いないので、あとは私の接客でポイントを上げたいと思います」

素晴らしい。では、読者へのメッセージをお願いしますね。

メッセージ
茅ヶ崎の象徴、烏帽子岩を波がやさしく洗う。

 

【取材協力】
DIG IN SANDWICH
住所:神奈川県茅ヶ崎市東海岸北5-5-23
電話:0467-87-1088
www.diginsand.com

 

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石原たきび=取材・文

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