37.5歳からの愉悦 Vol.81
2019.02.21
FOOD&DRINK

練馬の肉屋直営炭火バルで、看板娘の熱い”サメトーク”を拝聴した

看板娘という名の愉悦 Vol.53
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。

今回向かったのは西武池袋線の練馬駅。駅から歩くこと3分、目指す「肉酒場ブラチョーラ 練馬店」に着いた。

外観
こういうタイプの物件、いいですよね。

ここは「肉屋直営」がウリの炭火肉バル。肉卸し出身のオーナーが厳選した穀物肥育牛のみを使用し、炭火焼きの遠赤外線効果で肉汁を逃すことなくふっくらと焼き上げる。

一押しメニュー
各種肉メニューは100gから50g刻みで注文可能。

もちろん、1番人気の「肉盛プレート」も50g刻みで増量できる。

ドリンクも安い
お酒いろいろ1時間飲み放題で1000円とは……。

1階から3階までが店舗で、看板娘は2階にいた。

働く看板娘
テーブルのセッティング中。

ドリンクメニューを拝見。オススメはレモンが丸ごと入っているスパークリングワインだという。

アルコールメニュー
それをいただきましょう。
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看板娘登場
「お待たせしました〜」。
まるごとレモンスパークリング
「まるごとレモンスパークリング」(600円)。

金魚鉢のようなグラスの中で凍ったレモンが揺れる。フードは福島県産牛のお尻部分、希少な「イチボ」を注文した。

イチボ
100gで1580円。

美味しいお酒と美味しい食事に看板娘が加われば夜の酒場は完結する。今回の看板娘は医療系の専門学校に通う美羽さん(19歳)。

「学校では臨床工学を勉強しています。卒業後は臨床工学技士になって病院で働きたいですね」。

趣味はライブハウス通い。4年ほど前から「Halo at 四畳半」というバンドを追いかけており、昨年10月のメジャーデビューを自分のことのように喜んでいた。

宝物
ギタリストにもらったサインは家宝。

「あ、自分でも『【KAME-BOON】』っていうバンドをやってるんですよ。パートはギターボーカル。バンド名の由来はベースの子が『亀』が付く名前なので」。

ライブの写真
お父さんが撮ってくれたライブの写真。

「実家は千葉の田舎なんですが、お父さんはわざわざライブを見にきてくれるし、たまにLINEも送られてきます。そういえば、私の恋愛遍歴も全部知ってる(笑)」。

看板娘の父
東京の雪を心配するお父さん。

千葉では少々やんちゃ(?)な中学校に通っていたそうで、「今考えるとけっこう荒れてましたね。授業中に先生の話を聞かずに、みんなでお菓子を食べたりしていたので」。

男性スタッフの入谷さんに美羽さんの印象を聞いてみた。

看板娘とスタッフ
「妹みたいな感じっすね」。

「人懐っこいから誰からも愛されるし、一方で仕事への責任感もすごい」。

ここで、美羽さんが申し訳なさそうに口を開く。

「じつは、昨日お皿を3枚割っちゃったんです。グラスはたまに割るけど、お皿は初めて。楽しみにしていたまかないも食べずに帰るほどショックでした」。

そんな美羽さんが独自に編み出した立ち直り法が面白かった。

「納豆が大好きなんですけど、それをひたすらかき混ぜるんです。かき混ぜてかき混ぜて、心が無になったらさっと食べて寝ます」。

餅と看板娘
ネバネバしたものとモチモチしたものが大好物。

好きな動物も聞いてみようか。すると美羽さん、入谷さんのほうを向いていたずらっぽく笑いながら言う。

「好きな動物知ってますよね?」
「え?」
「私の携帯充電器に付いてるじゃないですか」
「ああ、付いてたな~。何だっけー(笑)」

入谷さんを困らせたクイズの正解はサメでした。

デスクトップ
休憩時間にレポートを書くために持参しているパソコン。

「去年、沖縄の美ら海水族館に行ったときもサメばっかり眺めていました。これはジンベイザメですね。なんか惹かれます。あの堂々として強い感じが好きなんだと思います」。

「飼えるものなら飼いたいけど、小さな水槽に入れるのはかわいそう」。そんなコメントからも本気のサメ愛が伝わってきた。

コレクション
自宅にあるサメのぬいぐるみ(写真下が問題の充電器)。

なお、この日は新人の高校生バイトも働いていた。よく見ていると美羽さん、仕事の合間を縫って丁寧に教えている。

後輩と
看板娘が看板娘を育てるの図。
手作り作品
こちらのコルク細工も美羽さんの作品。

スタッフも常連さんもいい人ばかり。とくにお客さんが自分のことを覚えていてくれるのが嬉しいという。先日も「あ、美羽ちゃんだよね」って声をかけてくれたそうだ。

逆もある。

「ときおりいらっしゃるお客様で、『なみなみグラスワイン』をいつも頼まれる女性がいるんです。先日いらっしゃったときに『今日はいつものにしますか?』と伺ったら、『あ、覚えててくれたんだ』と大いに喜んでくれました」。

静かに感動しつつ、天井を見上げる。

オブジェ
ワインをロットで注文した際に届く木箱の一部をオブジェに。

さて、今回も大満足でお会計。ここでサプライズが待っていた。2人で5000円以下とはお安いが……。

お会計
串を乗せる銀器(?)が伝票代わりというパターンは初めて。

「珍しいですか? これ、簡単に消せるんですよ」。

最後に読者へのメッセージをお願いしますね。

メッセージ
「みう」と鳴くサメに練馬の夜は更けて。

【取材協力】
肉酒場ブラチョーラ練馬店
住所:東京都練馬区豊玉北5-32-1 練馬吉永ビルディング1-3F
電話番号:03-6886-7302
www.facebook.com/nikunerima/

石原たきび=取材・文
# 37.5歳からの愉悦# 看板娘# 練馬駅# 肉酒場ブラチョーラ練馬店
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