37.5歳からの愉悦 Vol.79
2019.02.07
FOOD&DRINK

阿佐ヶ谷のバーで、看板娘が作る「酵素カクテル」で健康になった

看板娘という名の愉悦 Vol.51
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。

新宿から中央線快速で7分。毎夏、アーケード街で開催される七夕まつりが有名な阿佐ヶ谷に着いた。この街にも看板娘はいる。

阿佐ヶ谷駅前
南口を出てかわばた通りへ。

訪れたのは「サンダルキッチン」というバー。文字通り、「サンダルで気軽に来店してほしい」というオーナーの思いが込められた店名だ。

店内の様子
カウンターの奥のほうに看板娘を発見。

内装がとにかくかわいい。

おしゃれな店内
秘密基地のようなスペシャル席。
おしゃれな店内2
はしごを上がると、こんな感じ。
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さて、看板娘にオススメのお酒を持ってきてもらおう。

看板娘
「お待たせしました〜」

店の看板ドリンク、手作りの酵素カクテル(600円)。豆乳ハイにレモンジンジャーを加えたものだ。

「果物や野菜を発酵させて作る酵素シロップを使っています。代謝がアップして、美肌効果もあるんですよ」

さらに、こちらもオススメだというタコライスとサラダを注文。

オーダーシート
オーダーメイドゆえにメニュー名は「君のタコライス」。

こういう細やかなサービスはうれしい。タコライスにアボカドをトッピングして900円、Sサイズのサラダは500円。ほどなくして、役者が出揃った。

タコス
健康にならざるを得ないラインナップ。

野菜は国立と国分寺の農家が作った新鮮なものを使用している。

看板メニュー
「しゅんかしゅんか」というこだわりの八百屋があるらしい。

ちなみに、カウンターと同じ長さの大きな黒板にイラストや文字を描いているのは副店長の女性。

スタッフ
右端のタナジさんの作品。

ご紹介が遅くなったが、今回の看板娘は史絵さん(30歳)。毎週火曜日は彼女がすべての料理を担当する。

埼玉県新座市出身で、大学卒業後は地元の幼稚園で働いていた。

「年少さんの担当で、子供たちはものすごくかわいかったんですが、人間関係がなかなか難しくて……。結局、2年で辞めてしまいました。そんなときに幼馴染が働いているこのお店に通うようになって、気がついたらスタッフになっていたんです」

壁には以前の店から数えて計10年間の年表が貼ってある。

チェキ
歴代のスタッフと常連客のチェキ写真付き。
史絵さんのチェキ
史絵さんも5年前に登場。

「愛してる、大好き、この一言に尽きます」というメッセージが添えられている。

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そんな彼女の趣味はアクセサリー作り。

「ピアスの穴は開けていないので、気に入ったピアスをイヤリングに改造しているうちに、一から作るようになりました」

アクセサリー
左がイヤリング、右がピアス。

好きな食べ物はスイカで、一昨年の誕生日にはそれを知っている友人たちからスイカをもらったらしい。

史絵さんとスイカ
満面の笑みを浮かべる史絵さん。

さらに、お菓子やケーキ作りもプロ級の腕前だそうだ。従って、毎週火曜日には史絵さんお手製のお菓子やデザートメニューが食べられる。

お客さんと看板娘
「はい、どうぞ〜」。

女性客が「さすが、みんなの史ちゃん」と大喜びしている。それもそのはず、愛情がたっぷりと詰まった一皿なのだ。

手作りクッキー
名前付きのクッキーセット。

また、知人のお祝い事や誕生日にはオリジナルのケーキも用意する。

手作りケーキ
近所の居酒屋オーナーの結婚パーティーで披露した渾身のケーキ。

これまた近所のラーメン店店長の誕生日に作ったというラーメンケーキもすごかった。

ラーメン風ケーキ
海苔だけは本物。

店長の彩貴さん(32歳)に史絵さんについて聞くと、「細やかな気配りができるので、男性客からも女性客からも愛されていますね」との答えが返ってきた。

看板娘の働く様子
もちろん、店長からも愛されている。

確かに、働く様子を見ていると常に調理の手を動かしつつも、カウンターの客の会話をちゃんと聞きながら時々相槌を打っていた。

お菓子作りが好きだと聞いてインドア派かと思いきや、意外にも史絵さんはサーファーでありバイク乗りでもあった。愛車のCB400SSは友人から5万円で譲ってもらったそうだ。

バイクと看板娘
2001年に発売されたホンダの名車。

史絵さんが言う。

「東京に引っ越したときは幼馴染しか友達はいませんでしたが、ここで500人ぐらいできたと思います。本当に家みたいなお店なので、私は『いらっしゃいませ』じゃなくて『お帰りなさい』と言っているんです」

カウンターからは「2週間前に彼女と別れたから、買ってあったディズニーのペアチケットを知り合いにあげた」という男性客の話が聞こえてきた。

出会いもあれば別れもある。しみじみとしたところで、お会計。最後に読者へのメッセージをお願いします。

直筆メッセージ
やはり、スイカは外せない。

取材協力】
サンダルキッチン
住所:東京都杉並区阿佐谷南3-37-3 第四志村ビル202
電話番号:03-5347-2464
www.facebook.com/sundalkitchenasagaya/

石原たきび=取材・文
# 37.5歳からの愉悦# サンダルキッチン# バー# 阿佐ヶ谷
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