ユースケ部長も登場! 「イケオジ着回し物語」 Vol.27
2020.11.15
FASHION

他に類を見ないユニークデザイン。いい大人のためのハイセンスなダウンが集結!

異素材、フリンジ、シースルー。そんなユニークなダウンの存在をご存知か。

機能はもちろんデザインにおいても進化が止まらない、いい大人が楽しむべきハイセンスなダウンを集めてみた。

 

機能とデザインが融合した未来的で今日的な傑作

26万6000円/3 モンクレール グルノーブル(モンクレール ジャパン 0120-977-747)

3 MONCLER GRENOBLE 3 モンクレール グルノーブル
重厚でいて軽快、まるで宇宙服のような未来的外見。そこには、ブランドが熱を入れるデザインとテクノロジーの融合が見て取れる。

最大のキモは、白いシェル上の細かな筋。「ダイニーマ」という世界で最も軽く、最も耐久性の高いファイバー素材を使うことで凡百のダウンジャケットと一線を画すのだ。強靭な繊維を由来とするカリッとした物質的存在感も独特で、もはや服の領域を飛び越えたともいえる。

街と雪山を股に掛けるパフォーマンスギアとしての神髄は、内部にも宿る。表面の縫い合わせを熱融着で処理しつつ、ダウンのパッキングにもひと工夫。ダウンを入れる袋を貼り合わせた幅広の口から羽毛を詰め、高い断熱効果を実現しつつ羽根を抜けにくくした。そのほか、ライニングには高性能のメンブレンを使った2重構造を採用し、左前身頃の裏地にシリコン製のコードスルーが付いたメディア機器用ポケットを装備。

思えば、宇宙開発は遠い未来ではなく現在進行形の関心事となった。このきわめてハイテクノロジーな一着も改めて示唆するのだろう。未来は僕らの手の中だと。

 

ブランドの“らしさ”が滲むのは美しい異素材使いからだけでなく……

14万5000円/サカイ 03-6418-5977

SACAI サカイ
デザイナー阿部千登勢さんの作るジャパンモードには、息を呑むような"らしさ"が存在する。不思議な違和感をはらんだ、美しい調和。ともするとそれはパラドックスのようでいて、多様な価値観が交錯する現代の縮図といえるかもしれない。

適度な光沢を湛えたナイロンシェルに、ざらっとしたリジッドデニムをドッキング。今作に見られる鮮やかな異素材ミックスはブランドの十八番であり、“らしさ”を端的に示す表現方法だ。

ヨーク、ポケット、肘当て部分にパッチングされたデニム生地は、切りっぱなしの手法も駆使することで、アイコニックなデザインシンボルへと昇華される。と同時に、マテリアルの配置を考慮し、シェルの擦り切れ防止のための補強材としても機能。ファッション性と実用性のさじ加減が秀逸で、ブランドコンセプトである「日常の上に成り立つデザイン」を高次元で実現した。

ところで実はこちら、正確にはダウンジャケットではない。というのも、中綿にはあえて「プリマロフト」を採用している。ダウンに劣らない保温性や軽量性を担保したうえで、撥水性や柔軟性を備えた機能性素材。しかも今回使用したのは、リサイクルポリエステル100%のもの。サステイナブルな視点も、これからの日常には欠かせない。つまりはそういうことなのだ。

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いい大人を包み込むハイセンスで瀟洒な遊び心

10万円/eYe コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(コム デ ギャルソン 03-3486-7611)

eYe COMME des GARÇONS JUNYA WATANABE MAN eYe コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン
大人が楽しめるストリートウェア。その定義は難しいが、いずれの場合も中核をなすのは、品のいい遊び心ではないだろうか。であればこのアウターは、そのど真ん中を射抜く。

袖や裾にニットリブが付き、バイカラーをラグランで切り替えたデザインはまさにスタジャンの佇まい。一方で、きわめて薄いリップストップナイロンの表地には光電子ダウンを内包する。ザ・ノース・フェイスと手を組んだコラボレーションは今ブランドの定番ともいえるが、毎度その実験的手法には驚きを禁じ得ない。

街で着るダウンが完全に定着した今こそ頼りたくなる、ユーモアに富んだ服。いい大人ならきっと、その魅力に気付くはずだ。

 

透明化が意味するのは中身の誠実さか。それとも……?

7万6000円/シーピー カンパニー(トライステイト ジャパン 03-6455-4332)

C.P. COMPANY シーピー カンパニー
ブルーを基調とする配色は、防寒着ながらなんとも涼しげ。その妙味にさらなる趣を添えるのが、新素材「クリスタルレシード」だ。

10デニールの丈夫なナイロンマイクロリップストップをベースに開発されたこの生地は、優れた耐久性はそのままに“シースルー化”を実現。ゆえに内部のダウンが透けて見え、ユニークな視覚効果を誘発する。

しかもダウンの入れ方にもこだわり、通常のパック式ではなくジャケット本体に直接注入。そうやって内容量をシビアに調整することで、ダウンへの圧迫を軽減し、着用中のダメージを最小限に抑えられるのだ。透明かつタフな良作で、今冬は視界良好。もう迷わずこれを選ぼう。

 

明快なアイデアを具現化する鋭くも優しい感性に脱帽

12万円/ダブレット(エンケル 03-6812-9897)

DOUBLET ダブレット
「違和感のある日常」をテーマとした気鋭のトウキョウブランド。その面目躍如だ。真っ白なナイロンボディにインパクトを添える、腰元のフリンジ。

何を隠そう、この布に本体をしまいこむことで枕へと変わる、パッカブルな2-WAYアイテムなのだ。デザイナーが冬に世界中を旅した際、ダウンジャケットが機内で邪魔になった。だから枕に変身させた。その単純明快なアイデアが実に心地良く、面白い。

当て布自体のデザインにもエッジィなユーモアが見て取れる。ヴィンテージピローから着想を得て、自然豊かなカナダのマップを、ブランドの最大の特徴である刺繍を使って落とし込んだ。トーテムポールやサーモン、ヘラジカなどの味のある絵柄には、現地のお土産のような温かみが。そしてそれを眺めることで、たちまち旅行先にいるような“夢”気分に誘われるという仕掛けである。

自らの体験でつなぐ、旅とダウンと快適な眠り。「違和感のある日常」が生む、居心地のいい日常。鋭いだけでない優しい感性が、この一着から垣間見えるのだ。

 

竹内一将(STUH)=写真 来田拓也=スタイリング 増山直樹、野中邦彦(OUTSIDERS inc.)、早渕智之、いくら直幸=文

# コム デ ギャルソン# サカイ# モンクレール# ダウン# ユニーク
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